ゲッサンmini 7 (ゲッサン201405別冊付録)

ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p1

笹乃さい先生の表紙でした。
爽やかではあるものの個人的には正直物足りないですなぁ。割とフツー。


からかい上手の高木さん
ちと甘め。今までで一番微妙だったかなぁ...

構造はかっちり決まってるので、ネタさえ続けばいくらでも続けられるようになってると思います。
それが故に、この構造の中でどう変化をつけるのか、塩梅が逆に難しそう。
あまりにも変化が無いとワンパターンに陥りますし、
変化し過ぎると「いつもの」を期待してる人から不満が出そうで。
ゲッサンmini 4

以前こう書きましたが、正にそんな感じ。
からかい上手の高木さんゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p14 山本崇一朗

今回高木さんの仕草で萌えろがコンセプトだったのかもしれませんが、
コメディ的には肩透かし気味だったのが個人的には消化不良。
もうひとネタ、西片くんがカウンターを打ち損ねる描写があっても良かった気がします。


東京スカべジャーズ 佐伯幸之助
★★★★★
新人コミック大賞入選作品『下町ラーメン奮闘記』はともかく、連載作品『アダンタイ』含め、
他の作品は読者に面白いと感じてもらえるポイントをどこに見出してたのかが、
個人的にはかよく分からないものでした。
『東京スカべジャーズ』 ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p23-24 佐伯幸之助


今回は割と分かり易い感じに。
上の画像だと「伝説の古書『るるぶ』」や「『ONE PIECE』かよ!」とツッコみたくなるネタのように、
ちょくちょく出てくるギャグやコメディが効いてますし、
ワニとの戦闘シーンも顎押さえた後になぜしっぽ持ってるのかは謎ですが迫力がありました。
口紅はとっくの昔に酸化してるとは思いますが、異臭はすれど色自体は付くのかも。
例えば過去の道具が何に使うか分からないといった『はるまげ』のようなネタもできますし、
キャラや設定を煮詰めればコレで連載も出来る気もしますけど、ネタが続かないですかね?


星を見る魚 笹乃さい
★★★☆☆
漫画を描きたいという思いが再燃して、再デビューした事と関係があるのでしょうか?
(深読みしすぎ)
内容的にはそれほど面白いという感じではないんですが、
『星を見る魚』 ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p68 笹乃さい

このセリフはショッキングで良かったです。金魚と祖父との対比にもなってますし。
ただ、ゲッサン最初の読切『カプセルツアー』を読んで、この人は即戦力だと感じたものの、
どーもエンターテイメント性が薄れていってるのが気になります。
別にコメディ入れろと言ってる訳ではありませんけども。
今回の内容なんかは青年誌っぽいですし。

実力があるのは分かったので、オリジナリティをもう少し出せる工夫を。
別に世界を救う必要はありませんが、世界観みたいなものは欲しい気がします。
ゲッサンmini3

『カプセルツアー』の記事でこう書きましたが、そちらに意識が行き過ぎてる感じなのでしょうか。


迷信 小山愛子
★★★☆☆
まぁ女性らしい作品というか。
『迷信』 ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p84 小山愛子

個人的にはニヤニヤできませんでした。直接的すぎたかなぁと。


ゴシップガール マツセダイチ
★★★★★
『東京スカべジャーズ』や以前miniで掲載された『歩いて下校』、
連載中の『放課後さいころ倶楽部』もそうなんですが、女性三人主人公って流行ってるんですかね?w
ゴシップガールゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p91 マツセダイチ

印象としては小野さんが『放課後さいころ倶楽部』のアキ、トモがミドリ、
丸太町さんが『ハレルヤオーバードライブ!』のタンポポという印象を受けました。


絵に関しては連載終了時点で十分見栄えしてたので、問題は内容って事になるのですが、
ゴシップガールゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p107 マツセダイチ

いやー素晴らしいです。
話が進むに連れて謎が深まっていく辺りや、謎が解けた瞬間に全てが腑に落ちる感じと意外性、
手段が目的化して本末転倒になる様をオチにも活用。(この辺りミスリードにもなってます)
そして何より活き活きとしてるキャラクター。
細かい所ですが、能動的に取材すると成功せず、ご都合主義的ではない程度にハプニングが起きて
真相に近づいていく辺りはリアリティあって個人的には好印象。
ようやくマツセ先生の真価が発揮できたんじゃないでしょうか。ベタ褒めです。
ただまぁ、じゃぁコレで連載にというのは難しそうな気はしますけど。
毎回ミステリーやれるのかなぁ。
少なくともキャラの動かし方は次回作でも活かせそうです。


燕捕物帳 源素水
★★★☆☆
ちと厳し目。
『燕捕物帳』 ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p144 源素水

内容的にはオチの肩透かしを除いてほとんど意外性もなく、割とベタですが、
コメディや熱血はきちんと描かれていて印象自体は悪くないです。
ここを基点に少しづつ難しい事をやっていけば良いと個人的には思います。


貸本月歩堂 晴十ナツメグ
★★★☆☆
ちと厳し目。
twitter晴十ナツメグ
ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p160

第73回新人コミック大賞 『絵師弟子』 佳作

実妹2011年まんがカレッジ8月期 『PEA』努力賞、『神のみぞ知るセカイ』アシの山口アキ。
twitter山口アキ


誰しも思うのかも知れませんが、CLAMPっぽいなーとw
『貸本月歩堂』 ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p187 晴十ナツメグ

このシーンの意外性と、ファンタジーな世界観は良かったのですが、
面白いという所までは個人的に至らず。
ぶっちゃけ何が原因かはよく分かりません。


絵は見栄えしますけど、

背景の本のタイトル、某SNSやブログで募集して協力して頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p160

『貸本月歩堂』 ゲッサンmini 7 (ゲッサン2014年5月号別冊付録) p193 晴十ナツメグ

本のタイトルが300dpiで取り込んでの無圧縮画像でも潰れてる事から分かるように、
描き込み過剰でしょう。実物では何とか読めます。
週刊雑誌とは違って、miniでも割と細かい所まで印刷は潰れなくて済むため、
それが読みづらさに結びついてはいませんけども、
作者が原稿を描く際にB6小版に印刷されることを意識してないんじゃないかとは思えます。
そういう意味ではminiがB6小版である意義がここで出たと言えるのですが、
最近連載が始まったゲッサンの単行本はB6版が基本なので、その意義は薄れてるのかもしれません。