サンデーS 201402

サンデーS 2014年2月号 p680

来月から『最後は?ストレート!!』が連載開始。
...というか、いわゆる「島流し」に。
寒川先生は前作『GOLDEN☆AGE』もクラサン送りにされましたが、2作品連続という事になりました。
今までクラサン送りにされたのはほぼ全て新人の作品で、
サンデーSへ島流しになったのも『KING GOLF』『ささみさん@がんばらない』と共に新人作品。
クラサン送りの例外も『LOST+BRAIN』では作画担当だった大谷アキラ先生の『ツール』のみと、
新人の連載期間引き伸ばしの為の島流しという構造だったのですが、
そういう意味では例外的な扱いと言えるでしょう。


展開的には最終決戦の途中なので、『ささみさん』のように3ヶ月で終了する可能性もあります。
個人的には地味に面白い作品ではあるのですが、地味過ぎて週刊には向いてないとも思ってます。
本来ならこのテの作家さんを篩に掛けるためにも、月刊誌をもう1冊 (と、その話に戻る)


ファンタジスタ ステラ 特別編
いやーさすが。素晴らしい。震えました。
ファンタジスタ ステラ 特別編』 サンデーS 2014年2月号 p85 草場道輝

クロス職人・山波が一皮向ける様を描く読切。
サッカーのトレンドとしては、サイドの選手にも得点力が求められる傾向があって、
かつては左利きの選手は左サイドを任されていたのが、中に切れ込んでシュートを打ち易いように
あえて右サイドに左利きの選手を置くことさえあるようになりました。
(さすがに左利きのSBを右に置くことは稀ですが)
ファンタジスタ ステラ』 4巻 p97 草場道輝

さらにはクロス一辺倒だと、どうしてもDFとの駆け引きで有利になり難くなります。
逆にオランダのロッベンは中に切れ込むだけだったので、
縦はあまり警戒しなくて良かったりするのですがw
(最近はそーでもないですけど)


そういった事もあって、山波は『ステラ』本編で由利にSBのレギュラーを奪われた訳ですが、
それを反省して中に切れ込むプレイで幅を広げるのではなく、
ファンタジスタ ステラ 特別編』 サンデーS 2014年2月号 p84 草場道輝

クロスの質を変えることによってチャレンジをする。
ファンタジスタ ステラ』 4巻 p99 草場道輝

クロス職人・山波らしさを存分に描いた、素晴らしい読切だったと思います。
あと、たぶんですが、『ステラ』を読んでなくても、内容は分かるようになってるのもいいですね。


○ ぬいぐるみクラッシュ
ネタ切れをした訳ではないのですが、
計測するまではともかく、個人的には「らぶらぶわたる1号」が出てきた辺りからは微妙でした。
まぁギャグはどうしてもネタの好みが分かれますから、毎回面白いってのも難しいんでしょうなぁ。


○ キュピコ!
さすがに無印って訳にはいかなくなりましたね...w
やっぱ誤解やら秘密やらを上手くストーリーに絡めると面白くなるなぁと。


○ LASBOSS×HERO
◎付けないの初めてですかね?
ラス前ということで色々やることがあるからか、個人的には意外性が物足りませんでした。
その替わりというか、ハルやノブナガの見せ場、ニナのお色気シーンがあったので、
その辺りで満足する読者もいるのかも。


今際の国のアリス
いやー、正直今回は特にやられました。
というか、ここは気付かなきゃダメだろうという所でやられたのが悔しくてw

ぶっちゃけアイテムはあんま関係無いだろうなーと思ってましたが、
(命のやりとりしてませんし)
その可能性の潰し方も丁寧でいいです。
サンデーS 201312

こう書いてましたが、ここでアイテムが効いてくるとは。
アイテムの取り合いをしてなければ「無効状態」になったかどうかも怪しいあたりもまた。
んでもってこの先の展開も全く読めない所がねー。


機動戦士ガンダム FAR EAST EDEN
作戦自体はベタですが、行動を制限するロジックが素晴らしかったです。
キャラの心情・信条も丁寧に描けてますしね。
このテの作品って黒歴史になりがちですが、このままアニメ化されても遜色のないクオリティだと思います。


ノゾ×キミ
押してもダメなら引いてみな。って訳でもないでしょうが、
態度が変わることでどう心境の変化があったのか?といった辺りをミステリーに仕立てる。
やっぱ上手いですなぁ。


THE UNLIMITED 兵部京介
初出のキャラは大体違和感出てる感じがしますねw
ヒノミヤや真木辺りはそうでもなかったですが。
THE UNLIMITED 兵部京介』 サンデーS 2014年2月号 p287 原作:椎名高志 漫画:大柿ロクロウ

それでもポーズがイチイチ格好いいので許せちゃいます。


◎ バディ!!!
ちと甘めですが。細かい所から突っ込むと、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年2月号 p312 西園フミコ

腰より上を蹴られてるのに上体が反った状態で吹っ飛んでいたり、
試合中なのに停止もしくは歩いたままドリブルしてるようにしか見えなかったり (p316/16p目)、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年2月号 p319 西園フミコ

ワンハンドでショットしてる筈なのに、ブロックされると両手になっていたりと、
バスケほとんど知らない人間から見ても粗が目立ちます。
さすがに蹴る所は中々同じような場面というのは見つからないでしょうが、
バスケのシーンくらいは参考になる映像がある筈です。
試合映像をトレースしろとは言ってませんし、
田中モトユキ先生くらいリアリティのあるシーンを描けとも言いませんが、
もう少し何とかなるんじゃないかなぁというのが正直なところ。


ただ、内容的には今までで一番良いです。
いかにバディを組ませるか。その為にワンマンチームのキープレイヤーを二人でマークさせ、
『バディ!!!』 サンデーS 2014年2月号 p327 西園フミコ

先輩の格好いい所も見せる。
コメディも色気もやれる、最大のウリの熱血もきちんと出せるという、
西園先生のポテンシャルを遺憾なく発揮できた良いシナリオでした。正直安心しましたw
やっぱ少年誌だと、シナリオはあくまでキャラを活かす為にあるものだと思うですよ。


アパートメント・オブ・ガンダム
色気の出し方が良くなった分、多少はマシに...?
いやまぁ相変わらずギャグは個人的にピンと来ないのですが。


DEAD TURN (読切) 原作:田口ケンジ 作画:八木ゆかり
★★★★★
先月号の記事にも書きましたが、2012年にモバMANに掲載された読切の再録。
ジェンガを扱った漫画としては、以前サンデー超の時代に『デス・ブロックス』という作品がありましたが、
アレと比べると雲泥の差。
川中先生ェ・・・


枷の掛け方、外し方は手垢に塗 (まみ) れてるほどベタですが、
『DEAD TURN』 サンデーS 2014年2月号 p403 原作:田口ケンジ 作画:八木ゆかり

キャラクターは実に生き生きと描けてるんじゃないかと。
確かにこれだけのクオリティがある作品だと、『姉ログ』の宣伝を兼ねてるとは言え、
わざわざ再録するのも分かる気がします。
という事でクラサン基準で★5つ。
八木先生の作画も少女漫画っぽさはありますが、十分少年誌でもやれそうです。
というかこれだけのクオリティで描ける人が、6年前にマイナー誌で連載終わった以来、
2年前のこの読切以外音沙汰が無いってのは、恐ろしい世界ですなぁ漫画界ってのは...
別名義で漫画を描いてたり、私が探しきれてないだけかもしれませんが。


◎ 女子高生刑事 白石ひなた
この残虐性は腹が立ちますなぁ。
その前の駆け引きも上手いことやってますし、ヒキも気になる感じに。
相変わらず内容的には良いです。
早坂先生が原作で納得できるのなら、作画を誰かに任せて今直ぐ本誌の『KEI』と交換して欲しいですw


KING GOLF
スコアにはまだ直接表れてはいない実力の差。
この後の爆発を期待させる、いい展開だと思います。


○ 名無しは一体誰でしょう?
ひたすら意外性だけで何とかしようという今までの展開から、
キャラを掘り下げる内容に。コレ自体は上手くいったと思います。
まぁ死ぬキャラを今更掘り下げても...という気は若干しますがねw


ただまー、刺された後には常闇としろの間が結構離れてたのにも関わらず、
何故か脚を掴める距離にまで縮んでる所がちょっとね...
鞄の位置も考えると。


(くろ) の天使
漫画のテコ入れと言えばバトルモードか新キャラ導入ですが、
この漫画がバトルモードに入る訳にもいかないので、当然新キャラ導入。
掲載位置や見開き扉の煽りを見ても、相当人気ないんだろうなぁと (苦笑)
1巻の表紙も当初ヒロインの予定だったアサギではなく、フタバって辺りにも
この漫画の迷走っぷりが伺えます。この表紙自体は結構良いですが。

(くろ)の天使 1 (少年サンデーコミックス)

(くろ)の天使 1 (少年サンデーコミックス)

新キャラや設定を無理矢理追加したり、すっかり忘れ去られていた初期設定を出したこともあり、
加えて22pだったこともあり、それだけで終わった感じがします。
残り2〜3話で終わらせる為の起承転結の起の部分だけというか。


覚の駒
ワンパターンですなぁ...
元々構造的に問題のある作品だとは思ってましたが、
似たような内容の読切を何度も読まされてるような感覚に陥ります。
それを色濃く感じさせるのは、覚の前口上がほぼ変わらないこと。
決め台詞と書くと聞こえはいいんですがね...


夏空エンドラン
もうさん (@mouinoshishi) 曰く、「flowersに載ってそうな作品」らしいので、
やっぱ男性向けじゃないんでしょうな。
もうさんはこの作品結構好きみたいですし。
連載第一話から感じてた事ですが、男性を取り込めるような要素をいかに出せるか、
もしくは、女性のみで支持が得られるような高いクオリティを出すか。
選択肢はこの2つでしょう。


うろんな3人共
毎回書くこと同じですが、良いのはテンポだけ。
ギャグは好みが分かれるものですが、個人的にはボケが全く刺さらないって事なんでしょうなぁ。
と、前回と全く同じ感想。いや一応読んではいるんですよこれでも...


My Sweet ウマドンナ 馬きゅ〜ん☆
3,4本目が微妙なのはまぁ仕方ないとして、1本目も微妙。2本目はまーまー。
今更気付きましたが、毎回1,2本目は『さよなら絶望先生』っぽいですなw


ネッコロ
ドコが笑いどころなのかサッパリ分からねぇ...
と、前回と全く同じ感想。