ゲッサン201204

◎ ひとりぼっちの地球侵略
11年8月号の読切『8月の面影』の際に

いずれ原作抜きでやるとするなら少しヒネることも覚える必要があるかもしれません。
若干SF混ぜるのがベストでしょうか。
『飛空士』のように舞台を少しSF的にするか、『銀塩少年』のように設定を少しSF的にするかのどちらかでしょう。

こう書きましたが、舞台を少しSF的にしたのが11年9月号の読切『ひとかどのまちかど』で
設定を少しSF的にしたのが今回の連載『ひとりぼっちの地球侵略』という感じですね。
まぁウチのブログは関係ないと思いますけどもw


にしても小川先生のカラーは本当に綺麗。
個人的に水彩風のカラーが好きってのはあるんでしょうけども。
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2012年4月号 p4-5 小川麻衣子

内容的にはよくある感じと言えばそれまでですけども、キャラも良いのでそれで十分な気も。
(評価がかなり甘いのは自覚してます)
『ちろり』『レトラ』と被りかねないのでバトル的要素を入れてるのが若干不安ではありますが、
とある飛空士の追憶』でドッグファイトも克服できましたし、
『ブレイブ・フィスト』の頃とは違うところを見せてくれるかもしれません。
まぁバトルを前面に出すことはしないでしょうから、問題ないとは思います。


◎ ハレルヤ オーバードライブ!
いやーもー素晴らしい以外に言葉が無いですわ。
最近は音楽的要素に踏み込みつつ、かつそれをキャラの特徴とリンクさせてる辺りが特にね。


QあんどA
2話以降スルーしてましたが、結局何をしたかったのかさっぱり...
まぁそれが味なんでしょうけども。
新連載もこんな感じでしょうけど、あだちファンが納得するような作品ならいいんじゃないですかね。
となると個人的にはスルーとなる訳ですが。


リンドバーグ

そろそろ表紙を任せてみたりとか、何かしらのキャンペーンやっても良さそうなんですが。
マイナーな作品として終わらせるには勿体無いです。

2月号の記事でこう書きました。
さすがに新連載攻勢で表紙は無理でしたが、掲載位置前目のカラーで押してる感はありますね。
再開する展開に持ってくるために伏線貼ってたんでしょうけど、いやはや面白いですわな。
一見無意味に連結するリンドバーグにも味がありました。


何より幻想と現実との対比が素晴らしかったです。
リンドバーグゲッサン2012年4月号 p169 アントンシク


リンドバーグゲッサン2012年4月号 p170-171 アントンシク

もう少し下はオドロオドロしさを増量しても良かったような気はしますけども。


タケヲちゃん物怪録
元々個人的には合わない作品ですが、いかにもツンデレなセリフがわざとらしすぎて、ちょっとどうかと...
それ以外は悪くないと思います。


6のトリガー

(ゴリは)見た目とギャップがあって実は繊細なキャラだったという手もありましたが、それもないですし。

前回こう書きましたが、そういう辺りは出せてましたね。
『6のトリガー』 ゲッサン2012年4月号 p255 TALI

横さんが来てジルバを描いていきました。

と目次にあるのはこのシーンですね。
何にせよ、ここが良くなったとは言え1話目のパターンに戻しただけっていう話もありすが...
各キャラ1回づつならこういうパターンもアリですが、毎回コレやる訳にもいかんですしねぇ。


漫画の体裁は整ってると思うのですが、本質的なところでのクオリティアップが望まれます。
クールなつもりのセリフはむしろダサい感じがし、
敵に大した特徴もなく(一応ブービートラップ使ってますけど)、
話の展開もギャグとなるシーン以外はさほど面白さもなく、
なおかつ銃撃戦もあまり見栄えせず(絵自体は悪くないんですが、演出が微妙)と、
もうちょっと何とかならんかなー感はありますね。



アオイホノオ
うーん今回はちょっと微妙だったかな...
あだち充もスパイク描いてんじゃんと思ったよw


○ あやしや


○ 時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。
うーん、悪くはないんですけどねぇ。
良かった点は時坂さんのコロコロ変わる表情とコスプレシーン、読めはしましたがオチも。
微妙だと思ったのは宗也がデレすぎ(頬に斜線入る回数大杉)な点と、
リサイクルはいいけど盗みはOKなロジックですかねぇ。盗むんなら別に古着じゃなくてもいいやん的な。
まぁそれ言い出すと話が進まないんですけどねw
せめてバザーやる前ではなく、売れ残って処分される前の商品に手を出すとかなら良かったんではと。


あと、すり抜けられるんだったら鍵開ける必要無いんじゃないかという...
なるべくエコポジット(MP的なもの)使いたくないってのはあるんでしょうけども。
『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 ゲッサン2012年4月号 p374 田中ほさな

ちなみに、ダイアル式の南京錠は知識さえあれば(私の場合自力で見つけましたが)簡単に開きます。
ただ、やっちゃダメですよw 作品内でその辺り触れてないのは、さすがに没になったんでしょう。


ちろり
マダムが登場してないので首がネックになってませんねw
共感したいからって理由は分かるんですけど、
ちかっと光ったりクラクラする演出が個人的には納得できませんでしたとさ。


○ アサギロ
何か急に変な人が増えてきましたなw


○ FULL SWING
次回最終回ですか。マツセ先生の作画レベルアップにはなったんじゃないかなと思います。
板ノ先生や小川先生の流れからして、次回作はオリジナルで、って事なんでしょうか。


BULLET ARMORS
要所で動きやシーンに溜めが出来てる分、戦闘シーンに迫力というか、気持ちよさが出てる印象。
ただまー漫画読んでて、面白いね! となるかと言われると...


○ ぼくらのカプトン
私立の学校で「私立○○高校」という正式名称の学校は無いですよw
付くとしたら「学校法人 ××会 ○○高校」とか。まぁどうでもいい事ですけどね。
内容的にはいつもの感じです。個人的には1本目が面白かったです。


パピヨンの風
伏線貼るには「バタフライ・エフェクト」ってかなり使い勝手が良い能力だなーと感心しました。
いや、釘のことではなく。
というか、釘のシーンは微妙。
パピヨンの風』 ゲッサン2012年4月号 p574 中原開平

柱が損傷したんならともかく、壁の板をちょっと剥がしただけでこういう風になるってのはねぇ...
正直言ってリアリティに欠けてると思います。
もうちょっとピタゴラスイッチ的な感じがあっても良かったんじゃないかと。
さらに言うなら、いかに主人公が能動的にならずにピタゴラスイッチのスイッチを押すか
を考えてもらえればなーと。
そういう演出を後でするために、あえて今回直接的にやったとかなら、ごめんなさいしますけどもw


パピヨンの風』 ゲッサン2012年4月号 p582 中原開平

まー今回はこのセリフでしょう。


× Plastic Beethoven(読切) 梅内創太
『Plastic Beethoven』 ゲッサン2012年4月号 p614 梅内創太

独特というか、一昔前にあったような感じの絵柄がある意味売りの梅内先生ですが、
ファンタジー的バトルじゃ無くなってイマイチそれが良さに繋がってない気が。
ストーリーもありきたりですしねぇ...
せめて「さすが3歳から音大までピアノやってた事あるな」と思える何かがあれば評価もするのですが、
思い入れがかえって邪魔をしちゃったのかもしれません。
短期連載するみたいですが、このままだとどんなジャンルにせよ厳しいかな、という気はします。


ここが噂のエル・パラシオ
一部ペン入れが間に合ってないのは個人的にどうでもいい事なんですが、
観客が盛り上がってるシーンはフォールされてるシーンじゃないでしょうに...


だってそうでしょ?
「牧原さんは負けたけど、あんな小さい身体で相手を持ち上げたのは凄かった」
そう語られるような試合なんですから。
小柄ないつかにあえてパワー技やらせたり、オチのセリフなんかは良いだけにちょっと残念。


信長協奏曲

文字だけで説明しちゃってる所をどうエンターテインメントに繋げるかが課題でしょうか。
はしょってる事自体はいいと思いますけどね。

前回こう書きましたが、その辺りは克服しつつあるというか。
ただまー、サブローのテキトーが出ないとこの漫画本来の味は出ないなぁとも。
難しい問題だとは思いますけどね。


◎ ツール・ド・本屋さん
今回から構成を変えつつある、との事ですが、それが成功してるように見えます。
というか先月号と比べると、クオリティが雲泥の差。いやホント素晴らしいです。


ドジなネタは割と昔から面白かったと思うんですが、
今回は特にローカルなネタや珍しい体験が随所に描かれていて、それが読んでて楽しかったですね。
『ツール・ド・本屋さん』 ゲッサン2012年4月号 p695 横山裕二

後、地方都市を巡回してるんですから、「そこに行ってみたいな」と思わせる何かが無いと。

と、2011年10月号の記事に書きましたが、まさにそういうシーンだったと思います。
さらに言うなら「重い」喜屋武岬の話も、その前に「すこし重い」基地の話を入れることによって
スムーズに話を展開させてると思います。正直ココは感心しました。
で、しんみりした後にグルメネタで締める。これもまた素晴らしい。
このコマ一つで読後感が全然違ってきますから。


「たまたま」面白かったのではなく、「意図的に変えて」コレですから、今後も期待が持てそうです。