サンデーS 201406

サンデー本誌既報通り、来月から『MONSTER×MONSTER』(仮) が新連載。
サンデーS 2014年6月号 p718-719

飛田ニキイチ先生は少なくとも飛田ニキイチ名義では受賞歴無し。
pixivで『片乳首出したおっさんの後つけたら天空の剣見つけたwwww』
スレッドのコミカライズをしていたようです。
漫画はタイトルでググれば見れるはず。 (丸投げ)


画力というか描き込みは素直に賞賛しますけども、
個人的にはナナメ下というか、肩透かしな意外性には面白さを感じないので、
本誌に掲載されていた1話も面白いとは感じませんでした。
ある意味1話出落ちな印象も受けたので、果たして上手いこといくのやら。
ネットにファンはいるでしょうから、話題にのぼればいいんですけども。


○ マギ シンドバッドの大冒険
裏サンデーで連載中『マギ シンドバッドの大冒険』の再掲載。
少しでも裏サンデーのアクセスを伸ばそうという意図があるんでしょうか?
両方載せても原稿料は変わりませんし、アリナシで言えばアリでしょう。
まぁ宣伝効果を期待できるほどサンデーSの部数があるのかという話もありますけど、
埋草以上のクオリティであるのは確かですし。


内容的にはサンデー本誌に掲載されていた頃よりも、絵内容共に大分こなれてきた印象。
これならマギファンでも安心じゃないでしょうか。
むしろ今は過去編に突入している本編の方が心配で... どうしてこうなった。


キュピコ!
ライバルキャラを入れて纏めに入ってる感。
ブコメはいかに「ムフ♡」でステップを刻むかが課題となりますが、
話を進めたい場合にはライバルキャラを使って前に進まざるを得ない展開にします。
サンデーS連載作品の最近の傾向として、打ち切りなら2巻完結、通常は3-4巻完結なのですが、
多少伸ばして5巻までやるんでしょうか。
内容的にはいい意味で相変わらず。王道ですなぁ。


今際の国のアリス
恐らく単行本に収録するページ数の関係だとは思いますが、今回14p。
新展開前のインターバルという事で今回だけ切り取れば面白いという訳では無いですけど、
通して読めばメリハリになってるはずです。


とある飛空士への追憶
原作の問題でしょうけど、うーん盛り上がらない...
キャラの見栄えは当初の見込み通り、どんどん良くなっていってるのは嬉しいんですけども。


THE UNLIMITED 兵部京介
THE UNLIMITED 兵部京介』 サンデーS 2014年6月号 p227 原作:椎名高志 漫画:大柿ロクロウ

思わず変な笑いが出てしまうくらいかっけーっすなぁ...
感想はそれだけですが何か。


◎ 木倉さんと三人三脚

前作『アップセット15』はそれなりに熱血は描けていたものの、
キャラが多い漫画だったという事もあるのかもしれませんが、
キャラの掘り下げが弱いという印象でした。
今回は団体スポーツではなく個人種目で、嫌でもキャラにフォーカスを当てざるを得ないでしょうし、
ブログによるとメインはラブコメの漫画らしいですので、その辺りが改善されるかどうかに注目。
見栄えもあと一歩ですけど、その辺りは恐らく大きくは変わらないのかも...
サンデーS201405

先月号の記事でこう書きましたが、懸念をものの見事に払拭してくれました。
『木倉さんと二人三脚』 サンデーS 2014年6月号 p253 奥英樹

構造的には熱血スポーツ+ラブコメ+お色気な点や、「頑張る動機が女の子」な所を含め、
『バディ!!!』と似たような漫画になってるとは思います。
TSF (性転換) と二重人格、バスケと槍投げの違いくらいでしょうか。


絵に関しては思ったより変わってますね。
ギャグな表情はそこそこ、照れや萌えな表情は若干ぎこちなさは感じるものの、
凛々しい表情は現時点でかなり見栄えしてると思います。
『木倉さんと三人三脚』 サンデーS 2014年6月号 p280 奥英樹

内容的にはラブコメ導入したことで大きく変わっていて、
照れ、仕草、接触プレイ、チラリズム、ロールプレイ、ポテンシャル...
といった個人的に好きな要素のオンパレード。
その上に
『木倉さんと三人三脚』 サンデーS 2014年6月号 p270-271 奥英樹

奥先生本来の持ち味である熱血を、爽快感を載せて絵に落とし込める。
特段変わった事をしてる訳ではありませんが、地力がしっかりとした作品になってるのではないかと。
これ、本誌連載でも良かったんじゃないかなぁ...


○ 最後は? ストレート!!
相変わらず内容的には地味ですが、千葉の駆け引きと高津の駆け引きなしの投球、
それぞれ説得力がありまーまー面白かったです。


アパートメント・オブ・ガンダム
ネタが旧いとか、箸にも棒にもかからないような内容では無くなってきてるんじゃないかと。


機動戦士ガンダム アフタージャブロー
わざと主人公を生き残らせて情報をリークする意味があった事に関しては安心しましたが、
内通してた意義がどこにあるのかという疑問は残ります。
MSとかはちゃんとしてるんですが、どーも面白いという感じにはなりませんなぁ。


◎ 女子高生刑事 白石ひなた
アヤいすぎなのは正直ゲンナリしますが、それを除けば面白さは相変わらず。


KING GOLF
いやいや思い切った事しますなぁ。
KING GOLF』サンデーS 2014年6月号 p432-433 漫画:佐々木健 技術指導&監修:谷将貴

漫画は読む人各々のテンポで読めますから、こういった演出がやれるんですよね。
時間を掛けてることを表現しつつ、タルいと思えば読み飛ばせば済む。
駆け引きも素晴らしいです。


◎ バディ!!!
インターバルやりたいけど間が持たないからか、ネタ二つ思いついたからかなのかは分かりませんが、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年6月号 p474 西園フミコ

どちらの話もシチュエーションをリトマス試験紙に見立てて、キャラを引き出す描写が出来てると思います。
少年漫画はキャラが命ですから、こういうインターバル回がちゃんと面白い漫画は安心できます。


夏空エンドラン
劣化版『おお振り』と言えるくらいには常識にかかってきたように見えます。
まぁ比べる相手が悪いですがw


名無しは一体誰でしょう?
何この超展開。コメディのつもりなのかも知れませんが...
個人的にはナナメ下と思っちゃいます。


○ ぬいぐるみクラッシュ
復調気配。
『ぬいぐるみクラッシュ』 サンデーS 2014年6月号 p574 熊之股鍵次

ギャグ漫画だからこそ、萌えと萎えとの境界線でせめぎ合う事が大切だと思います。
絵の見栄えはするんですから尚更。


覚の駒
ワンパターンでなければならない何か原因があるんでしょうか?
この漫画でやれる選択肢がどこにあるのかを再考する必要があるのでは。
時代とキャラ変えてるだけですしねぇ...
例えば、覚が将棋を指す必要があるのかといった、なぜその縛りがあるのかという前提を疑えば、
キャラ同士の意見の対立を将棋の盤面で描けたりといった事も出来るでしょうし。
それだけで面白くなるかと言われるとNOですけど、構造的に縛りが多すぎる問題点が
ワンパターンな話になってしまう原因になっていると考えます。
漫画はもっと自由であっていいのでは。


(くろ)の天使
今更感はありますが、めくりを意識したためか大分ストーリーにメリハリが。
とは言っても面白いと思えるようなシーンは一つもなく。
毎回「前回よりマシ」と書いてて、結果これですからねぇ...
ひょっとしたら、対応が付け焼き刃だったのが問題なのかも。
さらには、作者が面白いと感じるハードルが低いのかも。
世の中にはどういった面白さがあるのかを考えなおす必要がありそうです。
例えば『神のみ』を読んで、その後作者ブログの::HoneyDipped::を読み、
どういう面白さを出そうとしたのか、作者の意図を知ることによって、
ある程度改善が出来るのかもしれません。保証はしませんが。


寿人外結婚相談所 (読切) 川原章史
★★★★★
扉は川井章史、目次は川原章史。どっちだよw
ペンネームの川井章史から本名の川原章史に変えたのでしょうか。
『寿人外結婚相談所』 サンデーS 2014年6月号 p654 川原章史

枷の掛け方はまぁ普通なのですが、
『寿人外結婚相談所』 サンデーS 2014年6月号 p666 川原章史

土地神が提案を一旦はすんなり受け入れる理由や、不敬だと戦いを挑まれることが百虎の好み...
「強い奴」であることのアピールにもなっていた辺りのロジックは素晴らしいんではないかと。
以前 The Structure of "The World God Only Knows" #3で書いたような、
『神セカ』ちひろ編では「ユータ君との出会いの数を増やして好感度を上げる」という目的の為に
桂馬とちひろが出会いの数を増やすという手段が、結果的に桂馬への好感度を上げる
という構造がありましたが、それと似てますね。


最終的なオチも、読者がこうなって欲しいと思うようなものでしたが、
逆に読者にこうなって欲しいと思わせるようにちゃんと描けてるのが素晴らしいです。
絵は若干余裕は無いものの、現時点でもそれなりに見栄えはしますし、
是非ともサンデーSで連載獲得して欲しい、期待の作家さんではないでしょうか。


◎ LASBOSS×HERO
同じ作者のこの作品がアニメ化までしちゃったので、
スケジュール的に本誌連載するのは難しいのかなとか思ったりするのですが、

犬神さんと猫山さん (1)巻 (百合姫コミックス)

犬神さんと猫山さん (1)巻 (百合姫コミックス)

一応以前本誌に掲載された読切を連載に出来なくはないなぁと言ってたので、
サンデーから出て行くつもりは無いのでしょう。今のところは。


最終的には落ち着くところに落ち着いた感じではありますが、
記憶を無くしたと思わせておいて
『LASBOSS×HERO』 サンデーS 2014年6月号 p701 葛城一

ポロッとこういうセリフで意外性。こういうのはやっぱ気持ちいいですね。
全体を通しても◎。期待通りのクオリティでした。
これだけメタをやれたんですから、次はもう少し間接的なメタができれば。
くずしろ先生の戦いはこれからだ!


ネッコロ
みそ汁の中にカーネーションはクスッときました。今までで一番マシかなぁ。