クラブサンデー 第四回新人王決定戦 Aブロック

クラブサンデー 第四回新人王決定戦が開催中です。



えーとりあえず、

まだなのかよっ!
まぁ狩野先生は原稿上がったらしいので、こちらに期待したいところではあります。


今まででクラサン新人王にノミネートされた作家さんで、連載にこぎつけたのは
第一回
田中ケンジ『DCD』クラブサンデー連載中
小林裕和八咫烏週刊少年サンデー連載中
猫砂一平『二ノ前しいの使い方』サンデー超 9月号から連載開始
葛城一『げきぶの。』ガンガンONLINE連載中
空詠大智『揉み払い師クラブサンデー連載中 (第三回も参加)
富士昴『動物がお医者さん!?』サンデー超連載中 (第二回も参加)
莢竹桃ジン『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』作画 週刊少年サンデー シリーズ連載中 (第二回も参加)
森田滋『新撰組秘闘ウルフ×ウルブズ』 サンデー超連載中


第二回
田島七枝『Instinct』サンデー超連載中
山仲剛太クックドッポ』作画 サンデー超連載中


とまぁ、結構な割合で連載を持ってます。第一回はエントリー多かったって事もありますが。


ということで、Aブロックにノミネートされた作品について。
選抜されてるだけに、やはりレベルは揃ってます。

第一回新人王決定戦にて『バカ兄コンプレックス』でエントリー。
個人的にはさっぱり面白くなかったんですが何故か予選を通過したという。
(当時は4グループに分け、各グループ8作品で予選。1,2位が予選通過して最終戦にノミネートというフォーマット)
現在は今年からサンデー本誌アンケートのカラーイラストを担当してます。(恐らく1年契約)



ぎゃんぐすパニック!

ぎゃんぐすパニック!

村市
(C)Muraichi/Shogakukan 2011

フツーな少年・沢邑は、ある日、ひょんな事からヤクザの娘・花雪の胸もんじゃった! だけど花雪はなぜか沢邑にベタぼれし、ストーカーまがいなノリで交際を迫られることに! 2人の恋の運命は…!? キュートな絵柄の作者が贈る、ハイテンションラブコメディー!

posted with EmbedSunday on 2011-07-29

★★★★☆
テンポの良さとちゃんとした伏線は相変わらずありますが、それ以外の要素はかなり上達しています。
難のあった構図、ムダが多かったコマやセリフ、棒立ちのシーン等が皆無です。
昔の基準なら★5つ付けてたと思います。この作品なら残っても全く違和感ないですね。
4つにしたのはインパクトの問題。いいとは思いましたが凄いとは思わなかったので。
とは言え、ラブコメインパクト求めるのもどうかと思いますけれどもw
心情的には4.5。


ジャンプNEXT2011年冬号に掲載された古味直志先生の『ニセコイ』と被りまくってますが、
掲載時期を考えるとたまたま被ったと見ていいでしょう。(原稿が完成してから即掲載される訳ではないので)

こちらも第一回新人王決定戦にて『とうとう』でエントリー。
この頃からポテンシャルはある作家さんだなーという印象でした。
先日掲載された『ワンダーランド・ミュージアム−空想科学博物館−』はイマイチでしたが...



けせらせら

けせらせら

浦山慎也
(C)Shinya Urayama/Shogakukan 2010

学校で悲鳴あるとき、そこに鬼怒川妖平あり。最恐のお化け屋敷を作ることを夢見ている中学生だ。ある日、同級生の京子から踏切で幽霊が出るという話を聞いた鬼怒川は、自分のお化け屋敷にスカウトすべく、さっそく幽霊に遭遇しにいくのだが…ホラーなのか?コメディーなのか?サンデーの鬼才・浦山慎也が放つ新感覚ストーリー!怖いとか、そういうレベルじゃないよ…!?

posted with EmbedSunday on 2011-07-29

★★★★★
この段階でも、絵に関しては背景は上手いけど人物がまだイマイチってトコでしょうか。
しかし内容は完璧。サンデー超で『まじっく快斗』1話が再掲されてましたが、あれを感じさせるような意外性を出せてます。
テンポも良く、伏線もオチも完璧。
まだまだサンデーでウケるような絵ではないので予選通過は厳しいかもしれませんが、
内容的には今までの新人王と肩を並べるクオリティはあると思います。

この作家さんは存じてません。
ちょろっとググってみたら、大阪美術専門学校卒とのこと。



くちなわ祭の約束

くちなわ祭の約束

岡村美里
(C)Minori Okamura/shogakukan 2010

生娘を生贄として捧ぐ奇祭「くちなわ祭」。一途に惚れたコを守るには力が余りにも足りなく…自分が嫌になる。奇祭に翻弄される幼馴染みの二人、永きに渡る恋の物語。

posted with EmbedSunday on 2011-07-29

★★★★☆
小物のセンスはなるほどデザイナーやってただけのことはあると感じさせますし、
それも含めて絵に関しては連載持てるレベルにあると思います。
ただ、内容がダメダメ...という訳でもなく。雰囲気は出せてますし、綺麗に纏めてるとは思います。
惜しいのはストーリーがベタで、かつ主人公の剣が立つという前フリの描写がイマイチ伝わりにくい点でしょうか。
前フリ入れてるだけでも評価はしますけれども。
デビュー一作目ということを考慮すると上出来でしょう。今後が楽しみです。

第三回『あまやどり』でエントリー。だけどどんな作品だったか全く覚えてない...



破界蟲

破界蟲

たか
(C)Taka/Shogakukan 2011

突然現れた巨大生物…あっという間に町を飲み込み、すでに世界の5分の1が失われてしまった。人々はそれを、“世界を破戒する虫”、破界蟲と呼んだ…! 破滅を目前にして人心はすさみ、社会は荒廃。そんななか、1人の無垢な少年が奇跡を起こす…

posted with EmbedSunday on 2011-07-29

★★★★★
これだけオリジナリティ溢れる世界観が出せたら、disり要素全てを吹っ飛ばしてくれますね。
まー若干『H×H』のキメラアントと被ってるような気がw
回想をあえて後に持っていく構成もいいです。
もちろん、絵に関してはまだまだ上達する余地はあるとは思いますけれども。

『恋シュミ!』で第三回クラサン新人王エントリー。



クロとビャク

クロとビャク

西川彰
(C)Akira Nishikawa/Shougakukan 2010

女のコと接するのが大の苦手な高校生・クロ。好きな同級生と恋愛をするには、もはや神頼みしかないと考えたクロは、毎日足繁く裏山の神社に通う。そしてある時、人間に姿を変えた狐神が目の前に具現化!! が、その様はまるで同年代の女のコで…!?

posted with EmbedSunday on 2011-07-29

★★★★☆
手垢がつくほどベタな設定ですが、絵と構成の完成度は高いと思います。オチも納得がいくものですし。
爽快感があるのもいいですね。
ただまぁ、連載を持つならほんのちょっとでいいですからオリジナリティが欲しいですね。

サンデー超 2008年NEW YEAR増刊号に読切『嫁面少女ベベ!!』が掲載されたらしいんですが、もちろん知りません。



しまらっつ!

しまらっつ!

山下文吾
(C)Bungo Yamashita/Shogakukan 2010

たった5人の中学生しかいない、かもの島。その5人がバスケットボールの大会に出場するため、いざ東京へ! 事前に対戦相手の偵察をするハズが、何やら怪しい方向へ……!? 期待の俊英が描く熱血スポーツコメディー!!

posted with EmbedSunday on 2011-07-29

★★★★★
いやー、このオチは卑怯だわw(褒めてる)
同じ手は二度使えないので、他の作品でもどうかって事になるでしょう。
単にオチに意外性があっただけではなく、キャラクターの特長もちゃんと描けてる辺りも好感が持てます。


結論としては、かなりハイレベルな戦いになってると思います。これならどれが勝ち残っても文句はないですね。
ベタだけど絵が上手く完成度は高い作品と、絵は若干落ちるけどインパクトのある作品が揃ったという感じでしょうか。
個人的には浦山先生の『けせらせら』を推しますが、人物絵が落ちるので(要するに「萌えない絵」)予選通過は厳しいのかもしれません。