銀塩少年 #2

ということで、妙な義務感*1発動しつつ。


今回も予防線を張っておきます。
TV番組に寄せられる意見のうち、まともな批判は2割しかないと聞きます。
漫画も似たようなもんでしょう。
私自身はこの批判がその2割に入るように努力して書いてますが、客観的に見れば残りの8割かもしれません。
ブログで公開している以上「読むな」とは言えませんので言いませんが、この意見に単純に感化されることだけはないように願います。
自分の中で吟味した上で(吟味するような中身かは甚だ怪しいですが)、何かしら得るところがあったならば、それは私にとっても最上の喜びではありますが。


まぁ検索で飛んでくる人には「続きを読む」は効かないんだけどね。
絵はあんま変わってないような気がしますね。まぁイキナリ変わられても困るんだけど。
左 #1p23 右 #2p31

斜線が増えたくらいかなぁ。これが良いのか悪いのか判断しかねるが。


前回鷹村さん登場シーンの辺りを批判しましたが、その時は「鷹村さん何か電波っぽくね?」という言い方をしました。
今回見てると、その原因は話の持って行き方がご都合主義という印象を受けます。
花束分捕ってミライに渡して金払わないというのもまぁ都合の良い展開ではあるのですがw、
細かい突っ込みを除けばあのシーンに関してはいいとしましょう。
p19

例えばこのシーン。何かを覚悟したのかは分かります。
どういう覚悟をしたかを伏せておく演出ならこの方がいいでしょう。
ですが、個人的な趣味の範疇に入るのかもしれませんが、このシーンはどういった覚悟をしたのかはっきり明示したほうがいいと思います。
下の段に最後のシーンの「戦うしかない。たとえその先に死が待っていようとも、未来はこの手で掴むんだ」
と言ったようなモノローグをつければぐっと来ます。
ついでに鷹村さんの「覚悟…決まったみたいだな」のコマをページ最後に持ってくる、と。


そもそもこの漫画、ほとんどモノローグがありません。(#1の最初、#2の最初と最後だけ)
もちろん、モノローグが無い漫画なんていくらでもあります。
問題は作者的には意味が通ってるが、それが読者に伝わっていない、もしくは伝わる工夫がされていない点です。
前回は絵に関してのみの記述でしたが、細やかな心理描写をするつもりもないという印象を受けたのは、このモノローグの無さが原因の一つかもしれません。
作者が伝わったと思っているモノローグが読者に伝わってないが故に話の持って行き方がご都合主義な印象になる、と。
まぁ私以外がどう感じたのか分かりませんがね。


一度、各キャラがどう考えていたのかモノローグを書いてみて、そのシーンを絵で表現できてるのなら削って、表現できていなければモノローグを加える、もしくは表現し直すといったチェックをした方がいいかもしれません。
漫画家がこういう手法を取るのかどうか知りませんが。
ただ、この漫画だとミライは憧れの対象なので、彼女の心理描写をモノローグで書くのは不適切でしょう。
基本的にマタタキ視点で進行しますから、モノローグはマタタキのみで使うのが普通でしょう。


ようやくこの漫画がどういうコンセプトか分かってきました。意図的に#1だけでは分からないようにしてたと思いますが。
BAD ENDを写真に写すことによって、その前にフラグを建ててBAD ENDを回避する漫画なのか。
絶チル』のプレコグが予言してチルドレンが対処するというパターンと似てますね。
このコンセプト自体は悪くない、というか、BAD END回避というと後ろ向きですが、
未来視が告白する勇気の後押しをするというコンセプトなのでむしろ良いと言っていいですね。
まさに「自分の好きな、ただ一人あの子に、振り向いてもらいたい、という願い」です。
ハヤテのごとく!』7巻p38

何やかんやいちゃもんは付けてますが、漫画自体は楽しみに読んでるという事だけは誤解しないでください。
面白くないからいちゃもん付けてるのではなく、もっと面白くなると思うから批判してるのです。


ふと思ったんですが、skypeで直接感想を聞く、というのはどうかなぁ。

*1:さよなら絶望先生7巻71話『義務と兵隊』