少年サンデーS 201211

今月にひき続き、来月も新連載が2本。

まずは山下文吾先生

第55回(2004年後期)新人コミック大賞に『宵越しの契』で大賞
週刊少年サンデー2007年23号に『どんぶらこ』掲載
サンデー超 2008年NEW YEAR増刊号に『嫁面少女ベベ!!』が掲載
クラブサンデー 第四回新人王決定戦 Aブロック『しまらっつ!』でエントリー

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前の2作は読んでませんが、『しまらっつ!』は割と評価高かったです。(今でも読めます)
個人的にはオチに意外性があったことはともかく、キャラ描写がかなり良かった印象があります。
そういう意味では今回ラブコメですが、期待できるのではないかと。アクションも描ける作家さんですし。


次に葛城一先生

第61回(2007年後期)新人コミック大賞に『B.B.C』で佳作
クラブサンデー 第一回新人王決定戦に『冥途から。』 『三年契約』でエントリー。
2010年6月にクラブサンデー『嗤う疫病神』掲載
2010年10月にクラブサンデー『死線214』掲載
週刊少年サンデー2012年10号に『セーラー服を纏った教祖様』掲載
週刊少年サンデー2012年40号に『高校野球の途中ですが』掲載

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小学館以外では「くずしろ」名義で描かれています。詳しくはwiki参照


比較的ベタなストーリーの割にはキャラが立っていて、経験積めば連載は堅いと思ってました。
サンデーより先にまんがライフWINガンガンONLINEで連載。
割と期待していた作家さんのうちの一人ではありましたが、本誌に載った『セーラー服を纏った教祖様』が
本当に素晴らしかったので(今年読んだ読切の中では一番)、新連載にも期待したいところです。
『セーラー服を纏った教祖様』 週刊少年サンデー2012年10号 p299 葛城一

まぁ私好みのポテンシャルを云々な話だったってのもあるんでしょうけど。


今月は『マギ』がリバイバル掲載。
アニメ化直前のこのタイミングで掲載、さらにグッズ付きと、こういう狙いがちゃんとあれば
リバイバルでも全く文句は無いんですけどねw
で、いつになったらシンドバッド王の葉っぱ一枚クリアファイルが付録に付くんでしょうか?


○ はるまげ
先月ほどではなかったですが、地味に面白かったです。復調気配。
選挙中止して「金色のいのちの石」を探す旅へと変更しましたが、
発想力が漫画の面白さに直結する漫画なだけに、それを妨げる構造には不安が残ります。
限定することでアイデアが浮かびやすくなる場合もあるでしょうけど。


◎ 女子高刑事 白石ひなた

見栄えはしない感じの絵ですが、こじま先生同様地力はあるので連載重ねてくると改善されるかも。

やっぱ見栄えはしませんねぇ(苦笑) ですが、内容的にはほぼ完璧。
推理モノなので最も重要なのは意外性とロジックですが、きちんとミスリードされてますし、筋も通っています。
解決策がプロファイリングなのもキャラクターを表現する為にはいい手法ですし(フツーですけど)
『女子高刑事 白石ひなた』 サンデーS 2012年11月号 p137 早坂ガブ

ちゃんとキャラの個性を描けてる辺りも素晴らしいです。
絵の見栄えと、連載続けていった時にマンネリにどう対処するかが今後の課題でしょうか。


◎ G
『G』 サンデーS 2012年11月号 p151 山田一

アリかこんなんw


○ 夏空エンドラン
ちと甘めですが...
『夏空エンドラン』 サンデーS 2012年11月号 p193 伊藤しろ

10人中9人くらいは絵柄が『おお振り』っぽいと思いそうな気がw ヒロインはそーでもないですけど。
そしてタイトルは『夏草ホームベース』っぽいと。
爽やかな感じは出てますけど、謎で引っ張るタイプの漫画っぽいので、現時点では何とも言えないというのが正直なところ。


ガンダムAGE 〜追憶のシド〜
特攻は漢のロマンではありますが、生き残ってたらそれも半減しますわなぁ...
何の策もなく突撃してるのもちょっと。


◎ 青いね芝くん!
印は変わりませんが、今回も良かったと思います。
今回も前後編っぽくはなってますが、ちゃんと関連はありますしね。


× My Sweet ウマドンナ 馬きゅ〜ん☆
My Sweet ウマドンナ 馬きゅ〜ん☆』 サンデーS 2012年11月号 p387 険持ちよ

だったら何故この企画を受けたのかと小一時間(ry
そもそもJRAが『My Sweet ウマドンナ』を企画したのは、そーいう人たちを競馬に取り込もうという狙いがあった訳で、
後追いを批判するならサンデーではなくJRAにすべきです(もちろんこの作品以外だと色々ありますけど)。


個人的には別に萌え漫画じゃなくてもいいとは思いますが(JRAのコンセプトを否定してますけど)、
その路線で行くなら萌え以外でどうやってキャラにファンを付けるかという戦略は必要でしょう。
毒舌キャラがいる事自体はいいんですけど、これでファン付くの? と。逆にそれを阻んてますし。
顔のギャップがギャグに繋がっている訳でもなく。
『湯神くん』も毒舌キャラですが、それでもファンが付くような構造にはなってますし。


一番の問題は、1本目はともかく、後の3本が心底ツマらなかったことなんですけども。


湯神くんには友達がいない
今までで一番面白かったです。特に構成というか前フリが素晴らしい
読者に先の展開を想像させてるのがいいですね。そのとおりにしたり、裏切ったりとメリハリもあります。
個人的にはこのネタも気に入りました。
湯神くんには友達がいない』 サンデーS 2012年11月号 p420 佐倉準

自分の言った事が跳ね返ってきてるのもいいですが、兄のあしらい方が分かってるっぽいところもいいです。


◎ PLUG
たまに出てくる優良回。
エネルギー残量を枷に上手く緊張感が出せていると思います。
ナナメの顔がちょっと気になるのは相変わらずですが。


芸術捜査班!!!
個人的な好みの問題なのかもしれませんが、犯人がペラペラと経緯を喋る演出はどうも...


◎ 氷の国の王子様
『氷の国の王子様』 サンデーS 2012年11月号 p529 小野ハルカ

完璧に魔球漫画へとシフト。個人的には大賛成ですが一般的にはどうなんでしょうね。
とは言え、ちゃんと魔球以外で納得のいく演出もしてますし、戦略もありますし、キャラの役割も明確です。
個人的には文句無し。


KING GOLF
一々コメントするのも無粋かなと思わせるいい話でした。


今際の国のアリス
相変わらず。


ともだちテトラ
印付けるとこまでは行きませんでしたが、今回はぼちぼち。
もうちょっと飛行船に現実とは違う、ファンタジーな感じが出てればなぁとは思いました。


◎ AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜
こういう話だったんですね。いじめ対処法というか。
原作が小説だとは思えないほど漫画として自然だなぁと感心します。


○ ロック
ロジックは結構良くて、ストーリー展開も悪くはないのですが...
欠点のうちの一つ、戦闘シーンの分かりにくさが表面に出ちゃってる印象。
ワンシーンだけ抜き出せばさほど問題ないとは思うんですけどね。どうやったら改善できるんだろ。


WONDERLAND MUSEUM
うーんイマイチ。今のところ劣化版『GS美神』。
ロジックだったりキャラだったりは良化してるんですけど、だから面白いという風には今のところなってない感じ。
捕獲対象に意思を持たせた方が良さそうな気はします。もしくは逃した張本人がいるとか。
そこで駆け引きの面白さが出せれば。


◎ 動物がお医者さん!?
先月分の記事が書けなかったので、今月分とまとめて別記事にします。
一言だけ書くと、よくぞここまで纏めたなと。
全体的にみても文句なしの◎。個人的には現連載陣の中ではピカイチでした。


富士昴先生が9/15日にアダチ区民放送局に出演されてました。
顔出しアリ。画面で言うと右上の方が富士先生です。

富士先生登場は32分30秒辺りから。
動画を埋め込むと時間指定できないっぽいので、出演シーンから見たい方はコチラから。
結局、宮崎さん(左の男の人)が望むような展開にはなりませんでしたねw


○ 中巌寺家の隠密
ボチボチ。


○ 二ノ前しいの使い方。
ワイワイ感が出てるのはいいんですが、個人的にはそれだけだとちょっと物足りない感じ。


電脳怪奇譚 サイバーワン
悪い意味で相変わらず。ちょっとしたコメディは悪くないんですけど、それだけですなぁ。


○ クックドッポ
全体的にみても○。
ロジックはしっかりしていて、手堅い作品でしたが、それ以上でもそれ以下でもなかった印象。
雑誌で読み飛ばすほどではないけど、読み飛ばしても惜しくはない、単行本は買わないといった感じ。
全体的に暗い話だったのもちょっとマイナスだったのかも。
この辺りは『T.R.A.P』と似たような問題でしょうか。
B級グルメは町おこしと密接に関わってるので、もうちょっとその辺りにフォーカスを当てた方が良かったのかもしれません。
それだけだと他のB級グルメ漫画と差別化できないのかもしれませんけど。


CRIMSONS 紅き航海者たち
何この超展開w 正直いって置いてけぼりくらいました。
全体的に見れば個人的には◎。難しい構成をよくぞここまで纏めたなと思います。


奥山文雄の叫び!! (コラム)
マトモな記事でした。
写真と文だけではやはり厳しいのかも。本誌の『マギ』応援企画のように、4コマ1本くらい欲しいですね。