嫁取り合戦(読切)



嫁取り合戦

嫁取り合戦

一翔
(C)Ichika/Shogakukan 2011

極端な数の少なさから、女性が『子を産む道具』として見られ、その奪い合い『嫁取り合戦』が繰り返される島国。嫁取りに参加し、嫁を探す主人公・コヅメは、ある女の子を嫁として捕らえるが…? 異色の世界観とセンスを感じさせる「見せ方」が好評価!!

posted with EmbedSunday on 2011-11-18

★★★☆☆
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作画で-1,構成で-1って所でしょうか。かなり辛目ですが。


柳澤厚生労働大臣(当時)の「女性は子を産む機械」発言からここまで話を広げてくる発想力は素晴らしいですね。
コレだけで佳作の価値があると思います。
『嫁取り合戦』 一翔 p1

欠点を探せばキリがありませんが、絵や構図の見易さ、構成やまとめ方は学べば身につくものなので、
アシスタントをこなしていけばいずれ良くはなると思います。


内容的にもう少し詰めて欲しかった点が2つ。
一つは嫁の供給源はどこにあるの?って点。
女性が部族から離脱して危険に晒される理由がよく分からんのですよね。
まぁページ数削った段階で削ぎ落とされたのかもしれませんが。
もう一つはジェンダーの違いをもう少し明確にして欲しかったですね。
目的重視の男性とコミュニケーション重視の女性の違いなどを、
ストーリーの転の部分でもっと上手く使えたかなぁと。
『嫁取り合戦』 一翔 p29

一応多少は触れられているんですけども。
もう少し、コト族が女性から見て信頼できるようなポイントを作れたような気がするんですよね。
個人的に、漫画家さんにとってこの本は必読だと思います。

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