ハレルヤ オーバードライブ! #13

しかし、本当にこの漫画凄いすなー。


最近同じことしか書いてませんが、この漫画、「ロールプレイ」「カップリング」「ミスディレクション」の3要素が徹底してるんですよね。
詳しくは以前書いたThe Structure of "Hayate the combat butler" 参照。
ハヤテのごとく!』に関する考察ですが、高田先生は畑先生の弟子だからか、この点においては共通してます。
実際は弟子云々あんまり関係ないのかもしれませんが。
#13でもこの点には触れますが、まずはお色気回の#12。


まー個人的には露骨なお色気はあまり必要とはしてませんが、たまーにやる分にはいいんじゃないでしょうか。
そういうのが好きな人もいることだし。
『ハレルヤ オーバードライブ!』 ゲッサン2010年7月号 p137 高田康太郎

『エルパラ』でさえ乳首券発行してないので、『ハレルヤ』でも発行しないのは当然として、
それをボカすんじゃなくて楽器の紹介を兼ねるってのはいいアイデアすね。
そんな事よりも愛葉がメガネ外したら『じょしらく』に出てきそうな顔になるんだなという方が気になりましたがw


『ハレルヤ オーバードライブ!』 p167

「自分の役割」。まさしくロールプレイングのことです。
キャラクターを描く際に、そのキャラクターの人間関係を通じて描こうという意思が表れてるように思えます。


そして、「情報に差をつける」それに加えて「ミスディレクション」の描写も随所に見られます。
『ハレルヤ オーバードライブ!』 p148

『ハレルヤ オーバードライブ!』 p150-151


麗が疲れてるのはケンカに巻き込まれてるからだと誤解し、賭けの話を麗に話す。
その内容はこのシーンでは小雨が鷹木先輩に喋ってますが、重要な情報を再度描くために「差を付けた情報」を埋め合わせるのは一つの方法です。
また賭けの内容を聞いて、タンポポは麗がバンド内のごたごたに巻き込まれてるという見方、麗は小雨がハルさんの事ばっかり考えてるという見方、
そして鷹木先輩はなぜ冬夜がバンドを手伝うことになったのか納得したという見方と、各人の立場や性格を上手く表現してます。
さらには呼称で冬夜兄の伏線まで張る始末。
この辺り、実に上手いです。

タンポポが寝込んでる麗に話しかけるシーンも、タンポポと鷹木先輩、麗と小雨の関係の相似性を描きつつ、
愛葉だけはその会話を聞いている。
キャラのカップリングを変えることによってキャラそれぞれが持ってる情報に差を付け、それによって対応に変化を付ける。
タンポポと麗は元々同じベーシストということで共通点がありましたが、さらにはバンド内に片思いの人がいるという立場、
その秘密の情報を共有してることでより関係性が深まるというイベントになってると思います。