FLAG107

体育祭(スポーツフェスティバル)のイタ回でした。
107-108で一つの記事にしようと思いましたが、長くなったので107のみに絞ります。


神のみぞ知るセカイ』 #107 週刊少年サンデー2010年24号 p79 若木民喜

FLAG107で萌えポイント的に一番反響高かったのはここでしたね。歩美の満面の笑顔。


内容的にこの前後がポイントだと個人的には思います。


まずはちひろがこの後桂馬に「歩美と何かあった?」と聞いた点です。
ちひろは歩美の表情を見て(79p4コマ目)、桂馬と歩美に何かあったのか勘繰ってますが、
桂馬は「歩美と何があった?」という質問を受けて、歩美を攻略したことを想起しています。
そして「何でそんなことを聞く?」と問いに問いで返して、ちひろとの攻略の記憶を探ります。
重要なのは、桂馬がちひろの言葉を誤解してるところ。
つまり桂馬は歩美が変わったことについて何ら気付いてない点です。


歩美と桂馬の二人三脚イベントを描写しつつ(ラブコメ萌え要素を出す必要があるので)、そこから女神探しへと話を転換するにあたって、
「歩美と何かあった?」という曖昧な表現でミスディレクションを絡めつつ話を展開していく。
さらにはちひろが歩美から桂馬へ反応に変化があったのに気付かせつつ、桂馬はそれに気付いていないという描写も絡める。
パッと見た感じには何気ない流れに見えますが、きちんと読み込めばここまで深い描写を入れている。
この箇所はかなりクオリティ高いと思います。


もう一箇所は歩美の笑顔の前。ここは今記事を書いてる途中に気付きました。
但し、こちらはかなり深読みしてるのでくれぐれもアテになさらぬよう。自己責任でお願いします。
神のみぞ知るセカイ』p76-77


こちらもパッと見た感じには何気ない流れです。
普通に読めば、


ちひろに桂馬を教えてくれと言われる → 一旦断る → 桂馬とちひろが帰ろうとする → ちひろがやらないんだったら私が


という解釈になります。
ポイントはp76の5コマ目ですね。帰ろうというのを聞いてピクツと反応する歩美です。
桂馬とちひろが組んでるので邪魔したら悪いなと空気を読んでかどうかは分かりませんが、
何にせよちひろと桂馬が帰っちゃうんだったら「じゃぁ私が」と前言撤回する。


ただ、この解釈だと一つ気になる点があります。
神のみぞ知るセカイ』p77

「あれ… 今言わなかった?」 このセリフです。
確かにちひろは「歩美が教えてやってよー。」と発言しています。
しかし、それだと「今」という言葉が引っかかります。「さっき言わなかった?」なら分かりますが、「今」というには若干のタイムラグがあります。
では、「今」とはいつのことを指すのか。


ひょっとしたら、先ほどポイントとして挙げたp76の5コマ目ではないかと。
とは言ってもそのコマでは桂馬は「もう帰ろう。」ちひろは「私もやーめた!!」と喋ってます。
じゃぁ誰が言ったのか?














歩美の中にいる女神が言ったんじゃね?



あくまで可能性の一つではありますが、そう解釈することは可能だと思います。(まぁ私はほぼ決め打ちしてますが)
これなら少なくとも「今」というタイミング的には違和感がありません。
初めて歩美の中の女神が脳内で語りかけたのを、ちひろか桂馬が喋ったのを誤解したと解釈すれば、
「あれ…今言わなかった?」という言い方もしっくり来ます。


もう一度女神の設定を確認します。
神のみぞ知るセカイ』 7巻 p41 若木民喜

女神に力がない時には、声だけが聞こえるという設定でした。
女神が力を取り戻した時にはまず声から。先ほどの説はこれに当てはまります。


神のみぞ知るセカイ』 9巻 p72-73 若木民喜

駆け魂が出た娘に記憶消去が行われるなら、天理にもその処理が行われたはずです。
しかし、天理の記憶は残っています。
おそらく、中の女神の記憶が残っていて… 宿主の記憶が補完されているのです…


女神がいる娘は… 覚えています!!

この説でネックとなるのは記憶消去の問題です。
今のところ、歩美が桂馬に攻略された時の記憶があるのか否かは曖昧なままです。
ここで重要なのは、「天理にも記憶消去は行われたが、女神の記憶が残っていて、それが宿主の記憶へと補完されている」という点です。
そもそもこのディアナの説自体も仮説なので何とも言えないところですが、この仕組みで記憶が残るとするならば、
女神の力が衰えてる状態では宿主へと記憶が補完されず、女神が力を取り戻すにつれて記憶が蘇ってくる可能性もあります。


すなわち、今の段階では記憶消去が行われたと桂馬が認識した美生と楠にも、女神がいる可能性はまだ残っているのです。
記憶消去されたかどうかが曖昧な歩美にも女神がいる可能性は当然あるでしょう。


このアイデアは美生再登場の回に思いつきました。(書いておけよって話ですが)
skypeでは話していましたが、結編の辺りから「ひょっとしたら二周目(女神探し)は全て空ぶりして、三周目をするのでは?」という説を唱えてました。
三周目とはもちろん女神探しをもう一度するって事になりますが、その方法は


神のみぞ知るセカイ』 #65 週刊少年サンデー2009年39号 p91 若木民喜

ここにもあるように、愛の力を呼び起こすこと...
すなわち、「攻略済キャラのを再度攻略する」ことになるんじゃないかと考えてます。


要するにハーレム展開です。
正直『神のみ』は非ハーレム漫画だからこそ女性ファンが付いてるんじゃないか?と考えてるので、一抹の不安があるのですが...
まぁ実際このルートに入るかどうかは分かりませんけどね。


『神のみ』は10月にアニメ化が決定してますし、グッズ販売を考えるとある程度人気のあるキャラを作っていった方がベターなので
歩美やちひろといったキャラを何度も登場させるべきだとは思います。
そういう意味も込めて、去年の段階から二周目をやるべきと書いていたので、三周目をする事自体は賛成です。

この漫画基本的に攻略キャラは使い捨てなんですが、攻略キャラに付いたファンをオミットしてしまうのが勿体ないと思いますね。
長瀬編でも歩美、ちひろを使ってましたが、同級生かつそれほど個性が強いキャラじゃないので比較的使いやすいんでしょうか。
できることなら他のキャラも使って欲しい所ですが、それが目的になって無理な展開になるのも避けて欲しいし...
やっぱり2周目しかないのかなぁとも思いますが、
「お前の扱った対象者は誰もスキマが再生してないし、安定してる。」という#47のハクアのセリフと矛盾するしなぁ。

この記事書いたの、2009年4月21日なんだよなぁ。女神展開までは読めませんでしたが。


もしハーレム系にシフトするなら、いかにして女性ファンを逃さないように持っていくか。
難しい舵取りを要求されると思います。