サンデーS201412

最近更新遅くてすいません。次号は何とかしたい。


来月号は神先史土先生原作、作画いわさわ正泰先生の『サブテン!』が新連載。
サンデーS 2014年12月号 p765

新連載なのにこの扱い...
シンドバッドの冒険OVA発売に合わせて2話掲載の煽りを受けた形ですが、
そんなに売れている訳でも無さそうな『アパートメント・オブ・ガンダム』より下という。
神先史土先生はサンデー本誌で『Duel Masters.Rev』の原作担当をしてました。
twitter神先史土
個人的に『DM』は監修の真木真一郎氏がアイデアを出したと思しきデュエルシーンのトリック
だけは若干面白かったんですが、他が微妙すぎました。
タイアップという軛が外れれば面白くなるか?と言われると、あまり期待は出来ないかなぁと。


いわさわ正泰先生は月刊チャンピオンで『野球しようぜ!』『もっと野球しようぜ!』を連載。
twitterいわさわ正泰
ノーチェックなのであまりコメント出来ませんけど、
最近サンデーはスポーツモノを描ける作家さんがほとんどいないので、
そういう意味では貴重な戦力ではあると思います。


機動戦士ガンダム アグレッサー
前作のヅダ漫画のクオリティとほぼ同様。
機動戦士ガンダム アグレッサー』 サンデーS 2014年12月号 p22 万乗大智

こういう風に、グフのジャンプはこうだよねな感をきっちり出せていたりなど、
細かい所に五月蝿い人間にも納得できるような内容にはなっていると思います。
サンデーS 2014年12月号 p67

その結果として『黒衣の狩人』が5刷されているんですかねぇ。


個人的には『黒衣の狩人』よりマシとは言え、作戦の拙さは何とかならんかなぁと。
隊長の小物キャラっぷりはベタですが悪くないです。


今際の国のアリス
珍しくクラサンで『アリス』チェックしてみたんですけど、
クラサンでは毎回2話分割にしてるんでしたね。すっかり忘れてました。
今回何故か30p中17pまでの掲載だったんですが、
今際の国のアリス』 サンデーS 2014年12月号 p86 麻生羽呂

収まりを考えればどう見ても18pまでの掲載の方が良かったんじゃないかなぁ。
このシーン、「いかにげぇむを盛り上げるか」という意味ではメタ的です。


で、エンジのキャラ、いいですねw ご機嫌です。
ご機嫌過ぎてヤバ様とバンダが通じてる可能性を一切考慮してない辺り、小物感出てていいです。


それににしても、
今際の国のアリス』 サンデーS 2014年12月号 p95 麻生羽呂

これは盲点でした。
今際の国のアリス週刊少年サンデー 2014年46号 p41 麻生羽呂

このシーンにもあるように、「ぷれいやぁ」と「今際の国」の国民は明確に区別されてたんですね。
このシーンで嫌悪感を抱く人もいるかもしれませんが、
現実世界でも「平等」「公平」「競争原理」「機会均等」等の美名の下に、
いかに自分に都合の良いルールを作るかが行われてる訳で。
逆に、「くらぶのきんぐ」が少なくともルールに関しては公平だった事も浮き彫りに。


そもそもこの「げぇむ」、誰が「♡J」か探し当てるものなので、
今際の国のアリス』 サンデーS 2014年11月号 p17 麻生羽呂

いつもの様に、各キャラのスート(トランプの絵柄)で表された属性が表示されていません。
実はここがミソで、「♡J」に関して一つだけ分かる事があります。
それは、「♡J」が「はぁと」だという事です。


...何言ってるんだオマエはという話ですが、
上の画像引用の1,2コマ目、ヤバ様はバンダを自信たっぷりにこう評してます。
では、人の感情を理屈でしか理解できない人間の属性は「はぁと」なんでしょうか?
逆に、バンダはヤバ様の事を「権威こそが力の象徴であり自尊心の支え」と評してます。
恐らくヤバ様は恐らく「くらぶ」なんでしょう。「すぺぇど」の可能性もありますが。
このゲーム、最初は「自分さえ残れば何とでもなる」のですが、
残り2人になった時点で相手が「♡J」なら「げぇむおおばぁ」になるので、数が絞られる...
ペア2組の4人になってからは「♡J」以外の人間を確保する必要が出てきます。
つまり、それまでは「誰に信用させるか」が最も重要だったゲームが
「誰を信用するか」の要素も同じく重要となるのです。
相手の思考が「はぁと」のそれでは無いと確信できたのならば、
信頼より信用の方が勝ると言えるのではないでしょうか。
まぁ残り2人がヤバ様とバンダではないシナリオも出来ない事もないですが、
バンダ的には殺せるだけ殺した後、最後に「♡J」を仕留めるのが理想となるでしょうし。


で、どうやってエンジを吊るすかですが、
禁止事項は「他者を自力で解答できない状態にした場合」とあるので、
口さえ利ければ項目には引っかかりません。
ヤバ様が取り押さえてバンダが「自力で解答できない状態」をキープしながら
耳を削ぎ、目を塞ぐ...
その時はじめて義眼の存在に気づく、といった感じになるんでしょうか。


◎ ぬいぐるみクラッシュ
『ぬいぐるみクラッシュ』 サンデーS 2014年12月号 p112 熊之股鍵次

何故か急にこんな上位の位置に。
ド変態っぷりに拍車が掛かって、以前の「モフ太郎が脱ぐだけの漫画」からは脱却した感。
パターンをもう少し増やせれば、本誌出張くらいはさせてあげてもいいのになぁと思います。


アパートメント・オブ・ガンダム
個人的には微妙ですが、それなりに駆け引きはしてるのでそれなりの出来にはなってるんじゃないかと。


野良猫世界
微妙。
TOKYO JUNGLE』にインスパイアされたんでしょうか?

『野良猫世界』 サンデーS 2014年12月号 p157 SP☆なかてま

一応、人間はいるみたいですけども。
系統的には『銀牙 -流れ星 銀-』で、ツッコミどころだった異次元の動きをコミカルに仕立てた、
といった感じだとは思うんですけど、果たしてこれが面白いのかどうか。
個人的には全く刺さりません。


マギ シンドバッドの冒険
多少劣化した、古きよき『マギ』という感じですなぁ。


◎ 名無しは一体誰でしょう?
元々ロジック自体はしっかりしているので、
演出やら何やらが常識に掛かってくればフツーに面白くなりますわな。


○ BIBLE OF BLACK
シーンは展開してるのですが、これは面白いなぁというシーン自体に乏しく。
つまらなくもないのは確かなんですけども。


○ アトランティド
『アトランティド』 サンデーS 2014年12月号 p292 山地ひでのり

「こんな風には蹴らんだろ」とツッコみたくなるケレン味ある動きは相変わらず素晴らしいんですが、
ロジック的にツッコミどころのあるシーンが、放置されたままなのがちょっとねぇ。
拳銃が効かないなら、わざわざ拳銃を叩き落とす意味を感じませんし、
相手の攻撃はツルツルに滑るのに、自分の攻撃はちゃんと出来る辺りもツッコミどころ。
それを踏まえて手袋を嵌めているのかもしれませんが、指出てますしねw


仮に手のひらと足裏からは粘液が出ていないとなれば、攻撃が通ることも納得できますし、
その箇所が弱点になる故、拳銃を警戒する意味も出てきます。
例えばそれに主人公が気付き、弱点を狙おうとするものの、
『アトランティド』 サンデーS 2014年12月号 p297 山地ひでのり

近づいたら毒で攻撃されてしまう。
ここで、「じゃぁどうやって攻撃すればいいのか?」と読者に考える間を与えれば、
読者と駆け引きが出来て、もう少し面白くなると思うんですけどねぇ。
ちなみに粘液に毒ってのは実在の生物を参考してるので理に適ってます。
粘液で滑るということは、粘液が相手に付着することと等しいですから。


『アトランティド』 サンデーS 2014年12月号 p304 山地ひでのり

そして、その対策も理に適ったもの。
触れれば粘液が付着するのですから、毒が効かないもので触れ続ければ粘液は剥げる。
しかし、理に適った戦法も読者に伝わらなければ面白さにも伝わらない訳で。


イデア自体は今回良かったと思うのですが、面白さに繋げるにはあと一歩足らなかったかなと。


× P.K. ジーニアス
『アトランティド』同様、「こんな風には蹴らんだろ」というシーンがある漫画ですが、
それがケレン味を出しているのではなく、単に稚拙なだけなのが問題で。
蹴るだけのシーンだと徐々に緩和されているのですけども。
『P.K. ジーニアス』 サンデーS 2014年12月号 p304 桐谷将士

とは言えまだまだ問題は残っていて、例えばこのシーン。横からタックル喰らったのにも関わらず
『P.K. ジーニアス』 サンデーS 2014年12月号 p304 桐谷将士

このコマでは真下に落ちています。どこ行った慣性の法則
こういうシーンを見ると、実際のサッカーの動きを参考にしてないんだなぁとモロバレ。
ハロルド作石先生や田中モトユキ先生のように、「動きを切り取る」ことで動作を表現するタイプではなく、
桐谷先生は「動きを閉じ込める」ことで動作を表現するタイプだと思うのですが、
そういう作家さんにとって、効果線をどう使うか、どうブレさせるのかは生命線と言っていハズです。
どうもその辺りも怪しいんですよね...


桐谷先生は絵の見栄えに目を瞑って、内容勝負すべきだと思うんですが、
肝心な内容も主人公の意識ひとつでプレイが変わる、の連続ではねぇ。
サッカー詳しくないんでしょうか。読切では野球漫画描いてましたし。


THE UNLIMITED 兵部京介
THE UNLIMITED 兵部京介』 サンデーS 2014年12月号 p364 原作:椎名高志 漫画:大柿ロクロウ

思わず声を出して笑ってしまうほどの格好よさ。
やっぱ溜めの動作って大切ですなぁ。


◎ 最後は? ストレート!!
ロジックが面白い回はちゃんと面白いですねぇ。


MONSTER×MONSTER
すっかり普通の漫画に。それでも以前よりはマシな気はしますけど。


グノーシス・マーチ
グノーシス・マーチ』 サンデーS 2014年12月号 p475 星野倖一郎

二の矢ってのは重要ですよね。(その言葉はそんな意味じゃない)
グノーシス・マーチ』 サンデーS 2014年12月号 p482 星野倖一郎

で、こうこなくっちゃねな展開ゴチソウサマではあるのですが...
こういうパターンが今の時代に通用するかと言われると甚だ疑問で。


可愛い女の子を出すということは、可愛い女の子が好きな読者を取り込みたい訳ですが、
そういう読者が1話目を読んで、続きを読もうと思うのかどうか。
他に女の子のキャラがいるならアリなんでしょうけども。
絵の作り方、台詞回しなんかをみると流石だなぁと思わせるところはあるのですが、
展開的にもスロースターターでは、どんどん読者の対応が刹那的になっている今では通用しにくいのではないかと。
『AURA』でもヒロインの佐藤良子しょっぱなからインパクトあったように、
掴みでいかに記号を振りまけるかが重要だと考えています。
そりゃ私もそんな表面的な事よりも、本質的な面白さが評価されて欲しいのですけども。


○ 木倉さんと三人三脚
セクシーなシーンが少なかったからこの評価、という訳ではないですよw
正直盛り上がりに欠けましたし、一番大切なキャラの魅力を引き出すシーンに乏しかった印象。
2面性を出すのはお約束なので当然なんですが、
もう少しキャラの幅を広げるような何かが欲しいです。


○ 女子高生刑事 白石ひなた
決して何か問題がある訳ではないんですけど、
やはり今までの謎解きと比べると面白さがもひとつ。
理由はよく分かりません。


キャラクタイムズ
正直もひとつでしたが、ロゴに意外と「らしさ」が出てるのは良かったと思いましたとさ。


KING GOLF
うーん、正直EXの乗っ取りが漫画を面白くしている感ないですねぇ...


とある飛空士の恋歌
ちと辛目。
ようやく盛り上がる展開に。今まで緊迫感を出せるような状況じゃ無かったですからねぇ。
小説と漫画の盛り上げどころの違いで割を喰った感。
小説は1冊書きおろしですけど、漫画は各話に盛り上げどころが必要になってきますから。


神父ゼゼの知る処 (読切) 福井セイ
★★★★☆
前作『レジチョイサーよしえ』 は受賞後1作目の新人なのにも関わらず
即サンデー本誌掲載と、正真正銘「期待の新人」の福井セイ先生。
個人的に『レジチョイサーよしえ』は去年読んだ読切の中で一番面白かったのですけど、
残念ながら今回の作品は微妙。


『神父ゼゼの知る処』 サンデーS 2014年12月号 p649 福井セイ

「どう事件を解決するか」。
そんな処で悩む漫画はもう見飽きた!!という人へ。

着眼点自体は興味深いのですが、
結局のところ枷をどう外すか?という構造自体は何ら変わっていない上に、
『神父ゼゼの知る処』 サンデーS 2014年12月号 p650-651 福井セイ

枷が「いかに神父へ事件を知らせるか」に絞られたため、
ひたすらワンパターンな漫画に陥ってしまったのではないかと。


そのワンパターンの中でも試行錯誤をすることで駆け引き自体は出来ている辺りは、
さすがに実力者だなぁという印象は持ったのですけども。
あと、絵の見栄えはかなり向上していて驚きました。


◎ バディ!!!
ずっとこの位置って事は相当人気ないんでしょうなぁ...
今までは動きのシーンになると怪しくなってたりしたんですが、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年12月号 p710 西園フミコ

最近は様になってきてますし、ここで漫画の面白さを出せるようにもなってきてます。
『バディ!!!』 サンデーS 2014年12月号 p729 西園フミコ

展開的にもキャラの特徴を熱血に結びつける辺り、西園先生の特徴が出てると思いますし。
ソコソコ面白いと思うんですけどねぇ...
あと、相変わらずこの監督何も仕事しねーなぁ(苦笑)


覚の駒
やはり前後編の方がマシなのですが、
「この時代こんな所に日本人がいた」意外性を面白さに繋げられたかと言われると...
相変わらずどの話も代わり映えしませんなぁ。


ネッコロ
オチは微妙でしたが、天丼使えば多少はマシに。