バクロのレシピ(読切)



バクロのレシピ

バクロのレシピ

高橋忠志
(C)Tadashi Takahashi/shogakukan 2011

感情をスパイスに料理を作る、魔界の凄腕シェフ・バクロ。魔界の料理に飽きた魔王のため、人間界にスパイスを捜しに来たバクロは…? 新鋭が描くクッキング・ファンタジー

posted with EmbedSunday on 2011-09-06

★★★★☆


ハヤテのごとく!』のアシスタント一期生、高橋忠志先生の読切。
今はどうか分かりませんが、『ハレルヤ オーバードライブ!』2巻の段階ではヘルプをやってました。
高橋忠志先生のtwitterはコチラ tadasitakahasi
受賞作、『ガラクタ』の記事はコチラ



絵も構成も以前に比べてだいぶ良くなってる感はあります。
『ガラクタ』ではアングルについて苦言を呈しましたが、全く違和感ありませんでした。
この面では★5付けてもいいレベル。
主人公のキャラデザも可愛くていいです。
ただねぇ...面白くないんですよね。つまらなくもないですが。


立ち退きに抵抗して勝負するってのは『クックドッポ』でもやったようによくある展開すぎてどうかと。
『クックドッポ』の場合は勝負の内容というかレシピになるほどと思わせる展開があったので目を瞑れたのですが、
こちらは意外性なり感心するような内容が含まれてないのでもう一つ感がアリアリです。
無理に料理絡めて内容おろそかになったというか...
今の編集長の下では料理漫画が採用されやすいってのはあるのかもしれませんけれども。
料理の内容に全くタッチしてない辺り、料理詳しくないのは明白ですし。


それと、もうちょっとキャラに自分を出した方がいいと思いますね。
おっちょちょこちょいでよくやらかすけれども、イザというときには頼りになるとかニッチな能力があるキャラと
そのキャラに振り回されつつきっちりフォローするキャラで組み合わせれば
それだけで上手くいきそうな感じはしますけれども。
赤松先生の言葉を借りれば「血が通ってない」、若木先生の言葉を借りれば「記号からキャラへ」ができてない、
という印象です。
例えば、ヒロインの状況は分かりますが、どういう性格なの?というのが伝わってこないんですよね...


個人的には高橋先生は受賞作のように冒険バトルで勝負して欲しいですね。
それと料理を混ぜちゃうとまんま『トリコ』になっちゃうのでダメですがw
何にせよ、自分が一番好きなもの、やりたいものをもう一度見つめ直して欲しいですね。
それが冒険バトルかどうかは分かりませんが。
来月には別の作品がクラサンに掲載されるようなので、そちらに期待しておきます。