サンデーS 201407
来月は新連載3本。
サンデーS 2014年7月号 p718-719
山地ひでのり
第10回ヤングキングアワーズ新人漫画賞 『エニグマ』編集部期待賞
第67回新人コミック大賞 『微笑みの奇術師』 大賞
サンデー超 2012年1月号 『太陽のポスティーノ』 掲載
まずは山地先生。
個人的にサンデーで未連載の新人さんの中では一番期待している作家さんです。
一番のウリは絵の巧さですが、内容的にもノリの良さがありますし、
特に『微笑みの奇術師』は意外性の出し方が素晴らしく、大賞も納得の作品でした。
何にせよファンタジー路線でいくとしたら、リアルだとどういう事になるのかをきちんと考え、
リアルでできない事をどうファンタジーな設定で埋めていくか?という作業が必要になってくると思います。
まぁこの辺りが課題なのはブログにも書いてるみたいなので大丈夫っぽいですけども。
ブログを読むと直接本誌を目指してるみたいで、その意気込みは高く買いますが、
現状では読切→短期連載を経て、とかじゃないとまだ厳しいかなーというのはあります。
週刊少年サンデースーパー増刊号201201
以前『太陽のポスティーノ』でこう批評したように、ロジックに課題はありました。
ただ、漫画の紹介に「科学を超越した何かが時を刻み始める」とあるように、
その辺りを意識しているようなので、個人的には期待できると踏みます。
桐谷将士
まんがカレッジ2008年2月期 『この手、その手、あの手』 努力賞
2009年 クラブサンデー 『豪速球の打ち方、教えます。』 掲載
2009年10月30日 クラブサンデー 『≒(ニアイコール)』 掲載
2010年10月19日 クラブサンデー 『忍のエース』 掲載
桐谷将一から桐谷将士へと名義変更。
画像を見ても分かるように、絵の見栄えに課題を抱えている作家さん。
とは言え、以前に比べれば遥かに良くなってはいますけども。
内容的には『豪速球の打ち方、教えます。』はソコソコ説得力のある内容だったので、
その辺りの良さを出しつつ、連載を通じて絵の成長を見せてくれれば。
星野倖一郎
略歴はwiki参照。
個人的にはサンデー中堅の中では最も期待している作家さんなので、
連載が始まる事と、オリジナル作品である事自体は嬉しいんですけど、
本誌ではない辺りが嬉しさも中くらいナリ。
元々絵の見栄えはする作家さんですが、前作『AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜』では
AURAアウラ魔竜院光牙最後の闘い 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
- 作者: 星野倖一郎,mebae,田中ロミオ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/07/18
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 5回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
構成力に関しては抜群なので、面白いと思わせるアイデアを捻り出せるかが課題と言えるでしょう。
読者ときちんと駆け引きが出来る作品になれば、本誌昇格も夢ではない...
個人的には昇格がゴールではないくらいのクオリティを期待しています。
是非サンデー編集部を見返して欲しい所ですw
○ 月イチマギ部
相変わらず安定してるというくらいで内容的には書くことは無いのですが、
『月イチマギ部』 サンデーS 2014年7月号 p13 一色美穂
ボードゲーム、流行りつつあるんですかね?
個人的には『放課後さいころ倶楽部』に
『ころクラ』版『ラブレター』付きの特別版出して欲しいのですがw
○ マギ シンドバットの冒険
単行本収録済みの話を再編集。
少なくとも違和感があるような場所はなく、上手く編集されているのでしょう。
『マギ』序盤の迷宮攻略の感じが出ていて、まーまー面白かったです。
まぁ当時は「面白くなりそうなんだけど現状だと不安だよなぁ」と思っていたのですがねw
○ キャラクタイムズ
『キャラクタイムズ』 サンデーS 2014年7月号 p56 萬屋不死身之介
ココは笑いました。まぁぶっちゃけLINE関係ないですよね...
MONSTER×MONSTER
画力というか描き込みは素直に賞賛しますけども、
個人的にはナナメ下というか、肩透かしな意外性には面白さを感じないので、
本誌に掲載されていた1話も面白いとは感じませんでした。
ある意味1話出落ちな印象も受けたので、果たして上手いこといくのやら。
サンデーS 201406
先月こう書きましたが、予想通り。どうも絵と内容のギャップが面白さに繋がりませんなぁ。
中には繋がってる人もいるんでしょうけど。
ギャップが意外性ではなくディスシナジーになっているというか。
最後のオチはある意味天丼と言えるのかもしれませんが、単にワンパターンな気もしますし。
画力の高さを活かしたギャグを何か開発出来れば活路はあると思うのですけども。
◎ 今際の国のアリス
人がバタバタと死んでいく漫画だからこそ、人がかけがえない存在だと示すべきだと思うんですよね。
サンデーS 201305
以前こう批評しましたが、若干違った視点で再描写。
二人は生きる意味を見出した訳ですが、クラブのKとの対戦したからこそ見出だせた
という辺りがニクいです。
アパートメント・オブ・ガンダム
個人的には相変わらず面白いと思わないのですが、
少なくとも、このネタは笑う人いるんだろうなぁと思える箇所がちらほらと。
髪型とか、サンダーボルト宙域とか。
今までで一番マシな回だったんじゃないでしょうか。
キュピコ!
相変わらずいい意味で相変わらず、以外のコメントを思いつきませんw
とある飛空士への追憶
少しでも角度が付くとまだ怪しい感じはしますけど、
『とある飛空士への追憶』 サンデーS 2014年7月号 p288 原作:犬村小六 漫画:こじまたけし
正面はかなり見栄えするようになりました。
内容的にはつまらなくはありませんが、さりとて面白いとまでは言えず。
◎ バディ!!!
相変わらず面白いです。が、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年7月号 p332 西園フミコ
今まではある程度予想の範疇に収まっていた感じだったのですけども、
それを超える面白さになりつつあります。
正直、この作戦で天賦の才と言われても説得力が無いのは確かですが、
千明との対比としては悪くないキャラですし、
個人的にもポテンシャルをどう伸ばすかという描写は大好きですし。
『バディ!!!』 サンデーS 2014年7月号 p337 西園フミコ
実質的に敵へとアドバイスを送る格好になっているこのセリフも、
ポテンシャルを発揮できてない人間に対して、口を挟まずにはいられないキャラ描写になっていて、
ご都合主義的な印象はなく、説得力があります。
動きに関してはまだ発展途上だなぁという印象は変わらず。
『バディ!!!』 サンデーS 2014年7月号 p331 西園フミコ
重箱の隅ですが、耳ないと怖いですw
◎ 木倉さんと三人三脚
二人三脚じゃなくて三人三脚だったのか... 今気づいたよ。
『木倉さんと三人三脚』 サンデーS 2014年7月号 p364 奥英樹
うーん...『ひなた』と設定丸かぶりじゃないですか。
まぁよくある設定と言われればそれまでですけども。
内容的にはボチボチ。照れ、接触プレイ、チラリズムは出してますし。
◎ 女子高生刑事 白石ひなた
相手は殺人犯なのに迂闊すぎやしねーかとは思うのですが、
『女子高生刑事 白石ひなた』 サンデーS 2014年7月号 p380 早坂ガブ
トリックや証拠を畳み掛けるように出していくこの感じ、相変わらず気持ちがいいです。
機動戦士ガンダム アフタージャブロー
まー見事に微妙でした。微妙な賞を取りまくってるのも分かる気がします。
読者とどう駆け引きをするか?という意識を持たなければこの先も厳しいでしょう。
キャラの絵柄も旧いですしねぇ。兄貴はかなり今風なんですけども。
◎ THE UNLIMITED 兵部京介
新井先生同様、ロクロウ先生もアシスタントとしてのキャリアがかなり長い作家さんで、
『ゲッタブライド』 月刊少年ジャンプ 2004年2月号 p323 大柿修司
昔はこういう絵柄だったんですけど、きっちり現代風の絵柄に変わってますし。
まぁこの作品は10年前なので、当時としては決して旧い絵柄では無かったのかもしれません。
『THE UNLIMITED 兵部京介』 サンデーS 2014年6月号 p456 原作:椎名高志 漫画:大柿ロクロウ
相変わらずこの漫画、格好いいが全て。ダークヒーローものは斯くあるべき。
名無しは一体誰でしょう?
以前ギャグテイストやった回はかなり面白かったんですが、今回は微妙。
今まで積み上げてきた説得力も台無しに。
◎ ぬいぐるみクラッシュ
復調。
『ぬいぐるみクラッシュ』 サンデーS 2014年7月号 p506 熊之股鍵次
前半はキモチ悪い様がギャグになってますし、ツッコミどころも満載。
後半は「ダルマさんが転んだ」的なベタネタですが、天丼になってますし、
ジレンマとBL的要素を上手く絡めてます。
個人的に「キュビズム」には笑いましたw
爆発オチは少々残念ですが、これだけ内容が充実していればそれほど不満にはなりません。
◎ KING GOLF
で、こちらは逆に斬新な「ダルマさんが転んだ」ネタ。
正直自分でも何言ってるのか分かんねー感じがあるのですが、
『KING GOLF』サンデーS 2014年7月号 p542 漫画:佐々木健 技術指導&監修:谷将貴
コレはそう表現する以外に方法はないでしょうw
シリアスなギャグって中々成立し辛いですが、上手くやれれてるなと感心します。
○ 最後は? ストレート!!
意外性があるにはありましたが、振らなきゃ済む話だとは思ってしまいます。
まぁ地味なのは相変わらずなのですけども...
夏空エンドラン
特にコメントする事もなく。それだけツッコミどころはなくなりました。
(くろ)の天使
何とか纏めただけ、といった最終回でした。
全体的にみても無印。批判したい事は前回書いちゃったので今更書くこともなく。
覚の駒
こちらも批判したい事は前回書いちゃったので今更書くこともなく。
絵の描き込みには力入ってるんですけどねぇ...
ネッコロ
やっとこう、シュールさが味になるような感じになってきました。
印はまだ打ちませんが、打つかどうか悩むぐらいはなったかなと。