FLAG74

公式には今回は「ハーレム逃亡編」らしいです。その後編。
中身は実質ハクア大車輪編でしたがw
元々攻略回よりもイタ(インターバル)回の方が好きではあるのですが、今回はその中でも良い出来だったように思います。
前後編じゃなく、4話くらい使って欲しかったかなぁ。
個人的には「なにかの☆よあけ」が一番なので、その次くらいかなぁ。「2B Pencils編」といい勝負。
まぁハーレム展開だと女性からの支持がどうか?という懸念はあります。何にせよアンケ次第ですな。


前回の記事にも書きましたが、今回も『ハヤテ』の影響が見られます。
『ハヤテ』の特徴については以前ハヤテ考察を書いたのでそちらを参照。
例のハクアのおぱんつずらし画像に関するコメントでと書いてます。

ちなみにですね、今回のハクア恥ずかシーン。最初は単に桂馬にゲームを挑んでくる・・・ぐらいの軽い話だったんですよ。ところが、ちょうどプロットを書く直前に畑センセと会う機会がありまして(ブログで報告しましたよね)、その時に畑センセが


「神のみってエルシイのお風呂以来、お色気がないですよね。久しぶりに見せてくださいよ」


なんてことを仰ったんで、それじゃあ、ということでハクアが生贄になったという訳なのです。まあ、言った当人も「こんなマニアックなお色気じゃなくっていい!」って言いそうですが。ハクアがかわいそうだ!という読者の方、もしくはハクア御本人からの苦情は全て畑センセへよろしくお願いいたします。
::HoneyDipped:: 11/2:FLAG73「後宮よりの逃走」

お色気以外にもアドバイスを受けた可能性もあるので、ハヤテを参考にした可能性は高いのでは?と考えてます。


今回は時間軸に関してはありませんが、「カップリング」について...
あまり一般的な用法ではないので、以後「PT(パーティ)編成」と表記しますが、PT編成を変えながら話を進めていく形式は前回を踏襲しています。


最初に桂馬、LC、ノーラ、ハクア、天理(+ディアナ)の5人PT。
神のみぞ知るセカイ』 #74 週刊少年サンデー2009年49号 p222 若木民喜

ここから桂馬、天理、ハクアのPTで秘密会議をするためにLCをけしかけます。
今回もLCはストーリー的には要らない子。不憫ですけど癒し系キャラという立場ですから、設定回では致し方ないところ。
ここが今回のテーマその1。前回天理のことを上に報告するなとハクアに頼んでましたが、ノーラにも喋るなと釘を刺してます。
桂馬が攻略キャラに対しては集中力を発揮するものの、フラグがこちらに向かってるのに関しては全くの朴念仁だという表現になってるのが
面白いところ。
神のみぞ知るセカイ』 1巻 p130

ハクアに対して「天理のことは上に喋るなノーラにも黙っとけ」
まさに『遠すぎる二人を「秘密」がピッタンコ』ですよ。いや近いんですけどね。
それでもピッタンコなベクトルに向かうのは確か。
あ、ハクア相手ならピッタンコではなくペッタンコですね。と書いたらハクアに本気でボコられそうですが。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p224

ここからはノーラ、ハクア、天理のPTへと再編するまでの渡りです。
5人のうち桂馬とLCは桂木家の人間なので、いかに家から追い出す演出にすればいいのかということになります。
桂馬はとっとと追い払いたいと思ってるので比較的容易な展開です。
ただ、ノーラは首を突っ込みたがる性格なので、まず桂馬に絡んできます。ヒソヒソ話してるのに気づいたシーンを入れてるのもミソです。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p225

追い出す為の強制展開技発動。前回のハクアおぱんつシーンに続く、お色気シーンその2。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p225

胸にコンプレックスがあり、かつ桂馬が気になってるハクアがヤキモチ焼くというのがまたいいですわ。
キャラの多面性を引き出す...この辺りは『ハヤテ』考察で述べた「ロールプレイ」の要素になります。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p228

そしてハクア、天理PT。『ハヤテ』でもあるような、情報に差があることにより誤解を生じる展開。
さらにハクアが桂馬の事を好きなんだな、と天理に気づかせているように見えます。この辺りも実に素晴らしい。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p228

そして何でも首を突っ込みたがるノーラ再登場。キャラを踏まえた登場の仕方です。
そして今回のテーマその2、地獄と天界の設定の説明になります。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p233

dlswさんも述べてましたが、ノーラが天理の前でペラペラと秘密を喋ってるのが気になります。
私は 1)どうせマズけりゃ上が記憶消すだろうと思ってる 2)天理に神が宿ってるという推測を持っている 
という可能性を示唆しましたが、何とも言えないところ。
天理の頭を撫でながらというのは「この子がその神様じゃないの?」とカマ掛けてる風にも取れますし、
「あんたんとこの地区で、何か変わったことない?」というセリフから天理がそうだとは思ってないとも取れます。


何にせよ、この話は桂馬やLCは今のところ知らないことになります。「情報に差を付ける」です。
『ハヤテ』とは違い、「情報に差を付ける」ことを必ずしも誤解へと誘導する演出にはしてませんが、
今後、新たな設定が出てきたときに、その前提条件としてこういうことがあった、という説明の足がかりにする為だと思われます。


例えば、今回ノーラの口から新情報が出てきましたが、
神のみぞ知るセカイ』 #74 p232

角持ちは名家旧家だから内緒の話が聞こえてくると、立場の違いを出してるのはいいですね。
で、いきなりこの情報を出すのはちょっと無理があります。その前提となる情報を説明しないと分かりにくいですし。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p230

なので、その前にノーラが前提となる既出の情報を喋っています。
ノーラがこのような話をしてるのは、1)ならハクアが知らないと思って、2)ならカマ掛けでしょう。
何にせよ、情報の差を上手く利用してると思います。
今回の情報を桂馬は知らない訳ですから、次にまた新たな設定を出す時には、桂馬が知らないから説明するという演出にすることができます。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p235

ノーラ、ハクア、天理のPTでやることが終わったので、天理が忘れていった手品箱を返しにいくことで桂馬を登場させ、PTを解散に持ち込む。
今回で唯一残念なシーン。桂馬が残念という訳ではないですよ。いや残念な子ではあるのですが。
どうせならノーラに対して「何だ、もう一回胸を触って欲しいのか?」とか言ってノーラとハクアにフルボッコにされりゃぁ
天丼(同じネタを2度重ねる、お笑いの基本テクニック)にもなりますし、そんな事言われたら帰るよなぁと納得し易いと思います。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p238

最後にLCへのフォロー。
前からtwitterでつぶやいてはいましたが、実はLCが桂馬にとって一番相性の良いバディーだということを表現するような回を作って欲しいですね。
具体的にどんなストーリーにするかは、そのうち書くつもりではいてます。
簡単に述べると「いかにLCが桂馬にとって最適な能力を持ってるかを表現」or「桂馬がLC以外のキャラとバディを組んで苦労する」です。


とまぁ、かようにPT編成に変化を付けることによって情報に差を付けたり、ロールプレイさせるような展開がなされています。
まことに『ハヤテ』的です。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p226

タマネギ走法懐かしすぎw あまりにも懐かしすぎて涙でてきました。知らない人のために画像を用意。
パタリロ!』 18巻 p8 魔夜峰夫

今読み返すと案外な面もありますが、20巻くらいまでは今読んでも十分面白いですわ。
BLに抵抗ある人はお勧めしかねますけども。
SFな設定が随所に散りばめられていたりするのは時代ですな。


神のみぞ知るセカイ』 #74 p229

キャラの記号を対比させて描写。
こういうのは男性ファン的には嬉しいのかもしれませんが、女性はどう思うんでしょうね...
色々思う方はアンケート出してみるのもいいかもしれません。