週刊少年サンデースーパー増刊号201110

25日が日曜日なので、1日早い24日発売です。
先月と同じく二ノ前しいが表紙だったので、てっきり先月分が残ってるのかと思ってしまいましたね...


◎ 二ノ前しいの使い方
前回も書きましたが、完璧に『究極超人あ〜る』リメイクですなw
泣くシーンは微妙でしたが、ここが面白かったので良しとしますか。
『二ノ前しいの使い方』 週刊少年サンデースーパー増刊号2011年10月号 p20 猫砂一平

初出が>>28 とかだったのかもしれませんが、せっかく「しい」って名前なんだから>>41にして欲しかった、
とかどうでもいい事思いました。


アリスのキャラいいですね。(上の帽子被ってるキャラ)
これは『おざなりダンジョン』等に出てくるキリマンっぽいなーとも思いました。
のんびり、無口、インテリ、文字を書いてセリフにする、って辺りは共通してます。
おざなりダンジョン』 8巻 p56 こやま基夫

3周りくらいしてるから逆に新しいとかなんですかね?w


間や雰囲気が良く、絵は既に本誌出ても全く問題ないレベルですので、
後はギャグをコンスタントに当ててもらえれば。16pなのを見ても分かるようにメインはギャグみたいですし。
ちょっと心配なのは元ネタあるタイプのギャグが多そうな点ですかね。


○ クックドッポ
内容的には「やらまいか」を起承転結の転に持ってくるいい構成。
料理も割りと「作ってみようかな?」となりそうな題材になってるので、
B級グルメにしたかいがここにもある気がします。(もちろんローカリティが最大の狙いでしょうが)
主人公が地味だ地味だと言い続けてましたが、
『クックドッポ』 週刊少年サンデースーパー増刊号2011年10月号 p34 原作/魚柄仁之助 作画/山仲剛太

この体の細さはいいですね。ニッカポッカもそれをより際立たせてるような気がします。
ただ、もう一押し何かが欲しいところ。割りと無表情なキャラって難しいんですけれども。
ここら辺りはクラサンの『揉み払い師』も同じ問題を抱えてるかなと。
少なくとも言える事はデレさせないこと、ではあると思うのですが、じゃぁどうすれば?と言われると...


◎ 動物がお医者さん!?
『CRIMSONS』がちょっとアレになった事もありますが、個人的には超でイチ推しの漫画になりました。
自分の推してた作者さんが軒並み連載を取ったので、
あながち自分の目利きも悪くないかもと若干天狗気味になってたのですが、
ここに来て推してなかった富士先生、菅野先生、さらにはこじま先生まで伸びてるのを見ると
実はfusianaだったのかも。


やーもー完璧です。
相変わらずミスリードした後に逆の見方を正解にすることによって意外性が出せてますし、
科学的な裏付けもあり、犬の可愛らしさも出せ、さらにはおじいちゃんまで可愛らしく見せてしまうという。


何より、多様性を十分に理解してる辺りが素晴らしい。
ストーリー自体が多様性に棹さす話ではあるのですが、
漫画の構成的にも基本の感動ストーリーを押さえつつ、ギャグありファニーあり謎(伏線、意外性)ありと
こちらも読者の多様性を配慮したものになってます。


ベースに科学的な要素が入ってる漫画ですが、科学に最も大切なのは多様性……
特に、言論の自由があってはじめて花開く、言論の多様性がないと科学は成り立たないんですよね。
(でもって、このブログ見てる方は私の話をあまり信用されない方がよろしいかとw
あくまで多様なものの見方の一つでしかありませんから)


その説明をここでするつもりは無いので、その辺りは『表現の自由を脅すもの』を読んでもらえれば。
絶版ですが、それなりに大きな市ならば図書館の書庫にはある筈です。



富士昴
毎回調べること多くて大変です。しかも範囲広いし。
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GRGR_
@fujisubaru 大変でしょうけど、それが漫画の面白さにちゃんと繋がってる感ありありなので頑張ってくださいw
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富士昴
@GRGR_ おぉ!そう言われると安心します。最近、知識にふりまわされてるかも?と悩んでいたので。ありがとうございます!がんばります!
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私が保障しても何の足しにもなりませんが、大丈夫。やれてます。 ◎ PLUG #1に○付けて以降、印付けてなかったのにいきなりコレかよ、ってな話になるかもしれませんが。 ちゃんと理由はあります。 いやー、これは化けたかもしれません。 地味に、徐々に、良くはなってきてたんですけども。 #1〜#3で批判点をもう一度書くと(#4は#3とほぼ同様)

#1
最大の課題はフルアナログ・コピック塗りなところに端的に表れてますが、絵柄、内容ともに旧いことでしょう。
別にフルアナログが悪いとか言ってる訳ではないです
(中略)
触覚はちゃんと何かしらに接続する機能付けて欲しいですね。単なる飾りじゃ勿体無いです。


#2
ただまー課題は山積。どういう方向に伸ばしていくかは作家本人の趣向によるところが大きいですが、


1)PLUGを可愛く
1年も経てば今にくらべてかなり変わるでしょうが、どう可愛さを表現するのか。
表情の豊かさ、しぐさやボディバランス、演出面。
「辛い時でも笑顔」という切り札があるので、ここをなるべく生かして欲しいですね。
機械なんだから人間では無理な体勢でもバランス取れそうですし、もうちょっとポージングに気を遣って欲しいです。
戦闘シーン以外ではPLUGが突っ立ってるシーン多すぎです。


2)演出面
起承転結は付いてるんですが、伏線も何もナシなのが気になります。何かしらの意外性も欲しいです。


3)キャラクター
じきに出るでしょうけど、ライバルキャラ、師匠キャラ等、存在すべき脇役がまだ出てきてないんですよね。


#3
ぬいぐるみを着ながらの戦闘ってのは脱いだ時のギャップと若干シュールな感じはいいんですが、
そのために体のラインで魅せることをオミットしてしまってるんですよね。

この辺り、ほぼクリアされてるように見えます。


若干旧い感じが残ってる箇所はありますが(p9の1コマ目等)、かなり今風になってきてます。
やっぱ絵自体は上手いんですよね。
触覚に関しては枝葉末節ですが、前回今回とネタに使ってます。


んでもってPLUGが突っ立ってるシーンはほぼ無くなりました。
この辺りは若木先生の原稿のどこを見てたんだ?と突っ込みたくなりますがw
いかに工夫してるかって事をブログでも書いてましたしねぇ...
なぜ突っ立ってるシーンが多いとダメなのかは長くなりそうなので割愛しますが、
私が説明するよりも『ジオと黄金と禁じられた魔法』を読んで貰った方が早いですw


(アイドルとしての)ライバルキャラ、チカがようやくセリフの中以外で出てきました。
しょっぱなカラーで水着なように、体のラインで魅せることも考えてるっぽいです。


今回は何と言っても後半の対決でしょう。
まずしぐさやボディバランスを考慮してるのが読み取れます。
『PLUG』 週刊少年サンデースーパー増刊号2011年10月号 p133 こじまたけし

このシーンなんて明らかですね。


特に素晴らしいのが内容面。
最後のヒキは意外性出せてますし、ロボットだから動きのトレースはできるという説明も納得できます。
『PLUG』 p130 こじまたけし

「自分の性能をこの場でアピール」=読者にPLUGの魅力をアピール となるのでメタ的でもあります。
そしてトレースすることによってチカとの魅力を対比させるという演出。
(チカの魅力も出せてる辺りが素晴らしい)
その上に、猿真似だと言わせておいた後に(ミスリード)、弾丸を避けつつアクロバティックなアレンジ。
ここで意外性も出せてます。
弾丸避けつつアクロバティックってのは#3と全く同じですが、ちゃんとシナリオが練られている分、
質はかなり上がってると思います。


こじま先生か担当さんがこのブログを見てるのかどうかは分かりませんが、
何にせよ私が批判した線で改良されてるように見えますし、実際私は凄く面白くなったと思いました。
ただ、当然ながら個人的な趣向に一致してるからそう感じるという恐れはあるので、
客観的にどうか?と考えると何とも言えないところ。
アンケートの結果が良くなってればいいんですが。


新選組秘闘 ウルフ×ウルブズ
前回「正式な略称が『WXW』に〜」と言ったにも関わらず、
クラサンのコメントでは

作者も略し方がわからないウルフ×ウルブズ!! 略称募集中!!

と書かれてしまいましたよw
ウルウルとかよりはWXWの方がいいと思うけどなぁ... そりゃ『HXH』っぽいと言われそうですが。


今回は評価下げました。良い点悪い点混在してるので難しいところではありますが。
良かった点は非常に派手かつ馬鹿馬鹿しかったエモノと必殺技。
新選組秘闘 ウルフ×ウルブズ』 週刊少年サンデースーパー増刊号2011年10月号 p148-149 森田滋

必殺技は『ハヤテ』の劇場版かよ、と思いましたねw まぁ元ネタはウォーズマン理論なんですが。


悪くなかった点は前回、前々回に批判した人物の違和感。特に首。
今回は全く感じませんでした。この調子でお願いします。


悪かった点は2つ。一つは昔話大杉な点。
矛盾の話、天童の話、沖田の話。(取りようによっては永倉新八の話も)
キャラの描写や因縁を描くには最もポピュラーな手段ではあるのですが、いくらなんでも挟み過ぎです。
過去話以外のバラエティをいかに出すか模索する必要があるのかもしれません。
もしくは、いかに背景を語らないようにするか...
例えば伏線として残しておくとか、絵である程度表現できる方法を採るとか。
薄々気にはなってたんですが、ちょっと言葉で説明し過ぎな傾向があると思います。


もう一つはこのシーン。
新選組秘闘 ウルフ×ウルブズ』 p163 森田滋

いくら何でも『ヒカ碁』まんますぎですwww
ヒカルの碁』 1巻 p73 原作/ほったゆみ 漫画/小畑健 監修/梅沢由香里

ウォーズマン理論がアリでヒカ碁は無しなのかよって事に思われるかもしれませんが、
メディチックな箇所でパロディするならまだしも、それ以外の場面ならばもう少し捻って欲しいですね。
指導碁が一緒、セリフが一致ってのはちょっと...
境界線がどこにあるかの判断は人それぞれでしょうが、個人的にはここまでやるとNGです。


Instinct
今回意外性はありました。
問題は中身に意外性があったのではなく、次回がクライマックスだったってこと。
熱さはそれなりにあったんですが、ゲッサンの『BULLET ARMORS』同様、どうも表面上を滑ってるような。
一つは伏線、もう一つは達成感でしょうか。ちょっと分析しきれてませんけども。


まじっく快斗
前二回に比べると微妙。ちょっと手品を安直に使いすぎ感。
捉えたと思ったら違った、のワンパターンでかえって捻りが無くなってます。
バレンタインの話で結構スペース使ってるからってのもあるんでしょうが。


今際の国のアリス
ネタバレになる可能性があるので伏せますが(携帯だと丸見え)


三人を同時に見ることが出来れば三人助かるような気はします。
でもって張太が死亡?
小織は嫌になって諦めるけど結局助かるってキャラっぽいですし。
鏡で同時に自分を見れたら四人助かる、という可能性があるのかもしれませんが。


アップセット15
今回も印打つか悩みました。
今まで当ててなかったキックに焦点を当ててますし、練習で2割というセリフも現実的でいいです。


はるまげ
そろそろ印打ちたくなってきました。悪い方の。

穴か塔、吊るすか登るかばっかり。
マンネリ自体はあまり恐れなくていい漫画ですが、ディテールもマンネリなのはちょっと問題。

次も同じなら×付けようと思います。ツボにハマるギャグが出れば別ですが。


◎ G
内容的には相変わらずいいです。訳の分からないレギュレーションでケムに巻く。
一部作画というかトーンにミスがあったので、そこはコミックで直してもらう必要はありますが。
以前『神セカ』でもやったようなコミスタからPSDに変換する時のミスなんでしょうか?
意図した演出もあるのかもしれませんが、ここは該当するんじゃね?と思った箇所は『G』のページ数で数えて
4p1,2,4,5コマ目、8p1,2コマ目、9p4コマ目、10p1,2,3,4コマ目、11p3コマ目、12p5コマ目、16p1コマ目。
全部やると若干問題あるような気もするので、4p4,5コマ目だけ引用します。
『G』 週刊少年サンデースーパー増刊号2011年10月号 p354 山田一


○ CRIMSONS
個人的にはクリス増量はちょっと...
それ以上に演出あざといのもね。
ただ、実際外伝の方が人気出てるという困った状況なので、アリっつったらアリなのかもしれませんが。
まぁ個人的な趣向です。
後半はOK。生物の生態を語る場合、繁殖は欠かせない要素の一つですし。(後は餌、天敵、環境)


愛すべきバカ共の戯れ!(読切) 林原翔一
twitter
ギャグやろう、お色気やろう、最後に感動してもらおう。色々頑張ってはいますが...
単純に面白くは無いですね。
構造的には問題ないが故に「欠点を解消できれば面白くなる」的なアプローチができないので、
非常に批評し辛い作品です。
そりゃ、比較的高度な話することは出来ますけど、デビュー作にそれを求めるのも何ですしね。
クラサン基準だと★3。


○ 新鮮B組(読切) 熊之股鍵次
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まぁ一箇所爆笑しちゃいましたから、印付けざるを得ませんわw
『新鮮B組』 週刊少年サンデースーパー増刊号2011年10月号 p438 熊之股鍵次

それ以外のネタはそれほど面白いとは言えませんでしたが、つまらなくはなかったですね。
クラサン基準だと、さすがに一発キめただけで★5ってのはどうかと思うので★4。
何度も言ってますがサンデーはギャグがかなり手薄なので...


ふりフリる!(読切) 山田がんも
さすがにこの絵はちょっとなぁ...
超に載せるなら他にいくらでもあっただろうに。
内容的にもフツーでねぇ...
クラサン基準だと甘めで★2。漫画の体裁にはなってるって評価です。