FLAG.80

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ゆる〜いタイトルとは打って変わって神セカ史上最もインパクトのある回となりました。
確かに前回の煽りが「次号、衝撃の展開!!」になってたけど、まさか本当に衝撃の展開だとはw

しかしえらい懐かしいな、「パジャマでおじゃま
最近はアレンジverになってるみたいだけども。


今回の内容について触れる前に、前回の反省から。

12/3の::HoneyDippedではお誕生日ということでちひろの画像がupされてましたが、
ネーム締め切りが2週前の火曜、原稿の締め切りが2週前の金曜っぽいので、これが雑誌に掲載されるのは次号。

こう書いてましたが、次々号(つまり来年一発目)の間違いでした。軽くお詫びします。


それともうひとつ。
前回の記事で、七香の「記号からキャラへ」の描写が薄いと指摘し、
これを七香を使い捨てキャラとして扱うのならそれもアリだと書きました。
描写が薄い点は若木先生も認めてますが、捨てキャラとしては扱ってないようです。

しかし、七香は短い話ではもったいないヤツで、もう1話増やしてもっとストーカーしたいなあと思えるカワイイ娘でした。しかし、そうするとディアナと七香の間で天理が困ると思ったので、今回は七香にイモを引いてもらいました。まあ、この落とし前はいつかどこかでつけることにして。
::HoneyDipped:: 12/20:FLAG79「三桂あって詰まぬことなし」

コレ読んだ時点で、まさか最後の文章が今回の伏線だとは気づくはずもなく。


まずはディアナが設定を語ります。
神のみぞ知るセカイ』 #80 週刊少年サンデー2010年4・5合併号 p136 若木民喜

wikiによると、ユピテルとはローマ神話の主神、ギリシャ神話で言うところのゼウスだそうで。
そーいやディアナという名前がローマ神話の女神から取ってたのをすっかり忘れてました。
実際、ローマ神話ではディアナがユピテルの娘みたいですし。
私はギリシャローマ神話に関する知識はほとんど持ってませんが、ミネルヴァ(アテナ)は確実にいるって事なんでしょうな。
神のみぞ知るセカイ』 #80 p135

文字だけ追うと、姉が単数、妹が複数ということになる訳で、少なくとも3人はいるんですかね?
ローマ神話でディアナの姉妹がどれだけいるのか調べようと思いましたが、かなり面倒なんで諦めました。


前々からディアナが天使の輪を付けてるにも関わらず(記号として分かり易いからこれでいいと思いますが)、
自分のことを天使と呼ばずに神と呼ぶのが不思議で仕方なかったんですが、これで合点がいきました。
こんな勘違いしてるのもディアナという名前がローマ神話の女神から取ってたのをすっかり忘れ(ry


で、一番衝撃的だったのはこれでしょう。
神のみぞ知るセカイ』 #80 p143

(シルエットは左から 栞 かのん 歩美 楠 美生 ちひろ だと思われます。)

桂木さんが駆け魂を出した女性のなかに… 女神がいたかもしれない…

これ読んだ瞬間に叫びそうになりました。なるほどそうくるか


さすがに女神探しのミッションというのは全く予想してませんでしたが、2周目の攻略ついては前からその必要性を感じていました。
時期的には楠編だったのですが、その頃はこの漫画に関してブログでコメントしてませんでした。
このブログ(サブ垢)は2009年4月開設ですが、本垢の方では以前このように書きました
(時期的には純編スタート時、2009/1/18)

今の所キャラを使い捨てているが、これがちょっと勿体無い気がする。
桂馬やエルシイのファンなら毎回楽しめるだろうが、攻略目標のファンになった人にとっては後が続かなくなる。
(中略)
まだ新しいキャラクターのアイデアが沸いているだろうが、いずれマンネリになる。
そのうちいわゆる二周目的にキャラを再度攻略するという手も使ってくるのではないか。

実の所、The Structure of "The World God Only Knows" #2の冒頭で書いた

#3として個人的な要望を書くかもしれません。

というのは2周目の攻略がメインでした。
この要望を書き続けなかったのは以前書いたような事を考えてたからです。

この漫画基本的に攻略キャラは使い捨てなんですが、攻略キャラに付いたファンをオミットしてしまうのが勿体ないと思いますね。
長瀬編でも歩美、ちひろを使ってましたが、同級生かつそれほど個性が強いキャラじゃないので比較的使いやすいんでしょうか。
できることなら他のキャラも使って欲しい所ですが、それが目的になって無理な展開になるのも避けて欲しいし...
やっぱり2周目しかないのかなぁとも思いますが、
「お前の扱った対象者は誰もスキマが再生してないし、安定してる。」という#47のハクアのセリフと矛盾するしなぁ。

神のみぞ知るセカイ』 6巻 p14

つまり、「駆け魂が入らない」ならば「再攻略の目はない」と解釈してたんですね。
一応、駆け魂狩り以外で再攻略をする可能性はあるとは考えていました。
そもそも1周目と2周目、全く同じシチュエーションでの攻略だとあまり意味がありませんし。
ただ、「じゃぁどういう方法で?」となるとそのような設定がない訳で。この辺りは読者としての限界ですね。
読者は今ある設定の中でどういった事が出来るか?という事ならいくらでも考察可能ですが、
どんな新しい設定が出てくるか?まで予測しつつとなると、予測できる範囲が広すぎるためにかなり難易度は高いと思われます。


ただ、天理編終わってから、ひとつ気になってた記述があったんですよ。

天理編の柱は三本あって・・・大きく分けると、「天理とディアナ」、「駆け魂と地獄の設定の紐解き」、「新しい攻略システム」でした。


まず「天理とディアナ」。この天理とディアナという二心一体娘は、神のみの連載準備の時から存在したキャラクターで、見た目からして僕の「登場させるぞ〜」という怨念を感じさせる女の子になっております。


神のみというのは色々なジャンルの女の子を取り扱ってきた訳ですけど、今回のヒロインは「主人公のことが好きだけど言えない女の子と、それを応援する女友達」という設定です。しかも、それが一人の女子のなかに存在する。こういうの、僕大好きなんですけど、とにかく時間が必要なので、通常の攻略のスパンでは到底楽しさが味わえません。だから、今回の話が終わった後でも世界観に残れるような女の子として天理は設定されていました。


しかし、ディアナという存在が世界観に定着するにはかなりの条件が必要で、今回はそのための「駆け魂と地獄の設定の紐解き」が一気に行われました。
::HoneyDipped:: FLAG65:「ガールズ・ネクスト・ドア」

この文章、「天理とディアナ」、「駆け魂と地獄の設定の紐解き」については後でカッコ書きで解説が加えられてるんですが、
「新しい攻略システム」についてはカッコ書きで解説されてないんですよね。
触れてるとすればこの箇所。

しかし、ディアナの存在は、記憶が残ってることとか、「神」のこととか含めて、桂馬の攻略に何かしらの分岐点を与えてくれるはずです。きっと。

これがずっと引っかかってました。
スミレ編、七香編ではさしたる分岐点になるような事はなく、アレは何だったんだろうと。
前半部分は分からないにしても、分岐点というのはひょっとして...2周目か? と。


なので、私的には「なるほどそうくるか!」というのは、再攻略のことではありません。
今までのような駆け魂狩りではなく、女神を探すというミッションについてなるほどと思った訳です。
再攻略についてはむしろ「やはりそうくるか!」という方が近いです。諦めかけてたとは言え。
以前の記事で神と悪魔が同居する可能性も示唆してたのにね。

これって悪魔がココロのスキマに入るように、天使は誰かを愛する気持ちがあれば憑依できるんですかね?
理論上は一人に天使と駆け魂が同居する可能性さえありますねコレは。


それともう一つ。以前記憶に関して批判したことがあります。
2B Pencils編後編の記事でしたが、

ただ、アオリの

記憶が消えることと 気持ちが消えることとは……

というのはちょっと違うんじゃないかなぁと思いますね。
担当が書いてるでしょうから、作者と話し合ってそういう設定にしてるんでしょうけど。
心のスキマが消えた状態というのは、心配が無くなったというよりも、以前と同じ不安な状況になっても桂馬の言葉で立ち直れる
と解釈した方がよさそうです。
なので、消されたとされている記憶が「あれは夢で見たこと」へと強制的に置き換えられている、の方が個人的には納得がいきます。
そうでないと、キスやカツラという言葉に過剰反応することの説明が付けられないように思います。

この問題もすっきり解消。まぁ誰が記憶を消されてないか、という点が微妙なところですけども。全然すっきりじゃない。


で、駆け魂狩りで再攻略するのではなく、女神を探すという設定も素晴らしい。
もちろんディアナの仲間を探すのだから当然とも言えるのですが、
神のみぞ知るセカイ』 #65 週刊少年サンデー2009年39号 p91

記憶が残ってる娘を探すという手段以外にも、愛で女神の力を取り戻すことによって見つけるという方法も取れる訳で。
さらに言えば、記憶が残ってる娘という手段で探したとしても、やはり愛の力を与える必要が出てくる訳で。


ということは、女神が入ってるキャラは確実に桂馬とのフラグが立つ訳ですよ。
それがあゆみんだったらいいんですけどね>もうさん
まぁあゆみんには今までさんざん記憶が残っててもおかしくない描写がありますし、今回も描写してます。
可能性は高いと踏んでますが。


他に可能性ありそうなのは月夜だと考えてたんですが、
ルナ(ルーナ)はローマ神話でディアナと同一視されたってwikiに書いてるのが少し気がかり。
あくまでローマ神話から名前なりイメージなりを借りてるだけで、全て準拠する必要はないので同一視は無視して問題ないとは思いますけれども。
一番確率が低いのは純でしょう。
神のみぞ知るセカイ』 4巻 p183

駆け魂入るシーン描かれてますからねぇ。
桂馬達はそれを知らないので、機会があれば再攻略を試みるでしょうが。


個人的には自分の好みのキャラよりも、人気の高いキャラに女神が入って欲しいという希望はありますね。
なのでそういう意味でも、もうさんが今やっている
神のみぞ知るセカイで好きなキャラクターを教えてください!第1回は非常に意味のある企画だと思います。
恐らく12月いっぱいで一旦締め切りだと思うので、まだだという方は投票にご協力お願いします。
さすがにここ読んでる神のみファンは知ってるとおもいますが、もうさんのtwitterアカウントはコチラ mouinoshishi


で、忘れるところだったんですが(既に4回忘れてた箇所あったりしますが)、

もし私の姉妹も同じだったら… 駆け魂と女神は同時に存在する。
桂木さんが駆け魂を出した女性のなかに… 女神がいたかもしれない…

あくまで仮定であること。ディアナ視点の情報なので当然ではあるんですが。
いたかもしれないということは、いないかもしれないということです。(当たり前)
つまり、これから攻略するヒロインの中に女神がいる可能性があるということです。
神のみぞ知るセカイ』 4巻 p125

今まで駆け魂狩りは一期一会的な対応で済みましたけども、これから先は相手の記憶が残ったままであるという可能性
を考慮に入れ、長い付き合いになる可能性を踏まえつつ攻略していくということになります。


また、今までの設定だと桂馬の駆け魂狩りにディアナが協力するメリットはほとんどありませんでしたが、
これからは駆け魂狩りに必要とあらば協力するという動機が生まれたことになります。


これだけ長ったらしい文章が書けるほど、今回はまさに衝撃的な展開だったと言えます。
特に攻略済みヒロインのファンにとっては、これ以上ないクリスマスプレゼント、お年玉になったことでしょう。


神のみぞ知るセカイ』 #80 p134

相変わらず空気なLC。ディアナにいるだけでいいと言われる始末。でもそれがキャラクター。
必ずしも空気だからダメって訳じゃないんです。普通のキャラが個性がないからダメって訳でもないように。


神のみぞ知るセカイ』 #80 p145

ずっと設定の話が続いてたので、一旦息抜き。このあたりのリズムの良さは相変わらずですね。
そしてLCに話す情報と話さない情報を分けて描く。
神のみぞ知るセカイ』 #80 p147

回想シーンやモノローグにすることによって、設定の話を分割するのが主な狙いかもしれませんが、
私は「キャラ間の情報に差を付ける」ことに自覚的になってると感じます。


神のみぞ知るセカイ』 #80 p147

相変わらず朴念仁の桂馬。この辺りはラブコメの基本ですよね。
攻略する時(攻め)は強いけど相手からのモーション(受け)には弱い。
同人誌とかではこういう桂馬のキャラクターをちゃんと抑えといて欲しいもんですが、あんまり無いんだろうなぁ。
読んでませんが。