FLAG108
書き易さ重視で、重箱の隅書いて、萌えポイント書いて、んでから内容について書くことにしてみます。
まずは重箱の隅。
『神のみぞ知るセカイ』#108 週刊少年サンデー2010年35号 p64 若木民喜
3コマ目中央に歩美らしき人物がいますが...いくらなんでも髪くくり直すの早くねーか?w
まぁ次のページで「いーじゃん 言っても」というシーンではいつもの歩美の髪型にした方が良いという演出上の問題もあるんでしょうけども。
個人的には囲まれてるところまでは走ってるのと同じ髪型の方が良かったんじゃね?と思いますね。
んでもって萌えポイント的に評判が良かったのは以下の2シーンでしょう。
『神のみぞ知るセカイ』 p65
まずはスソを直してるシーン。
基本的に男性は女性のしぐさにグッと来ると思うんで、他の漫画でもちゃんとこういうシーンは入れて欲しいすなー。
クセでキャラクターが描かれるような演出ならさらに良し。以前『ベビステ』でも書きましたが。
このシーンはキャラのクセという訳ではないですが、会話にワンテンポ入れてる点がまずいいですね。
それと、これはあくまで想像ですが、桂馬に冷たい事を言われて少し傷つきつつも、勇気を振り絞ってるように見えるのがいいですね。
漫画全般に言えることですが、個人的には、「男性ファン増やしたいのならしぐさを入れろ」「女性ファン増やしたいならパーツに拘れ」と言いたいです。
しぐさなら、髪をかき上げて耳を出したり、胸大きい子が自分で肩揉んだりとか(後者は一般的ではないかもしれませんが)
キャラクターを表したり、今回のように間を入れたり、何考えてるか想像する余地を与える演出ならなお良し。
パーツなら、声優の新谷さんがよく喋ってますが、手の甲に線が入ってるとか、首筋に線が入ってるとか(線ばっかだな)
少女漫画は参考になるでしょうし、少女漫画家さんに訊けばより参考になると思います。
それはさておき、もうさんが指摘してましたが
『神のみぞ知るセカイ』 1巻 p63 若木民喜
歩美が頑張った後、一人ゲームやってる桂馬に話しかけるというのは攻略時と同じシチュエーションなんですね。
この時と歩美、桂馬の対応の違いも中々興味深いです。
シチュエーションを揃えつつ、違った行動を起こせばよりキャラの違いが明確になると以前MS・DOLLSの記事で書きましたが、
ここではキャラも揃えつつ、桂馬は攻略キャラと攻略済キャラという違いでの対応、歩美は桂馬に対する思いの違いでの対応の差を出してるようにも思えます。
どこまで意図的なのかは分かりませんが、もしこのような意図を持って描いてたのであれば凄いと思いますね。
もう一箇所の萌えポイントはここでしょう。
『神のみぞ知るセカイ』 p60-61
『タッコク!!!』がラブコメであるにも関わらず、あまりラブ要素があると認識されてないのは、こういう接触プレイが無いからなんじゃないかと思いますね...
このフトモモの密着具合が実にいいです。
んで、内容の考察ですが。
『神のみぞ知るセカイ』 p54
まずはここ。
なぜちひろや歩美に対して攻略時のような対応をしないかの説明をしつつ、桂馬がギャルゲーマーなことを再描写しつつギャグにしてます。
LCとのデート編でも表現されてましたが、攻略時と非攻略時を分けてるからだと桂馬は考えています。
この点が実に面白い。
設定上は桂馬が駆け魂狩りに協力してるのは、協力しないと首が取れるからということになってます。
しかし、桂馬のモチベーションはそれだけではないという描写が当初からなされています。
例えば一学期期末テストを桂馬が手伝うシーン。
『神のみぞ知るセカイ』 6巻 p158 若木民喜
他にも
バグゲーを攻略するFLAG.17『今そこにある聖戦』
LCデート回のFLAG.102『Devil May Cry』FLAG.103『Devil May Try』
ゲーム仕分けのFLAG.104『とりあえずトリアージ』
などにも見られ、『とりあえずトリアージ』の結論にもなっている「目の前の女の子最優先」。
これだと単にヒドい奴という事になりますが、要するに桂馬が「困ってる人がいたら無視できない性格」ということです。
bさんはこれを「桂馬には無限の愛が詰まってる」という表現をされてました(たぶん)。
女神探しは攻略済みの女性が基本的に困ってる状態じゃないので、あくまで「探す」ことを目的とし、攻略時とは違った対応を見せています。
しかし以前述べたように、女神は愛の力によって育ちます。
仮に前回書いたように、歩美に女神が入っていて、かつ初めて声が聞こえたほど力が十分でない場合には、
女神が入っている攻略済キャラ相手に攻略の時みたいに接する必要が出てくる訳です。
私は、今の女神攻略は「誰に女神が入ってるのかを探る」2周目で、次に「愛の力を呼び起こして女神がいるかを探る」3周目が来ると予想してますが、
ひょっとしたらその伏線なのかもしれません。
何にせよ、女神が入ってると分かれば、その女の子には攻略の時みたいに接して女神の力を回復させる必要はありそうです。
次に考察するのは、その前のページ。
『神のみぞ知るセカイ』 p53
このシーン、実にいいですね。あんまり共感する人いないでしょうが。
男性的な「とにかく結論を出すこと最優先」な考えと、女性的な「コミュニケーション優先」な考え方との違いが鮮明に出てると思います。
漫画のキャラというのは、作者の性格の一部分を抜き出したり誇張したりしてできる場合があるので、
どうしても男性が描く女性キャラは男性的に、女性が描く男性キャラは女性的になりがちですが、
その辺りを意識的かどうか分かりませんがきちんと分けて表現してる辺りは素晴らしいです。
こういう仕分けが出来てるからこそ、『神のみ』は男女両方から支持されてるのだと思います。
もう一つ、書き忘れてましたが重要なことを。
今回と前回は女性のモノローグがほとんどなく、ほぼ桂馬視点で話が進んでました。
もうさんが(スカイプで)指摘したように、いかにもサンデー的な、モノローグを使わずに細やかな描写で心理を描くといった手段を使ってますが、
それには理由があると思います。理由があるからこそこういう表現方法になったと。
その理由とは、今回と前回で女性のモノローグがあると、誰に女神が憑いてるか分かってしまうからです。
例えば、ちひろがキスしたかと聞かれたシーンで、もし桂馬とのキスシーンを鮮明に覚えていた描写をしたら、
そこでちひろに女神が憑いてることがネタバレしてしまいます。逆に覚えてない描写をすれば憑いてないことがバレます。
まぁ個人的には、わざわざちひろと歩美相手の時にこの手法使うってことは、歩美とちひろには女神入ってることだと確信しますけどw
そもそも2B-PencilsのメンバーはLC以外全員女神入ってると思ってますけどね。
だって面白そうじゃないですか。女神4人と悪魔1人のガールズバンドって。
LCは実は女神だったというオチまで考えられますけれど。(考えすぎ?)
まぁこのセカイの悪魔はノーラ除いて全く悪魔らしいところ見せてませんけどねw
最後に、檜編で物凄い伏線が貼ってましたが、檜編自体記事にしてなかったので書いてなかったことを。
ネットでこの箇所は指摘されてないらしいので(bさん情報)ネタバレしない今のうちにupしておきます。
上:『神のみぞ知るセカイ』 1巻 p6
下:『神のみぞ知るセカイ』 週刊少年サンデー2010年28号 p24
ドクロウ=二階堂説。
説自体はあるって話ですけど。
私も可能性の一つとしてありうるという程度に考えてはいましたが、正直このセリフ見た時はびっくりしました。