サンデーS 新連載雑感

25日が日曜なので、今月は24日が発売日です。なので今日解禁。


で、おととい更新分で伏せておいた「その他の連載陣」ですが。
週刊少年サンデースーパー増刊号2012年1月号 p11

このようなラインナップ。順に雑感を。
記事が長くなったので通常の記事は別にして、新連載だけ独立した記事にしました。
経歴は私が確認できたもので、これが全てとは限りません。

氷の国の王子様小野ハルカ
『カクタ』でまんがカレッジ2006年8月期努力賞
サンデー超2008年5月号に『覚醒異伝 睡麟』掲載。
2008年8月号に『熱泉!湯の国温泉守伝説』掲載。
サンデー超2008年11月号に『腰抜けジョニー』掲載。
サンデー超2009年1月号に『カムバック!』掲載。
2009年クラブサンデー第一回新人王選手権に『花は散れども』でエントリー。
2010年『蹴鞠の神様』がクラブサンデーで公開。
2011年サンデー超5月号で『プリンス オブ アイス』が掲載。

『氷の国の王子様』はタイトルからしても『プリンス オブ アイス』がプロトタイプとなる作品でしょう。

少なくともこの読切に関してはパーフェクト。


『未来のフットボール』が良くて『T.R.A.P』が微妙だったのと同様、
読切・短編の場合は問題ないんですけれども、スポーツやバトルなら魔球や魔法成分を混ぜても
ロジカルな説明が必要になってくるので、ロジカルな描写を強化するか、ロジカルな記述なしでも成り立つような
何かしらの工夫が必要になってくるでしょう。

『プリンス オブ アイス』に関してこう書きましたが、そこが改善されるかどうかですね。
作画面に関しては若干動きがどうかな?という所はありますが、概ね本誌レベルだと思います。

青いね芝くん!』木村光博
『派遣勇者』でまんがカレッジ2009年8月期努力賞
2010年に『はじめてのやきゅうぶ』 『がんばれ! ハヤタ君!』クラブサンデーで掲載。
いちたかさん曰く、『ARAGO』新井隆広先生のアシだったらしいです。

どちらの作品も見た記憶が無いのでコメントは差し控えます。
※追記:『家族の風景』で第15回イキマン (IKKI新人賞,2005年9月号) 受賞?

ともだちテトラ!』くろばR
『くじびき最凶少女』で第59回(2006年)新人コミック大賞入選。サンデー超2007年1月号に掲載。
サンデー超2008年8月24日号に『ユーレイとアイス』掲載。
クラブサンデー第一回新人王選手権に『うちのチワワ』でエントリー。
2010年に『ラクロス部ハジケロッツ』がクラブサンデーで掲載。ここまでは黒葉星図名義。
週刊少年サンデー2011年30号に『召喚されテトラ』掲載。くろばRに改名。
女性。

ラクロス部ハジケロッツ』は未読ですが、『うちのチワワ』は酷評してますなw
逆に、『召喚されテトラ』そこそこ評価しました。



GRGR_
『召還されテトラ(読切)』22pで無理矢理収めた感あるけどクオリティは高い。て言うか「くろばR」って誰?
link
元々ファンタジーな雰囲気は醸し出せる作家さんではあったのですが、課題だったテンポや意外性は良くなってました。 それでも若干詰め込み過ぎな印象はあったのですが... タイトルからして『召喚されテトラ』がプロトタイプになりそうです。 『ガッシュ』のようなアバター系バトルにはなりそうですが、「アツくもヌルい(!?)」と煽りで書いてるように、 ほんわかした雰囲気とバトルとのギャップをどう活かすかが鍵になるかもしれません。 上手く活かせればメリハリが効いた作品になるでしょうし、逆に足を引っ張り合う可能性もあるでしょう。

Mikity Blood(仮)』川中康嗣
『サド姫のバスケ』まんがカレッジ2009年3・4月期佳作
2010年『ラスト・フレンド』クラブサンデーに掲載。
『デス・ブロックス』がサンデー超2011年7月号に掲載。
2009年7月から神のみぞ知るセカイ若木民喜先生アシ。2011年12/19〜20の時点ではまだ続けてるようです。
担当は石橋さん。
twitter blog pixiv

「まだ連載には1〜2年早いんじゃね?」というのが率直な感想。
まぁこの段階で連載させる事に意義はあるとも思いますし、お世辞抜きでポテンシャルはある作家さんだとは思うんですけれども。


絵柄的にはかなり若木先生の影響を受けてるように見えます。
見栄えのする絵は現時点でも描けてるのですが、師匠の影響なのか経験値が足りないからか、
ちょっとでも動きのある絵になると途端にボロが出る印象はあります。
動きを描けるようになれば、野球漫画が最適の題材って事になるかもしれません。
まぁ作画に関しては私があまり言える事ではないですし、連載していけば経験値溜まっていくでしょうからいいんですが。


理論派なのは確かです。ただ、個人的にはまだまだ考えが甘いように見えます。
まぁ私がオッサンだからそう見えるのかもしれません。
例えば、『ラスト・フレンド』掲載後に「妹漫画描いてみては?」的な事を聞いてみて、
それに関して否定的な言葉が帰ってきたんですが、
次回作の『デス・ブロックス』ではちゃっかり妹が出てくる漫画になってたりとかw
この間、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』がアニメでヒットしたから考えを改めた、って訳ではないと思いますが...
また、野球のつぶやきが半端ないので、「Twilog登録するなりつぎゃるなりブログ開設するなりしたらどうですか?」
と聞いたときには「ボク自身の頭の中の(野球)理論は消えないのでボクは全く困りません」と言ってたのに
約半年後にはブログ開設してたりとか...w
まぁ色々理屈こねて反論してくるのかもしれませんけど。「アレは妹漫画ではない」とか。


何にせよ、こういう風に考え方が変わってる(ように見える)ことから分かるように(?)、
現時点でも理論を構築できる能力はあるんですが、改善する余地がまだまだあるんですよね。
漫画の中の理論も同じです。
それだけ伸びしろがあるって事になるのかもしれませんけども。
携帯ゲームの漫画を作るみたいですが、『ポケモン』等のゲームをやりまくってた川中先生には合った題材だとは思います。
個人的にはM:tG等に使われる「リソース(資源)」や「アドバンテージ」等の概念を軸に置けば、
芯がしっかりするのでは?と思います。


新連載は『ラスト・フレンド』『デス・ブロックス』の流れを汲むものになると思いますが、正直期待はしてません。
予想を裏切るような、もしくは習作として価値ある作品になれば嬉しいんですけれども。
色々書きましたが、個人的にも川中先生を応援してるのは確かですし。