ゲッサン201211

MIX
内容は「いつものような感じです!」なので特に語る必要は感じません。
ただ、MIX発売と同時に『タッチ』の復刻版を出すってのはいい商売だなとw
個人的ににはゲッサンに関しては付録つけなくてもいいんじゃね?という立場ですが(読切小冊子は別)、
今回のクリアファイルが物凄く味気ないのは、オッサンがフツーに使っても恥ずかしくないことを
意識してなんでしょうかね? まぁ私は使いませんけれども。


○ あやしや
キャラ描写とストーリー展開が実に上手く絡み合ってると思います。
本来なら盛り上がらない起承の段階でこれだけ面白く描けるのはいいですね。


○ VANILLA FICTION
殺し方が呆気無くて少し拍子抜けしましたが、最後にきっちり意外性。


◎ ちろり
道具回。
『ちろり』 ゲッサン2012年11月号 p131 小山愛子

ミルなどコーヒーには欠かせないものは除いて、必ずしも洋式の道具でなくていいところには
升や鉄瓶といった和式のものを使ってる辺りにも、和洋折衷な感じが出ていると思います。
元々洋風な店内なのに和服の店員だったりしますけど、こういうのは時代感があって非常にいいですね。


タケヲちゃん物怪録
好みの問題で印は打ちませんが、ワクワク感があったのは良かったんじゃないかと。


◎ ひとりぼっちの地球侵略
いやー素晴らしい!
個人的に白眉はこのシーン。同じ事を繰り返すことによって執念を表しつつコメディに。
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2012年11月号 p186-187 小川麻衣子

一つのシーンで2つの感情を喚び起こす演出は素晴らしいなと。


また、『タケヲちゃん物怪録』でも似たようなシーンがありましたが、空飛ぶワクワク感はいいですね。
後はヒキ。これは病気がちなことにも理由がありそうですね...


◎ ハレルヤ オーバードライブ!
いやーこちらも素晴らしい!
やっぱポテンシャル云々な作品は個人的にツボ。たまらんです。
ロジックがいかにも音楽に詳しい人が描いてるんだなという印象を受けるのもいいです。
実際のところ、このロジックが正しいのかどうかは分かりませんが。
ちなみに、こんな声誰が当てはまりますか?と聞くと、



高田 康太郎
@GRGR_ ありがとうございますー。イメージとしてはビョークとかが冷たいイメージなんですが曲による気がしますね。
link
らしいです。 ここが噂のエル・パラシオ やろうと思えば今回のようにちゃんと格闘シーンやれるだけの画力あるのに何故やらないのか謎。 ○ ぼくらのカプトン 2本目のオチが良かったです。 ○ アサギロ ○ 6のトリガー ※あくまで個人の感想であり、作品の質を確約するものではありません。 と前置きしておきますが、いやー、大分良くなったんじゃないかと。正直驚きました。 9月号の記事で指摘したのは2点。

どうも迫力がねぇ...


以前、『揉み払い師』の空詠大智が描いた読切『ドクロな君と!』 『幸子』両方の記事で書いた事なんですが、

襲われるシーンもちょっと迫力不足。怖さがイマイチ伝わって来ません。
襲われてる人目線の描写が無いので、迫ってくる感じが出ていないのが原因かもしれません。

原因の一つはこれじゃないかと思います。
一応銃口がこちらに向けて撃ってるシーンはあるんですけど、これだけだと微妙。
喰らったらヤバいと思わせるモノ、銃口だと弾丸が描写されてないとスリリングにはならんと思います。

実のところこの指摘は完全に的を外しています。すいません。
迫ってくる感じが出ていないってのは間違ってないんですけども。
例えば以前のシーンだと、
『6のトリガー』 ゲッサン2012年9月号 p543 TALI

今回のシーンだと、
『6のトリガー』 ゲッサン2012年11月号 p375 TALI

人によって感じ方は違うとは思います。
個人的には二つ目の画像はかなり迫力を感じますが、
一つ目の画像はちゃんと喰らったらヤバいと思わせるモノ投げてるものの、そこそこの迫力です。


まだ確固たるロジックとして言える自信は無いのですが、
一つ目がそこまで迫力を感じないのは、読者からの目線だと避けなくても当たらない、
と思えるからなのかもしれません。
下に貼った三つ目の画像の右下なんかはこれより迫力感じますし。
二つ目も角度的には同じなのに迫力を感じるのは、インパクトの瞬間を捉えてるからなのかもしれません。

ただ、溜めは誰かが攻撃してくるというネタバレにも繋がってるので、
たまにはQBKな感じを出す必要はあるでしょう。演出方法にもメリハリを。
ここでもツバメが意表を突かれている演出はできてるので、課題は読者に対してどう意表を突くかです。

もう一つ指摘したのはココですが、
『6のトリガー』 ゲッサン2012年11月号 p374 TALI

先に引用したシーンの直前がこの画像。
この繋ぎ方の後に先の画像だと、ツバメが急に蹴られている感じが出てるんじゃないかと。
一応溜めも描写されてはいるのですが、このシーンではツバメの蹴りの方に目がいくので、上手く隠されています。
溜めになりつつどういう蹴りが来るのかはネタバレになってない。密かにいい描写なんじゃないかと思います。


正直、作画よりも原作の方に課題が多い作品でしたが、
『6のトリガー』 ゲッサン2012年11月号 p386 TALI

今回の津田のセリフには説得力がありつつ意外性がありました。そしてきちんとハードボイルド。
さすがにここまでやられたら無印って訳にはいきません。


リンドバーグ
リンドバーグゲッサン2012年11月号 p421 アントンシク

敵か味方か読めないところがいいですね。そういう伏線を散りばめてるからこそです。


アオイホノオ
アオイホノオゲッサン2012年11月号 p462 島本和彦

「チュッ」「チュッはいらないか?」てw
というかプロットとか描かないんですね。まだホノオが知らないのかもしれませんけど。


○ 時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。
いやー、これはエロい! 私が厨二だったら一発抜いてる自信がありますね!(どんな自信だ)
『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 ゲッサン2012年11月号 p465 田中ほさな

この画像がエロいのは半分くらい露出の問題なんですが、
『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 ゲッサン2012年11月号 p492 田中ほさな

露出が無くても色っぽさは出てるんですよね。ジャージなのに。
デフォルメされた絵柄だとまた話は別なんですが、比較的リアルに近い絵柄だと、曲線をいかに美しく描くかが鍵だと思うんですよね。
まぁあまりそれに拘って胸のデカいキャラばっかだと多様性に問題が出てきますが...


内容面についてはかなり長くなったので別記事で。


◎ A Day In The Life (読切) マツセダイチ
クラサン基準だと★5。
爽やかな感じが出ていて非常に良かったです。キャラにも味がありましたし。
『A Day In The Life』 ゲッサン2012年11月号 p510 マツセダイチ

その後におばあちゃんを自転車に二人乗りしてるシーンもえらい爽やかで。おばあちゃんなのに。
あのおばあちゃんが実は小林の祖母で...とか妄想してたんですが、そんな設定ではないようで。
クラサン等で読切をそこそこ読んでる私にとっては、達成感...いわゆる「ムフ♡」が無い辺りに新鮮さを感じましたが、
物足らなさを感じる人もいるのでは、という懸念はあります。
変化球のうちの一つならアリですが、少年誌での連載だとやはり何かしらの達成感は必要だと思います。


判定 (読切) かんばまゆこ
クラサン基準だと★3。まぁ個人的にはこの作家さんはこれ以上の評価をすることは無いでしょうw
『判定』 ゲッサン2012年11月号 p520 かんばまゆこ

相変わらず自分の琴線には全く触れないネタですが、連載終了後の読切はどれもつまらなくはないかと。
ギャグのパターンがある程度決まってるのが原因だと思うので、その辺りを増やす必要があるのかもしれません。
以前の『迷宮入り探偵』は別のパターンだったので、せめて後2つくらいは。


◎恋文 (読切) 山本崇一朗
クラサン基準だと甘めで★5。
『恋文』 ゲッサン2012年11月号 p548 山本崇一朗

マツセ先生とは逆に、ベタではありますがきちんと「ムフ♡」がある作品。
まだ発展途上ですけど、絵柄は大分垢抜けてきたと思います。
相変わらずテンポがいいですし、最初はヒロインに、次に主人公と読者へのミスリードと話の展開もいいです。
習作としてはこれでいいと思いますが、次はもう少しオリジナリティがある作品が読んでみたいです。
まぁ受賞作はオリジナリティ溢れまくってたので、そこがネックな作家さんではないと思いますがw


○ BULLET ARMORS
「戻る」「進む」の対比は中々良かったんじゃないかと。
全体的にみても○。
準備期間がそれほどなく、試行錯誤しながらの連載だったので難しい面はあったでしょうが、よくやり遂げたんじゃないかと。
次回作は設定とキャラをもっと煮詰めてからスタートして欲しいですね。
熱血はある程度描けてるので、いかに共感を喚び起こすような描写にするかも課題かもしれません。
絵はホント上手くなりましたねぇ...


× アダンタイ
闇に葬り去るんだったら、後の世の人間に伝える為ではないと思うのですが...w
(※追記 色々勘違いしてました。だからモメるんですよね)
綺麗なねーちゃんが出てくるのはいいんですが、一人目のライバルを放っといてイキナリ二人目出てくるのもちょっと。
まぁ急遽テコ入れなんでしょうけど。


信長協奏曲

戦国DQN四天王の森長可はもうちょっとフューチャーしてもいいと思いますね。

2011年12月号の記事でこう書きましたが、
信長協奏曲ゲッサン2012年11月号 p640-641 石井あゆみ


このSATSUGAIっぷりは素晴らしいですねw
gdgdがこの漫画本来の持ち味なのでこういう描写はそんなに多くならないと思いますけど、
メリハリとしてたまにやってくれると個人的には大歓喜


○ ツール・ド・本屋さん
このネタでよくここまで持ってきたなぁと感心しました。
て言うかおもくそ歌詞使ってますけど、申請しなくていいんですかね?w