ベイビーステップ #86

いやー、本当に試合のシーン描写上手くなったよなぁ。
なのにも関わらず、このように新たな試みをする向上心。
ベイビーステップ』#86 週刊少年マガジン2009年37号 p326 勝木光

...普通に流して読んでる人は気づかれないでしょうけどね。
説明すると、上のようにバストアップ描きつつ全体像を同じコマで描く、という事をするのはたぶん初めてですね。
恐らく、台詞が「構えが遅いなら」だから構えてるシーンを入れて、打ったシーンを全体像で入れたんでしょうけど、
こういう描写はもっと取り入れていいと思いますね。
特に表情を出しつつ動きも表現したい場合には。
顔の表情と全身のポーズを同時に表現しようとすると普通は顔の表情も分かるくらい大きく身体も一緒に描写、となりますが
これだとアップをどの程度にするか、全身をどれくらい引いたところから描くか、構えるシーンと打つシーンどちらをアップにするか、
という風にかなり融通が効きます。
その上2つのポーズを描けるわけですから、構えるシーンと打つシーンで単純なパラパラ漫画になりますから、当然動きも出ます。
悪い例として挙げるのはちょっと心苦しいですが、以前紹介した梅田卓球物語と比べてみれば一目瞭然です。


内容にも触れますか。
何故か今回の内容は評価が五分五分に分かれてます。普通に良かったと思うんですけどねぇ。
批判は「覚醒しすぎ」というもの。理詰めを放棄して感覚に頼ったからテニヌ化なんだとw
さすがhatena。テニヌの説明する必要ないのが楽だ。
ベイビーステップ』#86 p340-341


本来テニヌと揶揄されるのは所謂「魔球」のレベルでしょうに。
スレでも指摘されてましたが、いわゆる「ゾーンに入った」状態でしょう
サッカー日本代表監督のトルシエの言葉を借りるなら「オートマティズム」ですよ。
以前に「オートマティズム」はやってますから的外れも甚だしいですわ。
ベイビーステップ』2巻 p64-65

しかも最初の公式試合である大林戦、さらに言うと公式戦最初のリターンですよ?
「オートマティズム」がテニヌ化だとするなら、この漫画最初っからテニヌですわ。