動物がお医者さん!? EPISODE:18

【再掲】 富士昴先生が9/15日にアダチ区民放送局に出演されてました。
顔出しアリ。画面で言うと右上の方が富士先生です。

富士先生登場は32分30秒辺りから。
動画を埋め込むと時間指定できないっぽいので、出演シーンから見たい方はコチラから。


このブログ一押しだった『動物がお医者さん!?』が大団円。
個人的には大満足&完璧な内容だったのですが、以前指摘した箇所が修正されたことによって
そう感じたので、客観的にみればどうか?という点では疑問が残ります。
単純に自分の好みに近づいただけという可能性もありますし。


まぁ何にせよ、自分からみれば少々詰め込んだ印象はあるのですが、
富士先生が「やりきった」「描き尽くした」と言ってるように、全て出し尽くしたのは確かでしょう。
形としては今までセラピーされてきた人達も(アイドルの子供は無理がありますけど)勢揃いしていれば
美しかったんでしょうが、これ以上詰め込む訳にもいかんですしね。


まずは#18。来週中には#19書きます。
『動物がお医者さん!?』 サンデーS 2012年10月号 p441 富士昴

こういう「信じてないけど信じたい、すがりたい。」という思いが理事長と似てるなぁと。

#17の記事でこう書きましたが、この後のシーンで全否定w ありがとうございます。
多様な意見やものの見方が重要なのは、仮にそれが間違った見方だった場合、
それを否定することによって、このように「何が正しいか?」を判断する材料になる事なんですよね。
まぁ更紗さんの見方も違ってた訳ですけども。


『動物がお医者さん!?』 サンデーS 2012年10月号 p456 富士昴

精神医療では基本中の基本、「共感的受容」です。以前に「共感無きところに理解無し」と書きましたが、それと通じますね。
理事長のセラピーに必要なこととしてこのロジックを打ち出してるわけですが、
理事長が何を考えているかを探るストーリーにすることによって、読者にも理事長の考えが伝わり、共感し、
ひいては理事長に感情移入したり、中にはファンになる人も出てくるような構造になってると思います。
理事長自体は3巻後半の#13から登場してますが、例の「人間愛」以降は結構ファンが付いてるんじゃないですかね?


セラピーにおいてもう一つ重要な事は、患者の考え方を否定しないこと、というのもあるのですが、
#18ではその辺りもクリアされています。


細かい所でキャラ描写も効いていました。
『動物がお医者さん!?』 サンデーS 2012年10月号 p457 富士昴

以前に風太と渚が親戚なので似たキャラになってるのがいいと書きましたが、それを踏襲した描写。



若木民喜
今更ながら荒木飛呂彦先生のNHK高校講座みた。標識をもとにキャラクターを作るってのはすごくいい教え方だと思った。キャラクター作りって要するに「これしかしません」ってことだから。
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キャラ描写で一番の基本はキャラの同一性を保つこと。絵も性格も両方必要です。 同一性を示すためにも、「このキャラはどういうキャラか」という描写は大切で、何度も示す必要があります。 自覚が無いところがツッコミどころになってますし、今までさんざん痛い目に会ってた星乃が怒ってるのもまたいいです。 「このキャラはどういうキャラか?」というのは常に表現する必要があるのですが、 それをコメディに繋げられるとメリハリもなってより効果的です。 『動物がお医者さん!?』 サンデーS 2012年10月号 p453 富士昴 こちらは逆に、今までのキャラを踏襲していない描写。言い換えると「キャラの幅を広げる」描写。 あるキャラが同じことしかしない場合にはそういうキャラが好きな読者しかファンにはなりませんが、 違った性格が加味されるとキャラの幅が広がり、ファン層も広げることができます。端的な例がツンデレでしょう。 もちろん前提としてキャラの同一性はきちんと確保されることが条件になります。 あまりこういう描写はしてなかったんですが、キャラ描写に力を入れてるのが見て取れるのではないかと。