ゲッサン201508
もう10月号が出てるのに今更8月号の記事を書くという体たらく。
サンデーSに至っては4月号で止まっているという...
何とか9月中にはある程度巻き返したいのですが、さてどうなることやら。
下書きの段階でこう書いてたんですけど、この記事書き上げたのが月末でしたとさ。
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/07/10
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デザインもウエスタンな雰囲気を出しつつ、
文字を透過させて情報量を増やしつつ背景の邪魔をしない工夫が。
○ アイドルマスター ミリオンライブ
相変わらずソツがないなーという感想以外の言葉が出ませんw
どうソツがないかは一応書けるのですが、一度そのチャンスを逃したので、
その辺りはまたいずれ。
◎ ひとりぼっちの地球侵略
この希がいいですねぇ。
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2015年8月号 p47 小川麻衣子
先月の記事でも書きましたが、やはり間接的に描写した方が味が出ます。
もちろん直接的に表現してはいけないという訳ではないですが、
どれだけ楽しいか、どのように楽しいかを表現する余地は考える必要があると思います。
このシーンだと、修学旅行が楽しみ過ぎてテンション上がって
まだ京都に着いてないのにも関わらず、思わず買い物をしてしまう。
単純に楽しいと言わせるのとは違って、コメディにも繋がります。
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2015年8月号 p74 小川麻衣子
じゃぁこのシーンで「楽しい」と言わせてるのは何やねんという話になるのですが。
新しい街やモノを見て触って楽しんでた希が、岬一と話している時にある事に気づく。
その感情を表情と「街の外はとても広いんだねぇ…」というセリフで表現。
要するに寂寥感だと私は考えているのですけど、それを「楽しい」と言わせてながら描写する。
この辺りの心理描写は素晴らしいですね。
まぁ少女漫画とかなら当たり前のようにやってるのかもしれませんが...
× ガンプラ戦記 ジャブローズスカイ
前回同様酷い内容ですが、それでも前回に比べればプラモデル作ってるシーンは多少マシに。
一応表情は出してますし、説明も分かりやすくはなってます。
MSも格納してる所は棒立ちで仕方ないですし、それ以外のシーンでは一応ポーズは取ってます。
これでもう少し動きがあれば良いのですがね...
『ガンプラ戦記 ジャブローズスカイ』 ゲッサン2015年8月号 p99 原作:ゆきもり 作画:ロドリゲス井之介
今回唯一面白いと思ったのはRGM-79ジムがスプレーガンではなく、
ガンダムと同じビームライフルを装備しているところ。
例えば、公式はこれこれこういう設定があるけど、ここの部分が空白なので、
そこをどう埋めていくかとかあれば、まだ1st世代なら取っ掛かりがあるのですけども。
ゲッサン201507
前回こう批判しましたけど、これに近い形ではないでしょうか。
で、前回批判しなかったドラマ部分ですが、こちらはサッパリ変わらず。
脳内設定垂れ流してるだけのシーンでどう面白がれと?
キャラの魅力をどう引き出すかや、読者とどう駆け引きをするかといった視点があるようには
到底感じられません。
前作でもこんな感じだったんですかね?
○ 第13保健室
かなり甘め。
前作『エルパラ』にも共通することですけど、
あおやぎ先生の漫画はキャラの掘り下げをあまりしないからイマイチ人気が出ないのだと考えています。
今回ようやくそれを解消する兆しが。
『第13保健室』 ゲッサン2015年8月号 p124 あおやぎ孝夫
ひょっとしたら単なるギャップで出してきたのかも知れません。
私の見方としては、強い記号が付く前の、昔のモコちーを出すことによって、
登場時には記号の強さで注意を惹きつけ、今回で本来勝負すべきキャラの魅力へと繋げる...
若木先生が言うところの「記号からキャラへ」がきっちり出来ていたシーンだと思います。
◎ 味噌汁にカンパイ!
『味噌汁にカンパイ!』 ゲッサン2015年8月号 p184 笹乃さい
お前は味見してないのかとw
読者に突っ込む余地を残すタイプのボケは個人的に大好きですねぇ。
『味噌汁にカンパイ!』 ゲッサン2015年8月号 p201 笹乃さい
決して顆粒ダシを否定する訳でもなく、手間ひまかけることを贅沢だと言う。
そして、手間ひまかけることを八重は「お母さんっぽい」とポジティブに受け止める。
この調子だとかつお節削ったり、味噌自体を作ったりするようになるんでしょうかね?
さすがに『鉄腕ダッシュ』のように小麦から作るって事はしないでしょうけどもw
GRGR | 『味噌汁にカンパイ』は短期連載である意味が分からんな。準備期間入れるなりした方が良いのかもしれんけど、そのまま連載した方が良くね?何ページが最適かは考える必要ありそう。 | link |
あるこ:『ニセコイ』も『いちご100%』も「誰を」選ぶかが最大の問題なんですよね。サンデーはその「誰か」を最初に出しちゃう。答えは最初にあるんですよね
『サンデーラブコメを語る本』(同人誌) p17
私も寄稿したこの同人誌で、あるこさんがこういう発言をしていてなるほどなーと思ったんですが、
だからこそ覚悟完了できるってのはあるのかもしれません。
まぁこの座談会でるりさんが「『絶チル』は薫ルートに入ったから読むの辞めた」という趣旨を語ってたので、
誰にも当て嵌まるものではないでしょうけど。
何にせよ、後味悪くしない形で決着しようとするとこうにしかならんでしょうなぁ。
オレと彼女と彼女のド変態オヤジとその妻清美物語(読切) モリタイシ
『オレと彼女と彼女のド変態オヤジとその妻清美物語』 ゲッサン2015年8月号 p460 モリタイシ
えーっと...気持ち悪いw
『サケマン』の3杯目でモリ先生自身がこの読切について語ってます。
三杯目『今一番はまっている漫画』
(16:30辺りから)
少年誌ではやっちゃいけない感じではありますが、
作者のカルマをこの読切で出しておいて、連載時はちゃんとしようという意図なんでしょう。
まー個人的にはビッチなキャラも苦手なんですけど、この辺りは好みですし。
恋情デスペラード
今まではキャラ使い捨て状態でしたが、3話目にして因縁のあるキャラが。
銭形警部ポジション?
内容的には善次郎のヨメのところで意外性はあったものの、それ以外はクラシカルで、
どうも読んでてワクワクしないんですよねぇ。
今一番売れてる(広い意味での)股旅物と言えば『ONE PIECE』でしょうけど、
主要キャラが一人か二人だと今のご時世中々厳しいんじゃないかなぁ。
『小山くん』のようにショートギャグなら問題ないんでしょうけど。
○ 忍者シノブさんの純情
個人的な漫画のツボはロジック、テーマ、演出のどれかなんですけど、
個人的に『シノブさん』がもひとつだったのはこの辺りが足りなかったんですよね。
ゆずチリ先生の読切はロジックが素晴らしかったんですけども。
まぁぶっちゃけ人気出るか出ないかはキャラの魅力次第だとは思います。
『忍者シノブさんの純情』 ゲッサン2015年8月号 p527 ゆずチリ
今回のテーマ的には「変わるもの」と「変わらないもの」という感じでしょうか。
そこに「サウタージ」(≒郷愁)が混じると。
最近はそこまで絶対的ではありませんが、キャラの成長...
特に主人公の成長なくして物語は成り立ちません。そこを幼馴染の視点から描く。
特段変わったことをしている訳ではありませんが、
テーマがキャラの魅力を引き出す役割を果たしているのはいいですねぇ。
キャラの成長を見せるには「変わらないもの」でキャラの同一性を担保しつつ、
「変わるもの」で変化を付ければ問題ないのですが、
個人的にはその先にもうひとつあると考えています。
日本文化というのはどこかに原点や祖型があるわけではなく、「日本文化とは何か」というエンドレスの問いのかたちでしか存在しません。
(中略)
制度や文物そのものに意味があるのではなくて、ある制度や文物が別のより新しいものに取って代わられるときの変化の仕方に意味がある。より正確に言えば、変化の仕方が変化しないというところに意味がある。
(原文傍点部分を太字に変換)
『日本辺境論』 p25-26 内田樹 新潮新書
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こういうアプローチでキャラを表現できれば、単なる記号ではないキャラが出来る...かもしれません。
◎ VANILLA FICTION
この漫画のように、キャラの役割をきちんと考えている漫画は読んでて気持ちがいいです。
『VANILLA FICTION』 ゲッサン2015年8月号 p556 大須賀めぐみ
特にこのシーンのように、誰かの立場を別の誰かが代わる時にどう振る舞うか。
ドラクエ2で例えると、攻撃役の主人公(ローレシアの王子)が死んだ時や、
回復役のムーンブルクの王女が死んだ時に、サマルトリアの王子がどう振る舞うか。
まぁドラクエ2だと攻撃するかベホイミ唱えるかという風にどちらかの劣化でしかないのですが、
漫画だと居なくなったキャラとは別のアプローチが取れるんですよね。
それによってどういうキャラかを描写でき、味も出る。
以前『神セカ』でバディがLCからハクアに変わったとき、そういう演出を期待してたものの、
残念ながらあまりそういうのは出て来なかったですねぇ...
桂馬がゲームしてないってのに気付いてない演出だけで。
◎ 錦田警部はどろぼうがお好き
『錦田警部はどろぼうがお好き』 ゲッサン2015年8月号 p590 かんばまゆこ
どこまでボケるんだろうと思いながら読んでたら、オチ直前まで引っ張るんだもんなぁw
評価◎にしたのは個人的に『オニデレ』や『M・S DOLLS』のような小芝居が大好きだからですが何か?
嘘つきは殿様のはじまり
ちゃんとした熱血シーンになっているとは思うのですが、
個人的には師匠が自白する根拠が無い点がどうも引っかかって感情移入できません。
◎ 吾輩の部屋である
「哲学系部屋コメディ」なんてキャッチコピー付いてますけど、
哲学系と言われるとちょっともにょるw
別に哲学入れろという訳ではなくて、話が段々ズレていくところと、
オチでは最初にちゃんと戻るところが面白いんですよね。
『吾輩の部屋である』 ゲッサン2015年8月号 p656 田岡りき
あと、この漫画はアオリもウリの一つなんで、単行本でも残してくれないかなぁ。
◎ LES MISERABLES
まー日本人的にはエポニーヌですわなー。
○ ぼくらのカプトン
3本ともまーまー。
名も無き少年よ。本田選手は右足得意じゃないぞw
◎ 放課後さいころ倶楽部
ちと甘め。
『放課後さいころ倶楽部』 ゲッサン2015年8月号 p782 中道裕大
ベースはキャラ漫画なので、カップリングやコスプレでキャラの魅力を出すといった
今回のような話は絶対必要になってきます。
ただまー個人的な漫画のツボはロジック、テーマ、演出のどれかなんで、
そういう視点だと物足りない回が出てくるのは仕方ないかなと。
今回のゲームは『レディース&ジェントルメン』
レディース&ジェントルメン (Ladies & Gentlemen) ボードゲーム
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基本的には同数の男女がプレイするというハードルの高さが災いしてか、
割とマイナーな作品です。箱を見た事はあるのですが。
ただこの作者の他の作品と言っても、同じくマイナーな『デッドウッド(Deadwood)』くらいですけども...
男性側はアクションゲーム、女性側はセットコレクションというゲームシステムはユニークです。
まぁやった事ないんで言えることはこれくらいですがねw
(以前紹介したゲームをやってたかと言われるとアレですが)
○ 月曜日は2限から
『月曜日は2限から』 ゲッサン2015年8月号 p784 斉藤ゆう
昔こういう性格のキャラが出てきた漫画あったような気がするなーと思ってたんですが、
ちよパパだと今気づいた。
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◎ 四弦のエレジー
『四弦のエレジー』 ゲッサン2015年8月号 p826 梅内創太
顔、近けぇよw BL的にもオイシイシーンですが、
セリフやモノローグ抜きで、絵だけでキャラを描写出来てるのは良い傾向。
パリの美しさと不潔さを描写しているのも、時代感を出せてていいですね。
ちなみにハイヒールは、道に落ちてる糞尿を踏まないようにと17C頃に開発された、という歴史があります。
○ 終末風紀委員会
なるほど暫く真面目な展開をやってたのはこの前振りか...
姿形はいいとして、もうちょっと動きでゲスさを出しても良かった気はします。
『H×H』ヒソカのアレでも大丈夫なんですし。
○ 聖船のラー
不覚にも4本目4コマ目には笑ってしまったw
◎ 信長交響曲
実は光秀が信長だった!
という本来なら緊迫感が出てくる展開なのにも関わらず、
サブローが絡むとgdgdになるという... 味だなぁ。
◎ ツール・ド・本屋さん
『ツール・ド・本屋さん』 ゲッサン2015年8月号 p952 横山裕二
☆野さんとは2013年のマチ★アソビで1時間くらい喋ってたんですが、
本人はもうちょっと格好良い人ですw
私と喋ってた時はかなり真面目に話してたんですけど、その辺りは打ち解けてるか否かなんでしょう。
でまぁ横山先生が変わりたいって話で、『シノブさん』と内容が若干被ってますけど、
自分の嫌なところを変えたいと思っても、割と無駄に終わるんじゃないかなw
考え方としては、どう対応するか...選択の幅を広げるイメージの方が良いんじゃないかと。
いずれ書くと言ってまだ書けてませんが、デジタルな思考だと
「どれを選択するか」「どれだけ選択肢があるか」「どこに選択肢があるか」
この3つが「考える」ってことですし。