FLAG.120

いやーこの回も素晴らしかったですね。
白眉はやはりこのシーンでしょう。
神のみぞ知るセカイ週刊少年サンデー2010年49号 p106 若木民喜

みなみ編ラスト同様、哀愁漂うシーンです。

男の恋愛は「名前を付けて保存」だけど、女の恋愛は「上書き保存」なのよ
さよなら絶望放送 第02回『聞く前に飛べ!』 お別れの一言

元ネタは何なのか知りませんが、まさにこんな感じ。
もちろんそういう状況を演出するが為の設定って訳じゃないんですけれども。

『Boys Be』なども、女の子と仲良くなって話が完結すると主人公が変わったりするでしょう。でも自分は、一話完結のラブコメでありながら、同じ主人公がそれを繰り返していくこと自体に目的があるという、メタな仕組みにしようと思ったんです。
そうすると、毎回毎回違う恋愛をしていって、なおかつ後腐れたないようにしないといけない。しかもスピード感を出すためには、主人公は物語に積極的に参加しないといけない。積極的にラブコメに参加しながらそれを享受しない、ラブコメのうまみを同時に享受できない主人公ということなんですね。
現代視覚文化研究 Vol.3 p77

記憶を消去する設定の、製作者側の意図はこういったところです。
『ハヤテ』がキャラ作りまくって捨てまくってることから「焼畑」と言われてるらしいですが、
『神のみ』も基本的には焼畑的構造を持ってます。
とは言っても、『ハヤテ』とは違って(ちょくちょくキャラ再登場してはいますけど)『神のみ』は実際の焼畑農業に近い...
痩せた土地は不毛の大地になるのではなく、一定期間経って地力が戻ったら再度焼畑にする。
といった感じでしょうが。
今回みなみが完全に忘れてる描写が出ましたが、これで彼女に女神が入ってないことが確定した訳ではないです。
かのんは愛の力を受けたからアポロが復活した訳ですし、みなみがまだ愛を受けてないからという可能性もあります。
まぁ彼女に入ってる可能性は低いでしょうけども...
純に入ってる可能性はほぼ0でしょう。駆け魂が入る描写がありましたし。
ただ、桂馬はそのシーンを見た訳ではないので、3周目があるならば、純先生は再度登場することにはなるでしょう。


ハクアの対応もいいですね。
これがLCなら桂馬を励ましたりするでしょうが、哀愁を引きずりたいこのシーンではハクアが適任ですな。
ここにもカップリングの変化が利いてます。


神のみぞ知るセカイ』 p94

「同じことをしていても相手の反応が変わる」というより、初期のLCと同じ反応、その2。
LCではなく、ハクアと組んでる意義をここにも出してるんですよねぇ...凄すぎる。
何にせよ、こうやってハクアとのフラグが立つ訳ですね。
ちなみにLCに対して同じことをしてるシーンはここ。
神のみぞ知るセカイ』 1巻 p114


神のみぞ知るセカイ』 p104

skypeで言われるまで気付きませんでしたが、「これでいいのだ」だからバカボンなんですね。
「忘れてていい」と言いながら、覚えていて欲しいという思いが「まだ水泳やってるの?」というセリフに出ています。
その後の棒読み「がんばれーー」もいいですなぁ。
また、みなみがずっと桂馬を見てるって演出も素晴らしいです。
これが何を意味するのかは分かりませんが、6巻の4コマで描かれてるように、何かしら引っかかるものがあるのかもしれません。
ネタバレするので詳しくは書きませんが、もうさんのSSへと上手く繋がりそうな気はします。
記憶戻ったとしても、結編の美生レベルですかねぇ。


神のみぞ知るセカイ』 p99

「女神が意図的に集められた」としたら、幼馴染と同級生に、って事なんでしょうか。
女神が全て桂馬と同学年の女性に入ったのならこの仮定は成り立つでしょうけども...
逆に言えば、同学年なら確実に同じクラスに編入してくるという仮定は成り立つでしょう。
ここでキーになるのが結の存在ですね。同学年だけどクラスは別、その代わりに2B-Pencilsのメンバーに入ってる。
彼女が2B-Pencilsに入ったのは本人の意思ですから、桂馬の周りのコミュニティーに存在しつつ、同級生ではないという
彼女の存在はまさしく境界線になるでしょう。


そして、気になるのはこの表にはいない京(みやこ)の存在ですね。
意図的に集められてたのなら彼女に入ってる可能性も...