FLAG71

今シリーズ、起承転結を各1話ごとの4話構成なこと、二律背反の解消と、スミレ編は月夜編と共通点が多いように思います。
神のみぞ知るセカイ』 #71 週刊少年サンデー2009年46号 p112 若木民喜

「エンディングが見えた」
このセリフが出た次の回は解決編というのが今までのセオリーなので、今回もそれを踏襲すると思われます。
となると4話構成ですね。


天理編や日永編(::HoneyDipped::では田舎編という名称)と今までにないパターンをしてきたので、
どうやら今シリーズは表面的には学外という変化を付けつつ、構成上はback to basics...「基本に返る」がコンセプトのようです。

今回で月夜編が終わりました。今回のテーマというのは、とりあえずまず「4話で終わる」ということ。ちひろ編、長瀬編と段々とストーリーが長くなってきていましたが、ここで一度短いものをやってみよう・・・ということで、4話で終わるためにストーリーはかなりわかりやすくしました。昔は4話で終わっていたのに、一度長いものをやってしまうと、4話だとエラク短く感じましたよ。一般的に、描き手より読み手の方が長く感じるものだと思うんですけど、読者の皆さんは月夜編、過去の4話完結の話と比べて短く感じたのでしょうか?長く感じるのでしょうか?何げに月夜編は、神のみの今後を決めるようなシリーズかも知れませんよ・・・内容的な意味ではなくて。ただ、ボク的には一度4話に戻って、タイム感をリセットできました。
::HoneyDipped:: 3/31:FLAG46「Mr.ムーンライト」

月夜編に関してこのようなコメントを出していました。


個人的にはこの方針に賛成です。
野球の基本がキャッチボールと素振りなように、空手の基本が型なように、この漫画の基本は起承転結の4話構成だと考えるからです。


ただ、月夜編もそうでしたが、スミレ編もあまり人気は出ないんじゃないかな?と思います。
その理由についてどう表現するか考えてましたが、椎名先生のブログに同じ事が書かれていました。

 ワタシの好みはプロット優先で無駄をはぶいた展開なのですが、読者的にはストーリーラインよりもキャラクター描写が見たいんじゃないかなーと。
(有)椎名百貨店 THE WEB 完成原稿速報・ブログ版 某サファリパークでライオンの子供と遊んだことあるぞ :週刊少年サンデー09/47号

私もプロット優先の方が好きなのですが、他の漫画での2chの反応なんかを見ているとキャラ萌え的なものの方が反応が良い感じはします。
スミレ編はプロット優先な構成のため、キャラ萌えの部分はどうしても弱くならざるを得ません。
神のみぞ知るセカイ』 #71 p100

月夜編で「だっこ」があったように、スミレ編でもデレ演出をしてはいるのですが。
また、これも月夜編と共通してますが、攻略キャラに共感するような所が乏しいんですよね。
個人的な印象ではプロットがボロボロだった純編での反響が高かったように、そういう点でも今回人気出ないのでは?と危惧します。


でもって、『絶チル』にはキャラクター描写を補完するために『増補版SUPPLEMENT』と銘打った冒頭の4コマ2本を掲載したのだと思います。
割とあれ好評ですしね。私も好きですが。出来もさすが昔4コマやってただけあるなぁと。
月夜編でも4コマが4本ありましたが、スミレ編でもああいう演出をして欲しかったなぁというのが少し残念です。
4コマも漫画の基本ですし。
神のみぞ知るセカイ』 #71 p102

この辺りは4コマっぽい演出ではあるんですが。


短期的に見ればキャラ描写に重きを置いた方が読者の反応は良いかもしれませんが、長期的に見ればプロットの質がモノを言うと信じています。
はじめてのあく』が苦戦している最大の原因はここにあると見ます。
『神のみ』における掛け魂狩りのようなプロットのバックボーンが地味(貧弱)なんですよね。
一話ごとのプロットは完璧なんですけど、ロングスパンで見るとどうも、ね。
もちろん全てにおいて地味な演出というのもネックではあるのですが、(個人的にはこういうのも味だと思いますが、週刊少年漫画ではキツイかと)
毎回「萌えシチュエーション」に関してはまことに上手い演出をしてる割に人気が出てませんし。
そういう罠に陥らない為にも、今回のようなシリーズは必要だと考えます。


神のみぞ知るセカイ』 #71 p96

これがラーメンじゃなくて冷麺ならアリなんだろうけどなぁ...
というか冷麺のトッピングを試してみた、ってことなんでしょうか。
こーひーらーめんみたく、実際に試しはしませんけどねw


神のみぞ知るセカイ』 #71 p95

初見ではちょっとご都合主義な展開かな?と思いましたが、確かによくある展開ですし、
#2でLCの料理読んでたんだからこのくらい予想が出来て当然ですわな。


神のみぞ知るセカイ』 #71 p103

張り合うLC。天理編後のイタ回でも箱に剣を突き刺す手品で張り合ってました。
このパターンは毎回ほのぼのとしていいですね。


で、最初の画像に戻りますが
神のみぞ知るセカイ』 #71 p112

スミレはお父さんのためにラーメンを作り、お父さんはスミレのためにそれを拒絶する。
解決方法は「スミレが父のラーメンを継承する」方向なのでしょうか。
大使閣下の料理人』 12巻 p107-108 原作・西村ミツル 漫画・かわすみひろし


この漫画では母親が生み出したタコライスに反発して娘がオリジナルのタコライスを作るものの...という話でした。
スミレ編もほぼ同じ展開なので、結末も似たような感じになると思われます。


大使閣下の料理人』では娘はハーフだと苛められたことから、亡き父への反発に転じ、
オリジナルのタコライスを避けるといった行動に結びついていました。
スミレ編でも父親と違ったラーメンを作ろうとするのは母親との関係が絡んでくるかもしれません。
単に母親が出ないのは父娘関係にフォーカス当て易くする為だけかもしれませんが。


桂馬が作ってみたことにして父親に食べさせ、実はスミレが作った、という展開になるのでしょうか。
スミレ編のコンセプトが「基本に返る」だとするならば、内容的にもラーメンのトッピングやら味付けやらに拘るのではなく、
ラーメンの基本である親父さんの味からスタートする...という感じに。
ラーメンの基本をプロットに、トッピングをキャラ描写へと置き換えて考えると整合性が出てくるのは気のせいでしょうか?


何にせよ後1話で収拾付くとは考えにくいんですけど、そのあたりどう纏めてくるのか楽しみですね。