劇場版 魔法先生ネギま! ANIME FINAL

『ハヤテ』に関してはがっつりファンですが、『ネギま!』に関してはほぼ興味ない(アンチですらない)
立場から見た人の批評なので、そういう人が書いた文章だという事を念頭に置いてください。


まぁぶっちゃけしょっぱかったです。


ハヤテのごとく!週刊少年サンデー2011年41号 p110 畑健二郎


良かったと思う点は、まず作画のクオリティが落ちてなかった事ですかね。
『ハヤテ』ではキービジュアルが微妙だったと一部で話題になりましたが、アレと同じくらいの作画が散見されてました。
ネギま!』でもプロ視聴者の方々に言わせると多少不滿が出てるらしいですが、個人的には気になりませんでした。
少なくとも、どのシーンをキャプチャーしても画像崩壊してるような所は無かったと思います。
次に、サービスシーン満載な事ですかね。個人的にはサービスシーンは要らない立場ではありますが。
ヒロインほぼ全員にそういうシーンあった事などはファンサービスなんでしょうか。


とまぁ、良かった点がほぼストーリーに関係ないことを見ても分かるように、内容はgdgdでしたね...
各キャラの紹介&サービスシーンを出すことを念頭に置いてるからか、
各シーンほぼ関連性がないというかブツ切り状態で伏線も何もなし。
そして唐突に始まるピンチのシーン。
勝手にルール作っておいてそれを破る、というのは意外性出すにはひとつのパターンなのでそれはいいんですが、
ぶっちゃけストーリーで評価できるのはそのくらいでした...


一番盛り上がるべきシーンが10秒くらいホワイトアウトしてる事に批判が集まってるようですが、
むしろコンセプト自体に問題があった気がしてなりません。


ネギま!』に詳しくなく、また、どういうコンセプトで映画が作られたか知らない人間からすれば、


1) アニメファイナルに相応しい、本編とは違うエンディングを用意しよう
2) 声優いっぱい出す
3) キャラ毎の日常(卒業式前日のシーン)と見せ場(サービスシーン,変身シーン,必殺技のシーン)は作ろう


というコンセプトで作られたように見えました。
一応ファンを取り込もうという意思はあるっぽいですが、「作品の質で勝負しよう」という意図が抜け落ちてるように見えます。
舞台挨拶で声優27人だか30人を勢ぞろいさせてる辺りとか、もうね...
ひょっとしたら最初は2時間の映画で作る予定が、どうも無理っぽいので1時間にして『ハヤテ』を抱き込み、
さらにそれでも無理なので45分に縮めたという影響で「とりあえずキャラ出しとけ」的な作品になったのかもしれませんけど。


何にせよ、映画が微妙な出来だった最大の原因は「シャフトは、しょうがない」に尽きますが、
「とりあえず記号の違うヒロインを一杯出す」
「キャラをオミット(排除)しない」
「記号以上には発展させない」
(赤松先生の言葉では「血を通わせない」
若木先生の言葉では「記号からキャラへ」をしない)
という原作自体の構造がある以上、映画も総花的になり作品自体のクオリティが落ちることは免れ得なかったかもしれません。
各キャラをいかに有機的に動かすか、というコンセプトや尺があれば、もう少しマシな作品にはなったと思います。
一応カップリングは作ってるんですけど、いかんせん数が多すぎて...


キャラ絞れば良い方向になったとは思いますけど、声優出すことが最優先でしょうしねぇ。