神のみぞ知るセカイ #50

うぁー。
コレはいずれ書こうと思ってたことが色々手遅れになった感じが。


まずは初の中等部ヒロイン登場。
#3で中等部併設、隣には大学まであるという学校の設定を出しているのが用意周到だ、と書こうと思ってたけど後の祭り。
なぜ用意周到なのかというと、その分だけキャラ設定の幅を広げることができますから。
そもそも世界に駆け魂が6万しかないのに、同級生に2つ駆け魂が出るというのは単純な確率的に言うとオカシイ訳で、
学生ばかりだったのが一旦教育実習生の長瀬が出て、そろそろ中学生や大学生が出てきてもおかしくないとは思ってはいたのだが...


GS美神 極楽大作戦4巻 #9

まぁやたらとこの学校に駆け魂が出るのは、磁場的なものが云々と新たに設定を出せば済む話ではありますが。
能力の高いハクアが街中で15匹も確認してるところを考慮すると、索敵範囲が狭いのでLCは女性が密集してる学園に配置され、学園内でしか駆け魂が見つけられないという設定なのかもしれません。
女性が集まってる箇所に配属されたので索敵範囲が狭くても何とかなるし、一度に複数見つけてもあまりメリットのないルート攻略型の桂馬との相性が良いというのも考えられますね。


そして、こちらは4/23で少し触れていますが「季節感のなさ」。
ちひろ編は「雨」がテーマでしたので、梅雨っぽさはあったのですが、直接的には触れられていませんでした。
#49で「あの娘はもう見つけて三ヶ月だけど、ベランダから降りてもこない…」というハクアのセリフや
「雪枝は次の一週間で4匹の駆け魂を出したのだった。」というモノローグで、今までの時間軸にはなるべく触れないという傾向が変わりつつあるのかな?
とは思ってましたが...
今回は思いっきり「夏」の雰囲気。スク水フェチ対応でしょうか?


いやぁ、この漫画の「季節感のなさ」が「学園モノに付きまとう無限ループor学校を卒業した時の舞台設定の変更」を回避する為の手段なんだよ!
というのを書こうと思ってたらごらんの有様だよ!!1
あの文章は決して神セカに対して批判的な見方で書いた訳じゃなかったのだけれども。


学園モノで時間が進行する上でのメリットは、学校でのイベントを漫画のイベントとして扱えること。
例えば『さよなら絶望先生』だと文化祭*1やバレンタイン*2などでネタ一本作れます。
問題は進級や卒業です。
進級すればたとえ人気があっても上級生キャラにはご退場してもらわなければなりませんし、新たに新入生キャラを考える必要がでてきます。
上級生キャラより新入生のキャラの方が人気が出れば話は別ですが、逆なら人気的に苦しくなってきます。
桂馬は高2なので、進級してしまうと上級生キャラが出せないというデメリットも出てきます。
卒業はさらに問題が深刻です。
中学から高校への進級はまだ穏やかですし、環境も中学の延長上にあるので中学生もすんなり環境を理解できます。
大学への進級だとガラリと環境が変わりますし、何より「誰もがその環境を理解している」という学園モノのメリットが無くなります。


対応として、この問題から逃げずに進級させるのが一つのパターン。
逃げるパターンのうちの一つは、「進学をなかったことにする」。
さよなら絶望放送』なら「今年も2年です」の一言で強引に済ませてもギャグ漫画だから許されます。
神セカはラブコメなのでこのままでは無理でしょうが、悪魔が人間の記憶を操作する事が可能なので、時間を操作することも不可能ではないとして無限ループに持ち込むことも可能でしょう。
桂馬がどういうゲームをプレイするかは謎ですがw それともゲームの記憶だけ消すとか。
もう一つ逃げるパターンとして、『ハヤテのごとく!』のように異様に時間進行を遅くすること。
17巻まで出てますが、漫画内では5ヶ月しか経ってませんからね。
ハヤテも高2なので、このペースで行くと80巻くらいでようやく卒業ですから全然大丈夫。
神セカがどのパターンで行くかは分からないというか、本人も決めてないかもしれません。


これらの時間軸にまとわり付く問題自体を回避するために季節感を極力廃することによって、安定した舞台で漫画を描くのがこの漫画の特徴だ。
という事を書こうとしてたんですがねw
この予想ははずれました。

*1:#23 『一人の文化人が羅生門の下で雨やどりをしていた』

*2:#38 『惜しみなくチョコは返す』