ゲッサン201104

読切に関しては後で追記します。


※3/24:下に追記しました。


個人的には田中ほさな先生の凱旋が嬉しいですね。
暗号名はBF』はさすがに新人だったのでクオリティはそれほど高くなかったですが、
一皮剥ければ面白くなりそうな作品ではありました。
その後シリウスで連載していた『乱飛乱外』は結構面白かったですし、ゲッサンでの連載も期待したいところ。
またもや「目力」を軸にしてくるのか、ハーレム系にしてくるのかが個人的には関心があります。


◎ ハレルヤ オーバードライブ!
明らかに長くなる感じなので後で別記事に。今まで以上に素晴らしかったです。


ここが噂のエル・パラシオ
少々甘めかもしれませんが...
ここが噂のエル・パラシオゲッサン2011年4月号 p140 あおやぎ孝夫

ようやく熱血成分が充実してきました。
このセリフはいいですね。熱い上にラブコメにも繋がってます。

忠輔がレフェリーしてると力が沸いてくる的なモノローグ一つあればまた違った感じになったように思います。

去年の記事でこのように書いてましたが、ようやく忠輔のレフェリーとしての役割が出てきました。
まぁ#10や#12でそういうシーン無くはなかったですけれども。
この漫画、キャラ漫画としての可能性を秘めてるのですが、忠輔を生かせばかなり面白くなると思うんですよ。
と言っていつもの自分のパターンに持っていく訳ですけれども。


いつものってのは『ロールプレイ』『カップリング』『ミスディレクション』に加えて『メタ構造』です。
今回『ミスディレクション』は省きますが。


忠輔がレフェリーとしての立場で行動し、桜花や陽向などのキャラの特性を理解して対応していく感じ。
対応の仕方が仲裁になればレフェリーという立場とリンクします。
キャラの特性を理解してれば各キャラ(カップリング)との対応が違ってきます(ロールプレイ)から
それだけ各キャラの個性も引き出せます。
忠輔の立場と作家としてどういう話に持っていこうか?というところをリンクさせればメタ的になります。
例えば「いかにプロレスが面白くなるように裁くか」とか。
いつか活躍回の#10はこの線でもありますね。


ここが噂のエル・パラシオゲッサン2010年8月号 p118 あおやぎ孝夫

各キャラの対応の違いをもう少し増やしてもいいかもしれません。
上の画像や#14のお部屋訪問回、今回の食後のシーン等、その辺りは描けてはいるのですが、
もうちょい思考の差も出して欲しいかなと。要するに「モノローグ増やそう」。
各キャラのモノローグが増えて、それがバラエティに富んだものであれば
それをいかに纏めるか、仲裁するか、決裂するか、誤解するか...etc とシナリオの幅も広がってくるでしょうし。
まーあんまりやっちゃうと『ハレルヤ』と似た感じになるんですけどね。


何にせよ忠輔がレフェリーに目覚めたので、
まずはレフェリング向上の努力を描き、それを私生活にも反映させるとか、それなりに説得力を持たせてから
本番へと繋げて欲しいですね。


○ ぼくらのカプトン
相変わらずですが、進級するんですね...
柴田が卒業したらどうなるんでしょうか。


まねこい
さすがに話回り始めたら面白いですわこの人。
個人的には次回で富永先生がどう活躍するかが見物かなぁと。


リンドバーグ
文句なし。
OPの神話っぽい演出は読者が忘れかけた頃にまたやって欲しいですね。
後ニットの父親の登場の仕方も素晴らしい。
誰やねんコイツと思わせつつ、勘がいい人にはひょっとしたらと思わせるニクい演出。
絵的にもかなりスッキリしましたし、突っ込む箇所はもうないですね。
後は今後も面白いシナリオが組めるかどうかだけです。


アオイホノオ
今回もノリノリでした。
個人的には高橋留美子チックなトンコさんがツボ。


○ アサギロ
面白かったのは確かなんですが、どうも市川宇八郎が近藤勇と(というかアントニオ猪木と)
永倉新八土方歳三とキャラ被ってる感が。


マコトの王者
まーこの作品については何も書くことないですわ。
KOせずに判定までもつれ込む辺りまでも自分好み。


BULLET ARMORS
この作品自体は確実に良化してます。
例えば2ヶ月前に「場面転換に難アリ」と書きましたが、その辺りはすっかり解消されてます。
ここ最近印打ってませんが、相対評価から絶対評価に変えたので。
これだけ褒めてるのはキャリアが浅いのと若いからであって。
現状、クオリティだけ見ればこれより良い作品がゲッサンはおろかサンデー超、クラサンにもゴロゴロしてますから。


◎ 月の蛇
ぶっちゃけ扈三娘と翠華のエピソードはもひとつ感アリアリでしたが、それ以外はかなり面白かったです。
まぁあのエピソードも一応前のエピソードとは繋がってるんですけども。
次に繋げる布石とかになりゃいいんですけれどね...小兄の遺言があったりとか。

今回も、せめて牛金が飛虎に恩義があるキャラだったりとか関連性があれば、
より宋江が憎いキャラになって倒した時にカタルシスが生まれそうなんですけれども。

2月号の記事でこう書きましたが、この辺りが解消された感。
煽りに「宿命と絆が絡み合い、怒涛の次号へ!」と書いてる辺り、意識してるのでしょう。
いっそのこと扈三娘が寝返ったりしませんかね?
もしくは寝返りたくなっても寝返れない理由が出てくるとか。


信長協奏曲
松永久秀をチョイスする辺りは素晴らしい。
ただ、刺青って昔からあるとは思うんですけどねw
まぁ戦国時代ではマイナーかもらしいので、その辺りはグレーですが。


○ ドナー&レシピエント 中原開平
中原開平先生のtwitterアカウントはコチラ uehara_oi
調べてみたら(つってもtwitterのリンク辿っただけですが)
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』のweb漫画描いてた人なんですね。


まずは突っ込みどころから。
主に画力が原因でしょうが、最初舞台がアメリカだと全く気付きませんでした。
また具合の悪いことに小説家だからチャーリーという名前もPNなのかと思ったりとか
記憶障害的なものだからチャーリーとかのたまってるのかと思ってしまいましたね。


個人的には時速70km出してるのにって点もマイナス。
分かりやすくしたってのはあるんでしょうけど、70km/hって時点非現実的ですし(自転車でも50km/hが限界)
何よりアメリカなのにmile(マイル)じゃなくてkmなのもアレです。
もちろん重箱の隅なので気付かないで読んでくれる人が多いんでしょうけど、こういうディテールがおろそかだと
リアリティが無くなっていくもんだと私は思ってます。
「幽霊はいいのかよ!」と突っ込まれそうですが、そこはいいんです。舞台の黒子は見ないことにする的なものです。
フィクションはフィクションとして表現しつつ、その代わりにフィクション以外のところはきちんとリアリティを出す。
それによって「ここは非現実的な設定だけど他はリアリティ出すから勘弁してね」的な信頼関係が出ると思うんですよ。


ついでに書くと、アメリカが舞台なのにサッカーと作家の駄洒落も萎えます。お前何語喋ってるのかと。
アメリカなのでフットボールじゃなくてサッカーなのは合ってますけど。


とまぁ個人的にはマイナスな点が多々ある訳ですが、それを差し引いてもかなり面白いですね。
『ドナー&レシピエント』 ゲッサン2011年4月号 p458 中原開平

投稿作もそうでしたが、僕はブッ飛んだ話が好きです。
ゲッサンルーキー掲示ゲッサン20111年4月号 p442

こう書くだけのことはあってミスリードが上手いですし、起承転結やテンポの面では全く問題ないです。
批判したのは瑣末な点ですし、意識すればすぐ改善できるでしょう。
絵もデビュー作という事を考えればまだ伸びしろはあるでしょう。
下手な割にはすっきりとしてるためか読めますしね。
現状、ゲッサンルーキーの中では期待できるうちの一人ではないでしょうか。
クラサンに載ってたら★5つ付けてますね。


オレとあいつの図書戦記! 佐和ヒサシ
途中で突っ込んでみたらそれがオチだったでござる。
なまじ普段図書館を利用してるだけに、同じ本他のとこにあるのか検索してみりゃいいじゃねーかとか
先に閲覧されてるならその時点で予約すりゃいいじゃねーかとか突っ込んでしまった。
とは言え絵は問題ないですし展開的にも悪くないです。


× ハート ディスペンサー 斉藤ゆう
女性作家にありがちなやおい漫画(元来の意味で)。
どうしょうもなくくだらない会話はそれなりに味はありますが、それだけですなー。
印象としては続きものの4コマ漫画を引き伸ばした感じ。
何となく劣化した『けいおん!』のようなコマもありますし、そういうの好きなんですかね?
絵は伸びるでしょうけど、ストーリーは時間が掛かりそうです。


◎ 人間抑止力 獅子丸 TALI
TALI先生のtwitterアカウントはこちら ginko_69


TALI先生のブログはこちら ドブ録


第14回スクウェア・エニックスマンガ大賞で大賞受賞、というのが頷ける出来でした。
前作の記事と書いてることが正反対ですがw

第14回スクウェア・エニックスマンガ大賞で大賞受賞らしいです。
なのにゲッサンでは選外佳作...
というのが頷ける出来ではありました。


確かに絵は即戦力級です。猫が可愛いです。あと格闘シーンかなり描けてます。
でもそれだけです。
まぁ8pでこの人の持ち味を出しつつ内容も、ってのは正直厳しいとは思います。
とりあえず持ち味は分かったので、ストーリーに関しては32p以上の読切読んでみないと判断しかねますね。
昔の作品読めって話なんですけども、さすがにガンガンはチェックしてないからなぁ。

こう書きましたが、44pの読切を読んでみて内容的にも即戦力級だと分かりました。

起承転結、喜怒哀楽、テンポ、演出全て文句なし。完成度も高いです。
ゲッサンの新人連載枠を使うなら次はこの人で決まりでしょう。
最早ネックとなりうるのは連載用の設定をどれだけ練りこめるか?になりますかね。
『人間抑止力 獅子丸』 ゲッサン2011年4月号 p599 TALI

重箱の隅ですが、唯一の突っ込みどころ。
「あらゆる兵器の機能を停止させる」なら「銃が撃てなくなる」となる筈なんですけども。
演出的に弾を止めたいので、変えるとするなら「あらゆる兵器を無力化する事ができる」とかでしょうか。