ゲッサン201109

来月から田中ほさな先生の新連載『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる』が始まるようです。
ただ、ちょっと不安が...
個人的にほさな先生の絵ってかなり好みの範疇に入るんですが、そっからズレてる気が。
杞憂であればいいんですが。


◎ 鉄楽レトラ
まさかのBL路線w
それはともかく、相変わらず各キャラともいい味出してますし、雰囲気もいいですね。
BLも意外でしたが、3人ともダンスをやる展開というのも(ですよね?)意外でした。


ぼくらのカプトン
今回笑える箇所なかったですが、まぁこういうのもアリかなと。
新章ってどうするんでしょうか... 柴田そのまま使うのか、別キャラを主人公にするのか。


BULLET ARMORS
カラー結構上手いんですね。驚きました。(単行本買ってないのバレバレ)
ただ、どうもここの所単調な気がします。
先月「バトル編はこのままの調子でやってもらえればいいんですが」と言っておいてって話はありますが、
暗に「そろそろバトル編一旦終わらせて次の話にしようぜ」という意味を込めてたんで。
強い敵が来る→やっつける だけというか。
その中で色々やってはいるんでしょうけど、目先の熱さに囚われてるような気がします。
もうちょっと伏線の仕込みをしておくとか、長期的な視野をそろそろ入れてみてもいいかもしれません。
編集部は育てる気満々でしょうから、アンケートに一喜一憂する必要も無いでしょうし。


○ ハレルヤ オーバードライブ!
まー今回は起の部分ですしこんなもんかなーというか。
今までならそういう展開でも◎付けてしまう何かがあったような気もしますけれども。
決め台詞的な何かだったり、ギャグやラブコメ的な何かだったり。
そういう意味では、正直言うと物足りないです。アンケートは入れますけどね。
来月カラーですかし、巻き返してくれるとは思いますが。


○ FULL SWING
いやー、何か知らない間に面白くなってますね。
基本的にこの路線でいいと思います。
もうちょっとキャラの視点の違いを際立たせて欲しい気はしますけど、客観的にそれが正解かどうかは分かりません。
『ハヤテ』のような漫画が好きな人間の意見としては、ですかね。


ここが噂のエル・パラシオ
いやー、いいですね。まだ地味ではありますが...
ここが噂のエル・パラシオゲッサン2011年9月号 p292 あおやぎ孝夫

このセリフだけで十分。意外性ありますし、どう裁くのか予測も付きません。
ただまぁここから説得力・納得力が出るような展開になれば素晴らしいんですけど、
果たしてそこまで面白くなるのか?というのは予断を許さない所でしょうか。
キャラクターを活かしてもらえればいいんですが、さて。


マコトの王者
うーん、たしかに熱いんですけど... どうも伝わらないというか。
ロジカルな部分はあえて外したんでしょうからいいんですが、
もうちょっと観客の応援で頑張ってくれ感出した方が良かったのかもしれません。


信長交響曲
いわゆる織田包囲網を丹念に描いてるのは好感が持てるのですが、
ここのところ真面目な内容とgdgdな雰囲気がマッチしてない辺りが気になります。
頑張って描いてるなーというのは伝わるんですが、面白いとは感じないんですよね...
私だけが思ってるのならいいんですが。


◎ ひとかどのまちかど(読切) 小川麻衣子
いやー、素晴らしい!

若干SF混ぜるのがベストでしょうか。
『飛空士』のように舞台を少しSF的にするか、『銀塩少年』のように設定を少しSF的にするかのどちらかでしょう。

7月号の読切の批評でこう書きましたが、舞台をよりSF的にしたことがハマったと思います。
考えてみれば、小川先生のオリジナルキャラクター、「三牙犬」をすげー可愛いらしく描けてますから、
『ひとかどのまちかど』 ゲッサン2011年9月号 p384 小川麻衣子

そういった類のキャラクター出さないと損ですよね?


でもって別に話は「SFじゃなくてもいいじゃない」ってな内容なのもまたいいです。
ちょろっと入れるくらいならまぁいいんですが、今回のようには現代にも通ずる共感できるお話にすべきでしょう。
主人公の表情、心理描写の豊かさはさすが小川先生ってところを見せてくれてます。


あえて批判的なことを書くとすれば、
地球人の街・学校等をもうちょっと雰囲気出せるようなものにすることがひとつ。
現代と変わらないのでは面白みに欠けます。
太田区がモチーフならもちょっと太田区らしさを(そんなのあるのか知りませんが)。
とにかく何かしらのローカリティ(地域性)や近代、もしくは近未来的なものが欲しかったですね。
もう一つは舞台が喫茶店ということで『ちろり』と被りすぎ、って所でしょうかw


何にせよ、小川先生の持ち味を存分に出せた読切だと思います。ええ、ベタ褒めです。
(追記:『ひとのまちかど』と書いてたのを『ひとかどのまちかど』と修正。
名前とタイトルは特に注意しないとダメですね。)


アオイホノオ
アオイホノオゲッサン2011年9月号 p409 島本和彦

相変わらずこのダメさ加減が最高です。
間違ってないあたりがタチ悪いというかw


まねこい
前半は素晴らしかったと思います。後半は何とも。まぁ伏線張りまくってるのは分かりましたが。
こういう所で笑っちゃ作品を批評する面ではダメなんでしょうけど、笑っちゃったんだから仕方ない。
まねこいゲッサン2011年9月号 p463 モリタイシ

最近の『小規模』全く面白くないんですけどね...


サボテンの花(読切) 瀬戸ミクモ
少なくとも今までの読切の中では一番良かったんじゃないでしょうか。
まぁ8pでは何とも言えないので、短期連載を見て判断って事にはなるでしょうが。
それほど期待はしませんが、そんなに悪いものは出てこないだろうという気はします。


◎ ちろり

この所作の美しさは特筆モノ。まさに女性ならでは。
そして身体のラインの出し方。透かしたり、チラ見せしたり。
『ちろり』って、てっきり主人公の名前だと思ったんですが、「チラ」「エロ」「ロリ」の略で『ちろり』なんですね(違

第一話でたしかにこう書きましたが、ここまでやるかとw
『ちろり』 ゲッサン2011年9月号 p573 小山愛子

「チラ」「エロ」「ロリ」で『ちろり』なんですから(違います)、シースルーを出してくるのはOK。
個人的にはちょっとやりすぎ感はありますけど、まぁ許容範囲でしょう。
ココがストライクな人の方が多そうですし。


ただ、「これはなかなか…」というセリフはちょっといただけません。ゲスいです。
雰囲気重視な漫画ですので、下品さはあまり出さない方が良いとは思います。
上品さを強調する為に下品な演出を、というのならアリですが、そういう構成でもないですしね。


基本的にマンネリを恐れなくてもいい漫画ですが、そろそろちょっと変化が欲しいかもしれません。
月刊漫画なのでニッチを貫くのもいいんですけどね。
例えばもう少しアンティークを前面に出す回を入れるとか。
あくまで人と人との絆を介在するモノとして、雰囲気を崩さないように、というのが前提になります。
この回もモノに拘ってると言えばそうなのですが、どこの薄物かとかあればもうちょっと良かったような気がします。
薀蓄垂れ流すところまでいっちゃうと問題ですけども。


リンドバーグ
女王のキャラクターがいいですね。これで他にも愛人がいるとかならさらに良いんですが。
その女王の御前で元彼と現愛人の一騎打ちという展開は燃えますね。
油断してると読みにくくなるのがこの漫画の難点の一つですが、ここ最近は解消されてると思います。


◎ 月の蛇
『月の蛇』 ゲッサン2011年9月号 p652 中道裕大

個人的には王進出てきただけで大満足ですw
まぁそれで済ますのも何なので。


『月の蛇』 p649

新キャラが出てきました。
韓存保は水滸伝に出てきますが、韓玲綺はググっても出てこないところをみると、
オリキャラで、『三国志戦記2』等に出てくる架空の武将、呂玲綺(呂布の娘)がモチーフでしょうか。
個人的には好みのキャラクターですね。


あともう一人くらい女子出していいとは思います。
個人的には刺さりませんが、貧乳なキャラクターも出してくると取り込める読者層が広がるんですけれども。
(但し、貧乳に悩んでるキャラとかやっちゃわない方がいいと思いますが。)
オッサン描くのが非常に上手い作家さんですが、綺麗なネーちゃん描くのも上手いんですから、
描かないのは勿体無いです。サンデーですし。


全般的には因縁的なものを出してきてるので面白くなってるとは思います。
まぁ地味なとこはまだ変わってませんが...
個人的に好きな漫画ではありますが、オススメできるような漫画にはまだなってませんね。


エースの秘密(読切) 石井あゆみ
微妙。クラサン基準だと★3つくらい。
作画面と起承転結付いてる点はまぁいいとして、内容がねぇ...
超能力使わずに投げさせる理由が「インチキだから」だけってのがまず弱いです。
超能力使えなくなる理由はそれなりに説得力ありますが(交通事故なので個人的には嫌ですがねw)
ストレートが早い根拠もないですし...
小学生のとき以来直球投げてない人間が速い球投げられる訳もなく。
例えば、超能力使う為には指に力を入れずに投げる必要があったとかなら説得力が出るんですけれども。
gdgd感はこの作品にも出てるので、
『信長交響曲』がこの作者の持ち味を出すにはうってつけの設定だったってことでしょうか。


◎ ツール・ド・本屋さん
非常に面白かったです。
横山先生はこの路線でいくべきなのかもしれませんね。
『もうしま』的というか、『どうでしょう』的というか。無茶振りされることで生きる作家さんなのかも。
あと、なんでこんなにサバイバルな事やってるのに楽しそうにしてるんだろ?ってのが謎ですねw
実際は不滿たらたらだったら嫌だなぁw