ハレルヤ オーバードライブ! #9-11

いやー素晴らしい。(前回と同じ導入)
というか、そうとしか言いようがないです。


まずは#9。個人的にはこのシーンが好きですね。
『ハレルヤ オーバードライブ!』#9 ゲッサン2010年3月号 p241 高田康太郎

小雨の朴念仁なキャラ、タンポポの空気読む能力を出しつつ小雨から麗(うらら)への誤解を明示。
まぁそれ以上に自分の人生において思い当たるフシがあるのが痛いですわw
若干惜しいなーと思うのは、折角小雨が手作りっぽい高級クッキーだと誤解したんですから、
高級クッキーという発言を「ものすごくおいしいと褒められた!」と麗が誤解してデレても良かったんじゃないかなぁと。
とは言え、今回もですがカツカツとまでは言いませんけれども、1カットも無駄なシーンがないくらいの構成なので、
そういうシーンを挟むのは難しいのかもしれません。
今読み返してみても、#1-2辺りはちょっとテンポ悪いなーという印象と、キャラのロールプレイが普通だなーという感じでしたが、
#3辺りからはテンポとロールプレイ、ミスリード(絵は元々ですが)がこの漫画の強みになってますね。
あくまで個人的な意見ですが、構成力に関してはかなりのレベルにあるのでは?と思います。(#9-11の結論)



#10
そしてこの漫画の課題である冬夜。
『ハレルヤ オーバードライブ!』#10 ゲッサン2010年4月号 p82 高田康太郎

これはきっと、高田先生がどんな人かを紹介されるときに「畑健二郎の弟子」という肩書きが付くルサンチマンの表れですね!(誤解)
まぁそれはたぶん冗談だとして、ベタではありますが冬夜のツンデレっぷりの源泉になる設定としては良いと思いますね。
そして、小雨のバンドに加入したら「このバンドを成功させる為なら、兄貴の弟だということを利用しても構わない」とか言うんですよねきっと。
で、小雨がそれを拒否すると。
『ハレルヤ オーバードライブ!』#10 p85

そんな感じで、後は腐女子の方々が冬夜と小雨で受け攻めの妄想が出来るようになれば完璧じゃないでしょうか。
個人的には、今のところハルさんと麗は冬夜・小雨相手に違うロールプレイをしてますが、
鷹木先輩、タンポポ、愛葉が冬夜相手にどう接するのかが興味あります。


#11
冬夜加入編その2(?)
『ハレルヤ オーバードライブ!』#11 ゲッサン2010年5月号 p271 高田康太郎

のっけから自分好みの描写。関係性をベースとして思考の違いを出してます。
この後も実にキャラの描写が丁寧かつ上手いです。
誰がどういう見方をしてるのかというのはキャラを表現する上で重要なパターンですが、
『ハレルヤ オーバードライブ!』#11 p282,283


例えばこのシーンだとハルがどういう考え方をするのか(キャラ描写)+小雨がどういうキャラか(キャラ描写)と一粒で二度おいしいですし。
さらに別のキャラが小雨をどう見ているかも示せば、さらに「記号」から「キャラ」へとベクトルが向かいます。
カップリングも絶妙ですし、コメディ描写や熱血もきちんと入れる。
最近は本当に褒めるところしかない感じです。
もっと評価されていい作品だと思うんですけどね。


念のために書いておきますが、「こういう構造をしてるからこの漫画が面白い」と書いてるのではなく、
「この漫画が面白いのはこういう構造を上手く扱えてるからだ」という趣旨です。このブログ全般に言えることですが。


『ハレルヤ オーバードライブ!』#11 p277

この漫画ではたぶん初めての3頭身化。いいですね。キャラ考えるとハルさん限定かなぁ。


個人的な要望としては、まず冬夜のバンド加入はなるべく引っ張って欲しいなーと。
冬夜入る前にまた別のメンバー入れるとかして、最も重要な最後のピースくらいの立ち位置でいて欲しいです。
基本ツンデレキャラですし、そのくらいの紆余曲折があってこそだと思います。


それと、最近鷹木先輩の出番の少なさが気になります。
まぁ毎回出なくても良いって言えば良いんですが、たまにはこうビシッとした所を見てみたい気がします。
何故彼が部長なのか?とかは全く描写されてませんし。いずれするつもりではいるのかもしれませんが。
タンポポとのフラグも脇に置いとくには勿体無いですし。