ゲッサン201307

ゲッサンmini 2号に関しては6/16以降になると思います。


大須賀先生の表紙は映えますなぁ。
ゲッサン2013年7月号 表紙

まぁゲッサンの表紙はだいたい見栄えしてますけどね。
来月は『あやしや』が表紙と、脱あだち先生表紙単の傾向...?
と思って今までの表紙の統計取ってみました。

12回 あだち充 (『MIX』6回)
10回 大須賀めぐみ (『Waltz』7回)
06回 小川麻衣子(『とある』3回)
05回 石井あゆみ
04回 高田康太郎
03回 佐原ミズ
03回 集合絵
02回 モリタイシ(『まねこい』1回)
01回 あずまきよひこ西森博之村枝賢一とよ田みのる・田中ほさな
50回 計

こう見るとやっぱあだち先生多いなーとは思うのですが、
そのうち5回が去年、『MIX』効果で発行部数がほぼ倍増したのを受けての
3ヶ月連続表紙企画があったからで、それを除けば (休載期間もありますが) 約半年に1回と、
印象よりは少ない感じ。
まぁ去年は「また表紙あだち先生か」と思ったのは確かですけどもw


なので、脱あだち先生というより、元に戻ったという見方が正しいですね。
『あやしや』表紙は単行本が出る8月にして欲しかった所ですが、
8月は『MIX』が出るので仕方ないんでしょうなぁ (苦笑)
『MIX』と発売時期が被ってるが故についでに買ってもらえる効果と (そんなものあるのか分かりませんが)
表紙になって単行本の売上への影響と (そんなものあるのか(ry )
どっちが大きいんでしょ?


○ VANILLA FICTION
それなりな過去回。
相変わらず大須賀先生のキャラは性別分かんねーのが出てきますねw
それが良いか悪いかは別にして。
私は水着のシーンで「あ、こいつ男か」と気づきました。「ボーイスカウト」で気づけよって話ですが。


◎ ひとりぼっちの地球侵略
ありがちと言えばありがちですけど、こういう何気ないシーンを
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2013年7月号 p54 小川麻衣子

こう使う。
『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン2013年7月号 p58-59 小川麻衣子


漫画に意味のない表現などあってはならないとまでは思いませんが、
何気ない描写に意味があるってのは、漫画の面白さに繋がると思うんですよね。
立場の違いはキャラ描写の重要なタスクですが、
それに可愛らしさを絡めてきちんとエンターテイメントに仕上げてるんじゃないかと。


月曜日は2限から
妙に掲載位置上がってますけど、人気あるんですかね...?
ゲッサンって割と人気と掲載位置が比例するような気がしますし。
追いがつおのネタだけはちょっと面白かったです。後は個人的にビミョー。
この作品が面白くないと感じるのが、オッサンの感性が原因だったらまぁいいんですが。
人気出てるんならこのままでいいとは思います。
ゲッサンは自分好みの作品が多過ぎるような気もしますし。


放課後さいころ倶楽部
カラー綺麗ですね。鳥居がCG臭くなってるのだけはちょっとアレですが。


ゲームは『ねことねずみの大レース』
2003年ドイツ年間ゲーム大賞 (子供ゲーム)、日本ボードゲーム大賞 (子どもゲーム部門)

ねことねずみの大レース / Viva Topo! 【正規輸入品】

ねことねずみの大レース / Viva Topo! 【正規輸入品】

放課後さいころ倶楽部ゲッサン2013年7月号 p156 中道裕大

あーこれは女子供には受けそうですねぇ。
ルールはシンプルですし、何より可愛らしさが半端ない。駒のネコはあんま可愛くないけどw
放課後さいころ倶楽部ゲッサン2013年7月号 p157 中道裕大

ルールがシンプルであるが故に、2pとちょっと (この後ちょくちょく挟む) で説明が足りると。
重箱の隅ですが、最後のコマは微妙に指で指す位置が間違ってるような...w
数字の4は「猫のスタート位置が4人プレイならこの位置」って意味なのですが
(このゲームは2〜4人用)

この動画の8分辺りを見てもらえば分かるように、
(時間指定のリンクはこちら→ http://www.youtube.com/watch?v=kBx2r1holtk#t=7m51s )
正確には指先の2マス手前まで来たら、それからは1度に2マス進むというルールじゃないかなぁ。
最初は内側の猫が描かれたマスを進んで、2周目からは外側を通るという事ですな。

展開的にはベッタベタですが、変にケレン味出す必要も無いですからいいんじゃないでしょうか。
この漫画だとキャラと駆け引きが肝要ですし。
ゲームを通じてその両方を丁寧に描けてると思います。
前回はアヤの特徴:ヒキの強さを描いたので、今回はミドリの推理力、ミキの表情を読む力を描くと。

先月こう書きましたが、その辺りは今回も健在。
今回の新キャラはアヤの姉のハナなので、姉妹で性格が似ている点も出しつつな感じ。
名前が同じなので、以前ゲッサンmini1に載っていた『猫リズム』のハナがプロトタイプなんでしょう。
『猫リズム』 ゲッサンmini 1 (ゲッサン2013年4月号別冊付録) p7 中道裕大

「ゲームをやると性格が出る/変わる」という言葉があるように、
ゲームを通じて上手くキャラクターの良さを引き出す構造になってると思います。
こういう構造がある漫画は強いです。
放課後さいころ倶楽部ゲッサン2013年7月号 p145 中道裕大

さらには猫と共感させる事によって、キャラの内面を描写する。
この辺りは『動物がお医者さん!?』でも良く採られていた手法です。
一応ボードゲームの漫画ですが、
むしろ構造的にみればゲームはキャラにフォーカスを当てる手段にすぎないという所がいいですね。
やっぱ少年漫画はキャラが命だと思うですよ。
とは言え、ちゃんとゲームの楽しさも伝わってる訳で。このワイワイ感。


◎ あやしや
最早この漫画に関してはほとんど書くことが無いですなw
戦闘が始まった時にごちゃついた感じが出ないかどうか。そこだけだと思います。


くちびるに歌を
さすがに原作が良いだけあって、だんだん面白くなってきますね。
モリ先生はスロースターターなのが欠点だと思ってましたが、
この作品の作画を担当するには、それがかえってマッチしてるのかもしれません。


ハレルヤオーバードライブ
相変わらず超面白いです。
ハレルヤオーバードライブ!』 ゲッサン2013年7月号 p266 高田康太郎

まったりと進行させて、熱血ワードを一言だけポンと使い、ガラリと印象を変える。
これも意外性の効果なんでしょうけど、ホント漫画にリズムを感じます。
音楽の魔法ってあるんじゃないかな、高田先生w


◎ アサギロ
今回は恐らくフィクションなんでしょうけど、いいシナリオですなぁ。
時代の空気感も出てますし、キャラの役割もハッキリと。
沙汰自体はベタですけど、こじつけ方が素晴らしい。
祐天仙之助が博徒というのは史実に基づいてるみたいですが、
『アサギロ』 ゲッサン2013年7月号 p277 ヒラマツ・ミノル

寺には博打打ちが寄ってくる訳で。寺銭という言葉があるくらいですし。


アオイホノオ
いやーツッコミどころ満載。ボロが出てるという意味ではなく、ツッコマせる所を用意してるという意味で。
アオイホノオゲッサン2013年7月号 p337 島本和彦

おまゆうw メタネタですなぁ。
あの見開きは引用してるんでしょうかね? それともトレース?
高い境地に達してるかは分かりませんけど、このネタやろうとするならカラーは必須ですわな。
単行本でもカラーにしないと面白さが半減しそうだなーと思ってたら、今月分は11巻の巻頭に来る訳で、
ひょっとしたら単行本でもカラーに... はさすがにならないかなぁ。


アオイホノオゲッサン2013年7月号 p337 島本和彦

あだち先生の扱いひでぇw


アオイホノオゲッサン2013年7月号 p348 島本和彦

『タッチ』に突っ込んだ事がある人なら「リズムタッチ」と並んで、誰しも言った台詞だと思いますが
(気のせい)
この流れで出されると爆笑せざるを得ませんなw


アオイホノオゲッサン2013年7月号 p361 島本和彦

いやいやw まだアニメ始まってもいないのに (左下のコマ) なんで主題歌の歌詞を出せるのさw

アホな漫画家を目指すというストーリー展開で、このようなアホなネタのオンパレード。
あだち充よりむしろ島本和彦恐るべし!


◎ 時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。
いやーここん所絶好調ですなー。
掲載位置が真ん中まで来たのは、今月単行本が出るからなのか、
アンケートが上がってきてるからなのか。
後者だといいなぁ...せめて『タケヲちゃん』は抜いて欲しいw
いや、『タケヲちゃん』も客観的にみれば地味にいい作品なんですけどね。


まず、ボロが出てるという意味でのツッコミどころとしては、
『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 ゲッサン2013年7月号 p409 田中ほさな

ここまで調査できる能力があるにも関わらず、主人公の宗也の調査すらしてないのか?という点です。
『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 1巻 p21 田中ほさな

宗也は小学校の時から既にこの地域に住んでる訳ですし。 (でないと時音を幼馴染設定に出来ない)
宗也との接触を避けるのは、時間跳躍の副作用を抑える為だと分かるのですが。
まぁ重箱の隅ですけどね。


個人的には知的メガネキャラはツボなのに、相変わらず夢原副会長にはピンと来ないのですが、
彼女にファンが付きそうなエピソードにはなっていると思います。
内容的には3巻が出るこの段階で
『時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。』 ゲッサン2013年7月号 p409 田中ほさな

1巻の6話に繋がるエピソード。しかもザッピング的な視点変更付き。
これは単行本1巻から読み直したくなりますわw
どれだけ効果あるか分かりませんが、多少は単行本の販売促進にも繋がるエピソードではないかと。
でまぁ読み返してみて、改めて3巻から本当に面白くなってるなぁと。
やはり1話完結でエコネタを捻り出すところがネックになってたいたんだなと、改めて感じました。

とうとうパンチラにまで手を出して、キャラにファンを付ける手段を選ばなくなってきた
『時坂さん』の未来はどっちだ!?
(個人的にはパンチラ嫌いなんですけど、これで人気が少しでも出るなら...)


あおにの空に竜は哭く
厳しめで×付けようかと思いましたが、さすがに自重。
ブコメ寄りにシフトしてますなー。コメディっぽい演出はむしろ○付けてもいいくらい。
『あおにの空に竜は哭く』 ゲッサン2013年7月号 p451 瀬戸ミクモ

ただ、このネタはダメです。×です。


まずはこのネタの良い面を。
キャラの特徴を引き出してる点はいいです。
主人公の市松が人間の女子が好きなこと、嵩じて人間の女子の写真集めが趣味なこと。
ヒロインの梅路が嫉妬深いこと。特殊能力で火を起こせること。
後は「あるあるネタ」な点。共感を喚び起こせるので、キャラに感情移入し易くなります。
最後に、女子目線からいくと溜飲が下がることでしょうか。


ではこのネタの悪い面は何か。
まずは男子目線からいくと不満が募る点でしょう。
あるあるネタ」なのはいいんですが、このネタに関しては男性と女性では意見が真っ二つに割れるので、
一方の肩を持つと、もう片方からは必ず反感を喰らいます。
つまるところ、ネタで読者を篩にかけてる訳で、よくて半減、
ゲッサンの読者層は男性の方が多いでしょうから、それ以上の割合でオミットしかねません。
双方妥協できる案を提示するか (上手くいけば丸く収まりますが、双方共に不満が残る危険性も)
昇華するような案を提示するか (そんなもの簡単に見つかりません)
どちらかのアイデアが出ない限り、この手のネタを扱うのはもっと慎重になるべきだと考えます。
もちろん、連載前から指摘してるように

まぁこの人の描く漫画は男性に受け入れられる素地を作れるかどうか、
もしくは男性以外でどれだけ支持を得られるかに掛かってるような気はします。
女性らしい作品がいくつか根付いてるゲッサンなので、後者が解なのかもしれませんけども。

後者で行く... ターゲットを女性に絞るという覚悟が出来てるのなら、このネタもアリなんでしょうけども。


ただもう一点問題があって。このネタの要素を入れ替えると、

リアルで女が出来たら漫画は捨て去るべき。浮気よくない。
狐女の出る漫画なんてもってのほか。

という事になります。今回のストーリーと全く同じ構造です。

リアルで男が出来たら漫画は捨て去るべき。浮気よくない。
狸男の出る漫画なんてもってのほか。

男女を入れ替えると、こうなります。
つまり、リアルで彼氏、彼女がいる / できた人間はこの漫画を燃やせ!と、
やはり読者に篩をかけてる...とまでは書きませんが、
それに繋がる内容ではあると思うんですよね。
このストーリーのロジックに正当性を与えると、これらのロジックにも正当性を与えることになります。


作者は女性ですが、男性視点でないと中々こういう考えには至らないと思うので、
個人的にはこのネタにOKを出した担当に一番の責任があるんじゃないかなと考えてます。


※追記
そもそも焚書的な描写という段階でイラっとしたネタだったんですが、
夫婦喧嘩は録画しておけという教訓(嫁に鉄道模型を捨てられ大乱闘)
男性側からみればこの「あるあるネタ」はこういう風に見えるという事で参考に。
個人的には、男女の相互理解を促進する方向性で漫画を作っていった方が上手くいくと思うんですけどねぇ。


◎ 切り裂きウォルター
『切り裂きウォルター』 ゲッサン2013年7月号 p409 中原開平

いくら何でもなで肩すぎやしませんかね。ズゴッグ以上じゃないですかw
内容的には文句なし。


× 6のトリガー
言うつもりはねーと言っておきながら、最後に何か枷がある訳でもないのにあっさりゲロる。
何このクソ展開。
大分良くなってきたアクションシーンも、これでは単なるじゃれ合いにしか見えませんわ。
内容的に最近マシになってきたなーと思ってた矢先にコレですよ。


◎ ちろり
Back to Basicsな仕草回。
確かに女性が髪をとかす仕草ってのはいいもんですな。
この店、経営成り立つのかなーとちょっと心配になってきましたw


迷宮入り探偵 (5話目) かんばまゆこ
さすがに印は付けませんが、いい意味で相変わらずくだらないなぁとw
ただ、さすがにそろそろマンネリな感じが。


× あだちプロ見学レポート

『仕事場見たいし』が『ツール・ド・本屋さん』に変化したので、
別の作家さんがゲッサンの作家さんとの繋がりを描く漫画があればなぁと思ったりします。

先月確かにこう書いたんですけども...
『あだちプロ見学レポート』 ゲッサン2013年7月号 p602 かんばまゆこ

さすがにこれは酷いw いや、あだち先生の扱いがという訳じゃないですよ。
あだち充と書かないと判別は付きませんが、書かれたら納得はするレベルではあるかなと。
萎縮するのも分かりますし。
ただまー「リポート能力ないな!」の担当さんの言葉通りの内容でしたし...
むしろ力不足というよりは、このテの企画は向いてないかなぁと。デフォルメ効かせた絵だったりすると。


今年もゲッサンは「マチ★アソビ」に参加するでしょうから、
他の作家さんでレポート漫画を試してみるといいんじゃないでしょうか。
作家さんにとっても作品の幅が広がるなり、何かしら勉強になるでしょうし。
まぁギャグかコメディやれる、もしくはそれにチャレンジしようとする作家さんでないと厳しいかもしれませんけど。


ここが噂のエル・パラシオ
ここが噂のエル・パラシオゲッサン2013年7月号 p409 あおやぎ孝夫

前にも書きましたが、もうちょっと早くこういう展開を見たかったなぁというのが正直なところ。
上手くレフェリングするという事は、キャラの特色を引き出すという構造にも繋がる訳ですし。
しかしまーこの漫画、『エル・パラシオ』というスペイン語のタイトルな割には全くルチャ・リブレしませんなw


◎ ぼくらのカプトン
どの[さくせん]も おもしろかったです。


信長協奏曲
さすがにこの展開だといつものgdgdを入れない方がいいでしょうなぁ。
ただ、史実を踏まえた真面目なストーリーになるとモノローグで処理しすぎな点は相変わらず。
ここはもうちょっと何とかした方がいいと思うんですけどね...


◎ ツール・ド・本屋さん
『ツール・ド・本屋さん』 ゲッサン2013年7月号 p708 横山裕二

中堅と新人を、ジャンル経験者と初体験を同列で扱うなという話ではあるんですが、
クオリティ的に『あだちプロ見学レポート』とは雲泥の差だと言いたくもなりますわなぁ。
別に横山先生がレポート漫画の至高だという訳でもないので、マネしろとかは言いませんけども。
まぁ『仕事場見たいし!』も初期はビミョーだったりしたんですが。


『ツール・ド・本屋さん』 ゲッサン2013年7月号 p719 横山裕二

※今月号の島本先生のキャラ絵は、本人がペン入れして
  おります(本当)!! 何故そうなったのかは次号で! ○横

こういうヒキをしてるのにも関わらず、
『連載陣の つぶやいてみる。 vol.7』 ゲッサン2013年7月号 p723

『ツールド北海道』の横山くんが
私の仕事場で宿泊しながら
仕事をしているのですが、
横山くんが外出中にふと見ると
島本の顔が下書きで原稿に描かれていて、
なんかカッコ悪く描いているので
これは教えてやらねばと私がカッコ良く
ペンいれしといてやりました。
添削です!!!!! これで横山くんも
わかってくれたかと (笑)。

巻末コメントでネタバレかます島本和彦恐るべし!