サンデーS201410

来月は果向浩平先生が新連載。
サンデーS 2014年10月号 p746

『青血のハグルマ』は1巻掲載分くらいしか読んでないんで、批判は控えておきます。


今年度は新連載55本企画をやってるので、ナンバーが付いていたんですが、
それが今回無いのは間に何作品新連載があるのが読めないからなのか読ませないためなのか、
それとも大して効果無いから止めたのか。


次号で『キュピコ!』『夏草』が終了なので、再来月にも新連載が来そうです。
富士昴先生が連載準備中らしいので、そろそろ来るのかなぁ。
個人的には本誌の方が嬉しいんですけどねw


今際の国のアリス
自分の中での本命は残っているものの、
展開の予想としては半分くらい外した感じ。
今際の国のアリス』 サンデーS 2014年10月号 p97 麻生羽呂

こうなる事は予想してたんですが、
今際の国のアリス』 サンデーS 2014年10月号 p99 麻生羽呂

そうなる前に、まずはこうなるだろうと。
派閥が出来て2グループに分かれ、各グループから生贄を一人づつ択ぶというシナリオになるだろうと
勝手に思い込んでいましたw
以前の「ビーチ編」が2大派閥の構造だったからそう思い込んでしまった訳ですが、
「るうる」的にグループが大きければ大きいほど生き残る可能性が高まる訳でもないですし、
経過としては妥当だと思います。


今のところ「どうやって自分が生き残るか?」という視点でしか描かれていませんが、
「だれが♡Jか?」を会話によって糸口を探していくという、
人狼』系本来の「ぷれい」になっていくのでしょうか?


ちなみに、私の本命は琴子、次点は刈谷です。


MONSTER×MONSTER
何か、迷走してる感じ。
読者にどこを楽しんでもらおうとしてるのか、個人的にはよく分かりません。


グノーシス・マーチ
いやぁ素晴らしい。序盤でコレだもんなぁ。
サスペンス斯くあるべき。
グノーシス・マーチ』 サンデーS 2014年10月号 p147 星野倖一郎

こういうロジックが雰囲気作りに一役買っていたりと、ディテールもいいです。
これで派手さがあれば文句なしなんですけども。
キャラが絞られている分、本誌向きでもないのかなぁ。
クオリティに関しては本誌掲載漫画と遜色ないと思うんですけどね。


アンケート項目の
「サンデーS連載作品の中で好きなキャラクターを3つお答え下さい。」に、
名前どう書けばいいのか悩んで先月は「花の香りのするクソガキ」と書いたのですが、
グノーシス・マーチ』 サンデーS 2014年10月号 p149 星野倖一郎

「子供」てw
苦肉の策だなぁ (苦笑)


× P.K. ジーニアス
若干厳し目かもしれません。
サッカーのシーンが少なくなった分、粗も目立たなくはなりましたが、
スポーツ漫画としてそれはどうなのよ、と。
『P.K. ジーニアス』 サンデーS 2014年10月号 p202 桐谷将士

以前にも書きましたが、個人的にはパターナリズムな描写ってのは好かんです。
もちろん、多様性の中のエリート教育ならアリなんですけどね。


○ アトランティド
間をとって○にしてますが、内容的には無印、絵的には◎。
『アトランティド』 サンデーS 2014年10月号 p228 山地ひでのり

こういった、読者は最初から気づいているような事にキャラが意外性を感じるシーンというのは、
正直萎えます。馬鹿かこいつはとツッコみたくなるんですよね。
例外としては、馬鹿なキャラを表現したい時。
キャラが誤解していた事によって面白さを引き出す時。
「志村〜 後ろ後ろ」状態の時くらいじゃないでしょうか。
これだけ弾を撃ってるにも関わらず、弾を込めるシーンが1つも無いのも何だかうーん...
射撃が得意だと唐突に言うのも、意外性ではなく取ってつけた感じになってしまってます。
これならむしろ、その前にある程度射撃の腕前を見せておいて、
「あれくらいの腕前があるのなら、洗脳装置だけを撃ちぬくことが可能だ」
と思わせた方が得策だったような...
と言うか側面から撃つならともかく、正面から撃って装置だけ壊れるってのもリアリティが(苦笑)
せめて洗脳装置に気づいた後に、ガキが盗賊の腕前を活かして装置を盗み取るといった風に
活躍の場が与えられても良かったような。


といった風に、演出的にはもうちょい何とかなんねーかなぁ感アリアリなのですが、
『アトランティド』 サンデーS 2014年10月号 p215 山地ひでのり

ケレン味のあるポーズがイチイチ気持ち良くて、これだけでも読む価値はあるかなぁと。


○ マギ シンドバッドの大冒険
何かフツーに冒険してるなぁ...


○ 女子高生刑事 白石ひなた
終わりの始まりとは言え、推理モノじゃないと若干落ちますなぁ。
伏線を随所に散りばめたりと、やってる事自体はあまり変わらないハズなんですが。


キュピコ!
次号で終わりのようですが、5巻収録分で終了ということは円満とみていいでしょう。
掲載位置が比較的上位で安定、本誌出張も果たしましたし、本誌栄転もあり得るかも。


THE UNLIMITED 兵部京介
THE UNLIMITED 兵部京介』 サンデーS 2014年10月号 p359 原作:椎名高志 漫画:大柿ロクロウ

真木さんかっけぇ。もうそれだけでお腹いっぱい。
そして今回もボケ味を出してましたが、(左上のパティ)
THE UNLIMITED 兵部京介』 サンデーS 2014年10月号 p365 原作:椎名高志 漫画:大柿ロクロウ

これ、結構効果的ですなぁ。
人に誇れるほど漫画を読んでないので他作品でどれだけ使われてるのかは知りませんが、
もう少しこの演出やる人が増えてもいいのになと思わなくも。


昔、ごとう隼平先生が「写真はボケ味だ!」と決め打ち発言した時に、
「なぜごとう先生の漫画にはボケ味を活かした背景が無いのですか?」と尋ねたら、
「写真の背景と漫画の背景では違うから」的な返答があったのですが、
背景にピントを合わせて手前をボケさせる演出なら上手くいくんでしょうかね?
逆があっても面白そうなんですけど、ロクロウ先生がやらない辺りをみると、
あまり効果的じゃないのかなぁ。


◎ 木倉さんと三人三脚
ライバルキャラの蛇辺が気持ち悪くて若干ヒキますが、
こういうキャラを倒してこそ達成感が出るので、そこは我慢なんでしょうなぁ。


KING GOLF
途中まではちょっと何だかなぁ感があったんですけども、
KING GOLF』サンデーS 2014年10月号 p440 漫画:佐々木健 技術指導&監修:谷将貴

経験値が貯まれば貯まるほど、新しい挑戦はし難くなりますからねぇ。
問題は、どう活かすかであって。


アパートメント・オブ・ガンダム
個人的にはもひとつでしたが、こういうのが好きな人もいるだろうなぁとも思えるので。


とある飛空士への追憶
ニナとクレアが同一人物かも?なネタが無かった分、
今までと比べると多少マシではありました。
こじんま先生の画力が上がってる感じはあるので、そういう意味では楽しめるのですが、
それって内容的には微妙という事ですし。


× キャラクタイムズ
同じパターンで押しているので、ソコがツボじゃなければクスリとも来ませんなぁ。
その中では多少捻ってたりと工夫はちゃんとしてるのですけども。


ぬいぐるみクラッシュ
ここんとこ好調でしたが、今回は微妙。
掴みはまーまーだったんですけども。
爆発オチも微妙でしたが、前回の爆発オチよりはマシでした。


○ 最後は? ストレート!!
印は変わらずですが、個人的にはご都合主義な印象を受けました。
ネタが明かされて説得力のあるロジックが出てくればまた話は別なんですけども。


◎ 名無しは一体誰でしょう?
『名無しは一体誰でしょう?』 サンデーS 2014年10月号 p592 原作:山田鐘人 作画:岡崎河亮

やっぱ山田鐘人先生はハッタリ効かせてナンボですなぁ。


『名無しは一体誰でしょう?』 サンデーS 2014年10月号 p565 原作:山田鐘人 作画:岡崎河亮

この後の展開を個人的には読めちゃったのですが、
笑えるコメディを出しつつ、キャラの魅力も引き出す良い演出だったと思います。
今回のように、コメディを緩急で使えれば漫画の面白さに厚みが出てくるんですけども。


◎ バディ!!!
恐らく初期設定なんでしょうが、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年10月号 p608 西園フミコ

このパラダイムシフトはお見事。
後はアンビバレンツな構造を作者が展開したい方向へと誘導するだけなので、
構造的にはやり易く作ってると思います。
要するに、ツンデレですわ。


POTENTIAL (読切) 田中李沙
★★★★★
ちと甘めですが。

田中李沙
まんがカレッジ 2007年9・10月期 『ダハマレース』努力賞 (19歳)
第65回新人コミック大賞 『ゲラゲラ悪天使』 入選 (21歳)
クラブサンデー 2012年1月 『亡骸回収人』 掲載

新コミ受賞作はリンクから読めます。
少なくともサンデーで25〜6歳ならまだまだ新人と余裕で言い張れるのですが、
(早坂ガブ先生なんて受賞した段階で29でした)
まんカレ受賞してから7年経ってこの絵の見栄えってのはいくら何でも成長が遅すぎるような。


内容的には個人的に大好きなポテンシャル云々な話なので、
評価が甘くなりがちなのかもしれませんけど、
『POTENTIAL』 サンデーS 2014年10月号 p668 田中李沙

才能をどう活かすか?というテーマを中心に据えつつ、
主人公の「盗み食い」の才能を殺しの才能へと発展させたというパターンを、
師匠の「暗殺者を育てる」才能を武道の指導者へと発展させるという同じパターンで、
ちゃんと意外性を出せてる辺りは良いなぁと思いました。


『POTENTIAL』 サンデーS 2014年10月号 p635 田中李沙

師匠のキャラは割と良かったものの、
この主人公とヒロインでは、例えばこの2人のグッズが出たとして読者が買うか?と言われると
疑問符が付くように、キャラの魅力に欠けているのが最大のネックでしょう。
まぁこの辺りは見栄えの問題も絡んでくるのですが、
もうちょっとキャラに惚れさせるような仕草やセリフを意識すべきなんじゃないかと。
一応ヒロインに関しては可愛く描こうと意識してるのは分かるんですけどね...


本人がやりたいかどうかですが、習作として一度ラブコメやってみたらどうですかね?
キャラの魅力と正面から向き合わざるを得ないジャンルですし。
その上で、自分が一番やりたいジャンルをやる。
多少回り道のように見えますが、これが一番の近道かも。


夏空エンドラン
『夏空エンドラン』 サンデーS 2014年10月号 p694 伊藤しろ

若干取ってつけた感はありますが、それでも男性にも刺さるような内容がようやく。
まぁ基本的に男性読者を意識しない方がこの作家さんのやりたい事は出来そうですけども。


覚の駒
今回ハッピーエンドでは無かった分、意外性はありました。
逆に言うと、どれだけワンパターンな漫画だったかを露呈しているという事なのですがねw


ネッコロ
完全に出落ち。