クラブサンデー 新人王決定戦 第2週後編



ニワトリ帚星

ニワトリ帚星

果向浩平
(C)Kohei Hanao/Shogakukan 2009

「ニワトリ」と呼ばれ、いじめを受けている少年・木陶のクラスに、おかしなヤツがやってきた!常識を全く知らず、とことん明るい転校生・燈流。さらに何やら不思議な能力までもっているよう…。彼と仲良くなったおかげで、木陶へのいじめは減り、生活が激変するが…? 己に打ち勝て! 熱き実力作家が贈る、魂のヒューマンドラマ!

posted with EmbedSunday on 2009-08-09

★☆☆☆☆
微妙。
作画は頑張ってる感あるんですけども、いかんせんストーリーが陳腐すぎて面白いとも何とも思えません。
エピソードが何らかの伏線になってる訳でもなく、ただ淡々と進行するだけ。
お話をいかに作るかについて、根本的なところから考え直す必要があるでしょう。



D.O.U.M

D.O.U.M

小林裕和
(C)Hirokazu Kobayashi/shogakukan 2009

人類に宿った、特殊な力。一人一人の人間がその能力を発見し、「進化」を遂げた未来は、混沌に支配されていた。荒んだ心、はびこる暴力、無法地帯と化した街。力だけが物を言うその世界の秩序を護るのは、「DOUM」という名の高位能力者集団だった。そして、今日も街の片隅でとある事件が発生。「DOUM」の一員、芥川ジンが出動するが…!? 編集部期待の俊英が描く、巨弾読切44P!!

posted with EmbedSunday on 2009-08-09

★★★★☆
絵に関しては及第点。もう少し一般ウケするように描ければ作画では即戦力たりえるでしょう。
内容は個人的なツボでもある努力で才能を補う的な話なのはいいんですが、もう一工夫欲しかったところ。
他人に拍手させる能力という非常に地味な効果を出してくる辺りはいいんですけどね。
そもそも、硬かったら首絞めても効かないでしょうにw
「一瞬でもスキが出来れば...」というモノローグ付けて突撃し、
拍手でバランス崩れた所に顎を強打して脳を揺らせ意識を断ち切る、となればもう少し熱い展開だったかなぁと。
何にせよ『エム×ゼロ』や『ハンター×ハンター』のような戦略性をもう少し出してくれると、連載も可能なレベルになるでしょう。
あともう少し。




飛ぶがごとく

飛ぶがごとく

森田滋
(C)Shigeru Morita/shogakukan2009

薬師丸京介はバドミントン部に所属する高校1年生。そんな彼はある日、部の顧問からダブルスを組むように命令される。組む相手は、京介が最も苦手とする男、猿飛ノラ。そもそもダブルスに興味が無い上に嫌いな相手と組むハメになった京介は大いに抵抗し…!? 決して一心同体ではない最強ダブルス誕生秘話!

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★★★★★
若木民喜先生のアシ。
まんカレ2005年2月期佳作。ちなみにリンク先から受賞作も読めます。
うわー後藤隼平とか険持ちよとか高田康太郎とかなつみんとかも読めるのか...しらんかった。


それはともかく。文句のない出来とまでは言いませんが面白いです。
ギャグの絡み具合もいいですし、熱血部分も描けてますし個性も出せてます。
何よりも伸びしろがありそうな感じがいいです。


問題点はまず試合のシーン。ちょっと分かりにくい描写のように思えます。演出過剰なのが原因なのかしら。
ブレイクスルーを起こすシーンもちょっと勿体無い。前半のシーンとの絡みが甘いです。
例えば
『飛ぶがごとく』上:p13 下:p22 森田滋


この二つを伏線に使っちゃいましょう。
恐らく意図として上のシーンは伏線になってるんでしょうが、それが伝わりにくいです。
役割分担をエリアからスタイルへと変えたことをきっちり表現すべきでしょう。
戦法の変更も主人公に言わせた方が良かったと思いますね。で、下のシーンを伏線に使う。


「おいサル。人間様としてゴリラに負けるのは不愉快だが、かといってサルに手を貸すのも癪だ。
 だから… サルのお前が人間様に手を貸せ。」


あとは「言ったろ!?ディフェンスは全部お前に任せるって」など、セリフを微調整するだけ。
こうすれば前半を活かせますし、頭脳派っぽいキャラが戦略を練ってるからキャラの性格ともマッチすると思いませんか?
この辺りはいい担当が付けばクリアできそうなので、もう連載持ってもいいレベルなのかもしれません。




三年契約

三年契約

葛城一
(C)Hajime Katsuragi/Shogakukan 2009

中学の同級生の女子に、猛烈に憧れ、同じ高校に行くために猛勉強する主人公・小林賢治! ところが彼女は女子高に! 諦めかけた賢治の前に、空から現れたのは…? 第61回新人コミック大賞佳作受賞のゴールデンルーキーが、可憐にそしてバカバカしく描くSFラブコメ登場! この作家の名前、覚えといてください!

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★★★★☆
なんか少女漫画っぽいんですが、作者女性ですかね?
構図に関しては多少問題がありますが、絵の質的には悪くないと思いますね。数をこなせばもっと上手くなるでしょう。
『三年契約』p29 葛城一

別に男だからって女子高の教師になれんて訳ないでしょうにw
作者曰く「全体的に間違ってる漫画」らしいですが、間違ってるのはココだけでむしろ内容的にはあまり間違った感はないです。
まぁより間違った感を出すのが正しいのかどうかは分かりませんけど。


割とベタな展開ですがそれでも読ませる構成力はあると思いますね。
ただ中盤から後半、ちょとごちゃついてるのが微妙なところ。落下シーンもイマイチ伝わりにくいです。
説明的なセリフも何とか上手く読ませてますが、『バカ兄コンプレックス』でも言いましたけど
できれば立ち話で済ませるのではなく絵でも表現して欲しかったところ。
その辺りは神セカ5巻レビューで触れてるのでここでは省略。
まぁ具体的にどういった絵を挿入すべきかというアイデアは出ませんが。
『三年契約』p33

決め台詞出せるのは強みですね。
即連載とまでは行かないでしょうが、素質はありそうですし基本的な点は抑えてます。
後は経験、ですかね?




悪魔の家庭教師

悪魔の家庭教師

橋本時計店
(C)Hashimoto Tokeiten/Shogakukan 2009

主人公・猫屋珠樹は、16歳。ついに憧れのクラスのアイドル・ミオちゃんとデートする日がやってきた! …のだが、最近成績が下がってしまい、家庭教師がやってくることに!? でもこの先生、ちょっとヘンなんです!!? 超ハイテンションモードで贈るレッスンギャグ(?)、誕生!!

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★★★☆☆
純正ギャグ漫画についてはコメントし辛いですわ。
まー絵や構図に関しては別に問題ないので、後はギャグの質を上げることですかね。
『やおよろ』『お坊』よりちょい下、ペロ氏より上という印象かなぁ。
現状サンデーでは純正ギャグ漫画は久米田先生を放出して以降泣き所になっているので、
このくらいのレベルなら月刊誌かクラサンで連載させてもいいんじゃないかなと思いますね。


順位予想
『ぶっとべ! フィーエルヤッペン部』が1位で堅いでしょう。
2位は『飛ぶがごとく』と『D.O.U.M』の一騎打ち。『D.O.U.M』にラブ要素が薄い分、スポーツ+コメディの『飛ぶがごとく』に分があるとみます。
『ぶっとべ! フィーエルヤッペン部』→『飛ぶがごとく』で。
...今S&Dさんとこ見てみたら、予想被りまくりだなw 『D.O.U.M』挙げてるところまで一緒だわ。