少年サンデーS 201303

先月1,000p超えたと思ったら、いきなり870p強にw
これがあるから先月号でページ数を前面に出さなかったんですかねぇ。
今月『サイバーワン』『ににゃんせい』が終わり、来月には『WONDERLAND MUSEUM』『中巌寺家の隠密』
再来月には少なくとも『氷の国の王子様』が、その次に恐らく『AURA』が終わる...
というスケジュールの割には来月に新連載が無いってのは、ページ増大路線は捨てるという事でしょうね。
来月も読切が1本載りますが、『ロック』が (本当に) 作者急病のため休載ですし。


サンデーSの意義は「新人を育成する≒新人枠を確保する」ことだと思いますが、
今まで2年で4巻 (+α) のローテーションだったものを、
1年半±半年で2〜4巻のローテーションに変更して回転数を上げる方針ななんでしょうか。
立ち上げの準備期間を考えると作家さんには今までより厳しい変更なのでしょうけど、
連載の機会を確保しつつ、競争原理を働かせるには悪い方法では無いのかもしれません。
スタートの段階で躓いてる作品を2年続けるリスクは回避できますし。
その上、サンデーS(超)で連載していた作品が本誌経由でアニメ化を達成できたことは、
そこまで可能性があるという事を示したという意味ではポジティブな出来事でしょう。


何度も書いてることですが、サンデーは今まで受賞してから連載するまでの期間がボトルネックでしたが、
サンデーSやクラサンが整備されて解消されつつあります。
それ故に、今度はサンデーSやクラサンで連載が終わってからがボトルネックになってきてるんじゃないかと。
ゲッサンは完全に別働隊になってるので、もう一冊少年月刊誌が必要だと思います。
逆にマガジンは月刊誌がありすぎだと思いますけどもw


機動戦士ガンダム 黒衣の狩人
機動戦士ガンダム 黒衣の狩人』 サンデーS 2013年3月号 p112 万乗大智

このMSの存在は知りませんでしたが、ヅダですか... 渋いところから引っ張ってきてますねw
会話部分はちょっとうーんな感じではあるんですが、ヅダと戦法は良かったと思います。


湯神くんには友達がいない
相変わらず湯神くんのキャラがいい味だしてます。
湯神くんには友達がいない』 サンデーS 2013年3月号 p147 佐倉準

で、私も湯神くんみたいな事を書きますw


先月号では間違いを指摘しました。今回間違いとまでは書きませんが、不自然な箇所が。
湯神くんには友達がいない』 サンデーS 2013年3月号 p144 佐倉準

ランナーが駆け抜けてるところからみて、ファーストでのフォースプレイなのは間違いないでしょう。
問題は野手がどちらの足でベースを踏んでいるかです。

右手にグラブを嵌めている場合、右足でベースを踏むよりも、左足でベースを踏んだ方が、
グラブとベースとの距離が長くなるので、ボールを取れる範囲が広がります。
前に踏み出せば、ボールを少しでも早く取れることにもなります。
なので、フォースプレイの場合には、グラブをはめている反対側の足でベースを踏むのが鉄則です。
他にも、キャッチャーのグラブの角度など、どうも怪しいシーンが目に付きます。
参考:コース別の捕球の仕方
まぁ小学校の時にソフトボールをやった程度の私が書いても、信憑性は低いですがw


○ ともだちテトラ
対立軸が出来て、面白くなってると思います。


うろんな3人共
twitter
うーんもひとつ。
『うろんな3人共』 サンデーS 2013年3月号 p209 山田真

以前、ごとう隼平先生の次回作に、いたずらで周りの人を幸せにするような作品を描いて欲しいと書いたり、
山田真先生がヘルプをしていた菅原健二先生の『M・S DOLLS』で小芝居導入すべしと書いた事からも分かるように、
いたずら+小芝居ってのは私の好みなストーリー展開ではあるのですが...
まぁギャグ自体に好みが分かれる傾向があるので、そこが私とはズレてるだけなのかもしれません。


◎ 女子高生刑事 白石ひなた
起承の段階でも結構楽しめました。
伏線かも?というシーンがポンポン出てくると、気持ちいいもんなんですね。


今際の国のアリス
やー素晴らしい。ネタバレするので白い文字で書きます。
画像→ttp://f.hatena.ne.jp/GRGR/20130126015524
ただ、これだと全滅しないタイプの「げぇむ」だと確実に無効になるんですが...
その割には本誌出張の読切では生き残ってますし。
画像→ttp://f.hatena.ne.jp/GRGR/20130126021820
ただ、「でぃいらあ」ではなく「監視官」と言ってるので、「でぃいらあ」と「監視官」は別で、
全滅しないタイプの「げぇむ」は「監視官」が担当するという事なのかもしれませんが。


◎ AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜
1巻あたり160p強、1話あたり40p前後。3巻掲載分が8〜11話なので、恐らく残り3話。
なのにも関わらず、最終話直前のような急展開でびっくりしましたw
このクオリティ考えると、以前から書いてるように本誌で短期集中の方が良かったような気もしますが、
ページ数確保しないとブツ切りになるから月刊誌でという事になったんでしょうか。
という事を考えると、このくらいのクオリティの作品が並ぶ月刊少年誌が (そこに戻る) 。


KING GOLF
個人的には序盤のギャグ展開は微妙でしたが、真面目な内容になるとさすがに面白くなりますわ。


OVER ROAD (読切) 高橋忠志
twitter
ハヤテのごとく!畑健二郎先生の元アシ。4本目の読切になります。
長くなるので別記事で。
内容的には今一歩ですが、絵はかなり進歩してるように見えます。特に迫力の出し方。
『OVER ROAD』 サンデーS 2013年3月号 p371 高橋忠志


キュピコ!
こちらも『ともだちテトラ』同様、対立軸が出来て良くなってる印象。
私が刺さるタイプの作品ではないので、個人的に印を付けることは無いかなぁという面はありますけども。
『キュピコ!』 サンデーS 2013年3月号 p412 山下文吾

ただ、万乗先生が連載してにも関わらず、BP (万乗パンツ) を出す勇気は褒めたいですw


蹴魂
魔球要素が表に出てきて大分マシに。まだ物足りませんけども。


My Sweet ウマドンナ 馬きゅ〜ん☆
My Sweet ウマンドナ2 〜ウマすぐ Kiss Me 〜JRA公式サイト
My Sweet ウマドンナ 馬きゅ〜ん☆』 サンデーS 2013年3月号 p486 険持ちよ

クライアントには媚売らないとねw 編集部に対してはいくらでも愚痴っていいですが。
個人的に1本目はまーまー。後は微妙。


◎ LASBOSS×HERO
いやー相変わらず素晴らしい!
メタとアンビバレンツを駆使して、上手くストーリーを展開してるなと。
『ハレルヤ オーバードライブ!』track14、track19の記事でも書きましたが、
あるキャラに正反対の動機を持たせることによって、キャラに振り回されることなくストーリーを展開することができます。
『LASBOSS×HERO』 サンデーS 2013年3月号 p513 葛城一

序破急の序の段階では物語を終わらせる方向で進み、
『LASBOSS×HERO』 サンデーS 2013年3月号 p526 葛城一

破で終わらせない方向へチェンジして
『LASBOSS×HERO』 サンデーS 2013年3月号 p539 葛城一

急でオチ。
タイトルからしてこの展開はネタバレしてる訳ですが、
メタなロジックも完璧であるが故に「そうこなくっちゃ」と言いたくなります。
単行本出たら改めて記事書きます。


夏空エンドラン
ピュアな感じはいいんですけども、うーん...
「ムフ ♡ 」があるので、男性読者にとって達成感が出るようにはなりましたけども。


○ PLUG
チカはツンデレの鑑ですなw


NICO
うーん、ロジックに筋は通ってますし、意外性も出せてますし、トラブルもあってご都合主義感はないですし、
きちんと伏線も張っていて、そこだけみれば◎付けてもいいくらいなんですが...
その割にはどうも面白さに繋がらず、もうひとつな印象。
何故微妙なのか正直理由がよく分かりません。
オチは絵でも表現してるとは言え、説明的だからというのはあるでしょうけど、それだけが問題って訳でも無さそうなんですよねぇ。
要素はきちんと揃ってるだけに、ちょっとしたきっかけで面白くなるとは思うんですけども。


○ 中巌寺家の隠密
特に書くことはないです。


◎ 氷の国の王子様
『氷の国の王子様』 サンデーS 2013年3月号 p696 小野ハルカ

ホントこの漫画、キャラがいいです。
クレーム付けるとするなら中々単行本が手に入らない事くらいですわw
書店回って6件目でようやく見つけました。
ちなみに、2巻では以前指摘したオッドアイ描写 (画像) はトーンありになってました。
やはりトーン貼ってるほうが自然だと個人的には思います。


ロック
読みにくかったのは背景が五月蝿かったからなんでしょうか? 今回は読みやすかったです。
ただまぁ内容的にはもひとつピンと来ませんでした。足がかりとなる情報は散りばめられているんですけども。


◎ 電脳怪奇譚 サイバーワン
全体的にみれば無印。特に戦闘シーンはさして盛り上がることもなく終わった気がします。
ただ、オチは素晴らしかったです。
『電脳怪奇譚 サイバーワン』 サンデーS 2013年3月号 p696 杉戸アキラ

この後のシーンなんですが、読んでるこっちがびっくりしましたw
サンデーで次あるか怪しいかもしれませんが、次は別のジャンルで読んでみたいですね。


芸術捜査班!!!
今回は比較的マシかなぁと。少なくとも読む気にはなりました。
ロジックは相変わらず悪くないんですが、少しキャラの幅が広がったのが良かったです。


◎ 青いね芝くん!

うーむ、こういう漫画でも「かわいいは正義」なんだなぁと。

12月号ではあんまりかわいくなかったので、ネガティブな意味でこう書きましたが、
今回はポジティブな意味で同じ感想。あと照れ大切。
「男の風邪引き 女の寝起き」というらしいですが、女性でも可愛いもんですね。
『青いね芝くん!』 サンデーS 2013年3月号 p813 木村光博

そしてもっと大切なのはコレ。承認欲求が満たされることでの達成感。
アオイホノオ』 #32 ゲッサン2011年1月号 p381-382 (6巻 p59-60) 島本和彦

そもそもラブコメに「ムフ ♡ 」が必要なのはこういう理由です。さらに

「ダメな僕。それでも『そんなアナタが好き』と言ってくれる女の子はいないかな」と<承認>を求める男の子。そんな具合に自分のことしか考えていない男の子に愛想を尽かし、心の奥底を打ち明けても<理解>してくれる男性を求める女の子。これでは、噛み合うはずもありません。
『日本の難点』 p40 宮台真司 幻冬舎新書

前の『六角少女関係』の記事でも引用した文章ですが、
いかにこの橋渡しをするかという線でラブコメを作って欲しいなぁと個人的には思います。


◎ WONDERLAND MUSEUM
2巻掲載分で終了。打ち切りでしょう。
ワクワク感、伏線、意外性、駆け引きと、ようやく作品が回り始めただけに残念ではありますが、
絵が見栄えのする作家さんではないだけに、最初で躓いたら致命的でしょうねぇ。
ここ3話は浦山先生のポテンシャルを存分に発揮してると思うので、
最後をきっちり締めて、次回作に期待したいところです。
どのみち、絵のレベルアップは必須でしょうし。


小学ににゃんせい
私の琴線に触れることのない作品でしたが、ギャグマンガとしての質は悪くなかったと思います。
全体的にみても無印。客観的にみても甘めで○付けるか悩む感じでしょうか。
『キャラクタイム』でまさかの本誌昇格を果たしましたが、パロディネタは面白いものの、
それ以外が案外なので、そこを何とか... ならないかなぁ。
あーいうのも味ですし、ギャグは好み分かれますからねぇ。