未来のフットボール

大和屋エコ先生の「サンデー超」での新連載。1話は6/2までクラブサンデーでも配信中。
過去に大和八重子名義「タケル道」という漫画で週刊少年サンデー連載経験アリ、らしい。
...覚えてないなぁ(苦笑)

冬堂未来は高校卒業後、華々しくスペインに移籍するも、2軍に落とされてしまう。経費削減の船旅での遠征中、間が悪いことに海難事故が発生…気がつくと、そこは19世紀のイングランドだった。助けてもらったお礼に、世界初のプロ・リーグ入りを目指す地元のチームに参加することになる…タイムスリップしてしまった未来は、21世紀に帰ってこれるのか!? 実力派が贈るSFサッカーストーリー!!

とまぁ導入は荒唐無稽だが、SFには珍妙な嘘は3つまで付いてもいいというルールがある(但し自主ルール)。
とにかく今の選手が過去に行ったらどれくらい活躍するか?という思考実験的には興味が出る漫画だ。
絵も上手いし構成も読ませるので、作家的には期待できる。


ただ、懸念材料がなくもない。
どれだけこの作者がサッカーを知っているか、さらに言えば昔のサッカーを調べているかだ。
現在のサッカーと過去のサッカーの一番の違い、それはシステムだ。
詳しい事はVarietyFootballのVF戦術研究所を見てもらうとして、この漫画の舞台である1887年では3人制オフサイドというルールだった。
オフサイドルールが違えば、当然システムも変わってくる。
当時のシステムの基本は2-2-6や2-3-5といった逆三角形だった。
漫画ではシステムには言及しちゃってるので、この辺が間違ってたら顰蹙ものだなw

もしこの辺りの歴史的経緯もフォローしつつ、サッカーにおけるifを面白く表現できたならば、この漫画は傑作になりうる。
雑誌がマイナーなためか、今のところネットでは話題になっていないようだが要注目ですね。


クラブサンデーで読んだのなら、ついでにGOLDEN☆AGEも見といてくだしあ。
本誌連載は終わったが、web配信で細々と続けてますね。密かに面白さは落ちてません。